タニタは、新たな健康指標「健康総合判定」を取り入れたシニア層向けの次世代ヘルスメーター「FRシリーズ」を11月1日に発売します。タニタオンラインショップ専売で、価格は11万円(税込)。10月18日より予約受付を開始しています。
FRシリーズは、筋力計「FR-100L」、歩数計「FR-300L」、体組成計「FR-200L」の3つの機器がセットになったもの。それぞれの機器で測定したデータを専用のスマホアプリ「TANITARING」(タニタリング)に集約し、健康状態を総合的に判断できることが特徴です。また、得られた結果をもとに、食生活や運動量などの生活改善のアドバイスも行い、積極的に健康維持と増進をサポートします。
筋力計「FR-100L」では、両腕の筋肉量と握力を測定。体組成計「FR-200L」では、タニタが独自に開発した筋肉の状態を評価する「筋質点数」を計測表示します。
また歩数計「FR-300L」は、歩数の計測に加え、使用者の歩行速度の平均値から目標とする歩行速度や歩行時間といった「がんばり歩行」の提案機能を搭載。アプリには目標の歩行リズムを音で知らせる機能も備えます。
さらに、アプリ上で食事や生活習慣に関する質問を行い、3つの機材で測定した結果と組み合わせることで、身体的・精神的・社会的な健康状態を15段階で評価する「健康総合判定」を表示。その結果をS~Cまで4段階でわかりやすく評価します。
なお、専用スマホアプリ「TANITARING」は当初はAndroid向けのみリリースとなり、iOS向けは後日リリースされる予定とのこと。
“フレイル予防”が高齢社会のキーワードに
発表会には、東京大学 高齢社会総合研究機構で機構長を務める飯島勝矢教授が登壇。高齢者の健康状態を示す「フレイル」という概念について解説を行いました。
フレイル(Frailty)とは「虚弱」「衰え」を意味し、加齢により体力や気力が弱まっている状態を指します。また、フレイルは健康な状態と要介護状態の中間に位置し、加齢や生活習慣、社会との関わりなど複合的な要素で進行度が変化します。
飯島教授によれば、フレイルは可逆性であり、生活習慣や食生活などを見直すことで健康的な状態に戻すことが可能とのこと。フレイル予防に重要となるのは「栄養」「身体活動」「社会参加」の3つだとしています。
なかでも身体的フレイルの大きな要因としてサルコペニア(筋肉減弱症)を挙げ、加齢や生活習慣による筋力の衰えがフレイルに影響していると説明。運動やバランスの取れた食生活により筋肉量を増やすことが身体的フレイルの予防に役立つとし、タニタのFRシリーズを活用して生活習慣を改善することで、フレイル予防に役立ててほしいと述べています。
従来よりも先進的なアプローチで健康増進を目指すタニタの次世代ヘルスメーター「FRシリーズ」は、11万円と高額ではあるものの、健康維持・増進に関心の高いシニア層に注目を浴びそうなデバイスです。
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