パナソニックのドライヤーといえば、美髪を気にするユーザーに絶大な人気がある定番アイテム。そんなパナソニックがフラッグシップモデルとなる「ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0J」(以下、EH-NA0J)を発表しました。発売日は9月1日ですが、一足先に実機に触れることができたので詳細をレポートします。
これがナノケア? 本体がスタイリッシュなデザインに
実機をみてまず驚いたのが本体デザインの大幅な変更。ナノケアシリーズといえば、ピストル型でノズル上部にナノイー放出口が飛び出ているのが、16年続く定番の形でした。一方、新製品は凹凸の少ないトンカチ型のシンプルでスタイリッシュな形状に変わりました。塗装は前モデルEH-NA0Gに引き続き、艶消しマットな仕上げで高級感があります。従来までの「いかにもドライヤー」というデザインから、よりモダンでインテリアになじみやすい形になりました。
見た目がスタイリッシュになっただけではなく、前モデルEH-NA0Gと比較してEH-NA0Jは軽量かつコンパクトになりました。大きさは体積比で27%減、重さは45gの軽量化。小型軽量化すると心配になるのがパワーですが、なんと前モデルより風量は0.1㎥/分アップして1.6㎥/分になりました。
本体をコンパクトにできた理由のひとつは、ヒーター部を高密度化し、ヒーターサイズを約半分に小型化したことにあります。そのほか、部品の一部をハンドルに内蔵させるなど、小さな本体に効率よく必要なパーツが詰め込まれています。ただし、ハンドル部分に基板などを配置した関係か、前モデルのようにハンドルを折りたたむことはできなくなりました。
実際に持ってみると、コンパクトになったぶん従来モデルよりも取り扱いがしやすくなっています。約550gという本体重量はドライヤーとしては軽量ではありませんが、重心バランスが良いからか、手に持っても重いと感じませんでした。また、ノズルが短くなったことで「ノズルを左右に振りながら風を当てる」という動作が従来モデルより負担なくできます。
デザインだけではなく本体内のセンサーも改良されています。前モデルは周囲の温度を検知する「環境センサー」を内蔵し、気温にあわせて温度調整する機能を搭載していました。新製品では環境センサーに併せて「風温センサー」も搭載。周囲の気温だけではなく、風の温度を直接センシングすることで、きめ細かな温度管理ができるそうです。
高浸透ナノイーは前モデルよりも髪に届きやすく進化
ヘアードライヤー「ナノケア」シリーズの最大の特徴であり、人気の理由でもあるのが「ナノイー」の存在。ナノイーとはパナソニック独自の技術で、水を目に見えない極小サイズまで微細化したもの。この微細な水がキューティクルの隙間から髪に入り込み水分を与えることで、髪が広がりにくく、しっとりとまとまりやすくなります。
EH-NA0Jに搭載されているモードは、温風のほかに仕上げにツヤを出す「温冷リズムモード」、ナノイーで集中的にうるおいを与える「毛先集中ケアモード」、地肌を優しく乾かす「スカルプモード」、そして肌の潤いケアができる「スキンモード」の4つ。毛先集中ケアやスキンモードは、ナノイーのうるおい機能があってこそといえます。
さらに、新製品のEH-NA0Jは「高浸透ナノイー」ユニットを内蔵しています。これは標準的なナノイーの約18倍の水分を発生させられるユニットで、従来製品よりも髪の水分増加量が約1.9倍高くなるそうです。前モデルEH-NA0Gも同ユニットを搭載していますが、新製品の方がナノイー吹き出し口が髪に近い位置に配置されているため、よりナノイーの効果が高いといいます。
デザインの大幅変更で今までのナノケアの弱点を解消
パナソニックのナノケアは、高機能ドライヤーのランキングで毎年トップの人気を誇る名シリーズ。昨年発売された前モデルEH-NA0Gも、数々の家電・美容メディアのアワードを受賞しています。しかし、パナソニックによると「機能は気に入っているけれど本体が大きくて重い」という声もあったそうです。今回の新モデルではこの不満点が軽減され、ますます魅力的な製品になりました。
ちなみに、筆者が新製品で気に入ったのが、今回新しく登場した付属ノズル「根元速乾ノズル」の存在。この付属ノズルを装着すると勢いのある風になり、髪の根元に直接風を当てられるようになります。ドライヤーにパワーを求めているユーザーにとって嬉しい進化点です。