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2016/2/11 16:30

【識者が語る】電力自由化の前に知っておきたい3つのポイントとは?

電力の自由化が16年4月にスタートしますが、自由化は一般消費者にどういった影響をもたらすのでしょうか。2014年まで経済産業省・資源エネルギー庁に在籍し、電力自由化を推進してきた筒井慎介さんにお話を聞きました。

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筒井慎介さん
経営コンサルティング会社A.T. カーニーに在籍。電力自由化を契機とした業界構造の変化に関する数々の講演/セミナーを行う。13~14年に経済産業省に出向した経歴を持つ。

 

自由化の影響は競争力のあるエリアから徐々に広がる

「まず、自由化がスタートして最初に価格的な利点が得られるのは、東京や関西など電気料金が高い地域に住む人です。ケータイの通信料もそうですが、基本的に価格は、事業者間で競争が生まれることで下がるもの。割高なエリアでは、“料金が下がるなら電力会社を切り替えたい”という消費者の意識が高いうえに、新たな事業者も参入しやすく、各社の競争が生じやすいそのため、比較的割安になると考えられます。加えて、現在の料金制度は電力の消費量が多いほど価格が高くなる仕組みになっているので、世帯人数が多い家庭は特におトク感が増すでしょう」

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POINT 1「1~2年は1割程度の値下げが期待できる」

気になる電気料金ですが、実際のところどれほど下がるのでしょうか?

 

「各社が様子見ということもあり、開始から1~2年は現行の料金より1割程度安い価格で推移するはず。ですが、消費者の自由化への関心が高まるとそれだけ各社のプランを比較するようになる。事業者間の競争意識が高まり、電気の供給能力も向上すれば、1割よりさらに安くなると考えられます」

 

POINT 2「料金だけに注目しないで内容をきちんと吟味すること」

様々な組み合わせで料金を下げるセット割については、よく吟味することが大切だとしています。

 

「セット割によって確かに電気料金は安くなります。しかし、電気以外の収益源を持つ事業者は、電力以外で利益が見込めるから低価格の電気代を設定できるわけです。単に料金だけでなく、本当にそのセットが自分に必要かどうかを考えて契約するようにしましょう」

 

POINT 3「自分の電気の使い方を把握して会社を選ぶのが◎」

また、筒井さんはスマートメーターなどを利用して電気の“見える化”をする際は、電気の使い方をよく知ることが大切だと説いています。

 

「これまでのように1か月ぶんの検針票だけ見ても、電気の使い方の詳細まではわかりません。いつどれだけ使ったのかを把握できれば、自分に合う料金プランやサービスが見えてくる。その点、スマートメーター導入後は30分毎の使用量がわかり、電気の使い方の傾向を知れる。節電や無駄遣いについて見直すことで、どれがおトクかが理解できるというわけです」

 

最後に筒井さんはこう付け加えました。

 

「電力自由化は、電気代が安くなるだけでなく、電気の使い方や資源への意識を高める良い機会でもある。生活における電気のあり方を考えることこそ、自分に最適な電力会社を見つけるための近道です」

 

料金の安さにとらわれず、自分と家族の電気の使い方を見直し、それに適したサービスやプランを選ぶことが重要ということですね。電力自由化が始まる4月に向けて、電気との向き合い方についてしっかり考えていく必要があるようです。