ライフスタイル
2018/2/6 20:33

寸法付き画像で売り上げアップ! 「ハカルノ」はフリマアプリやオークションアプリ利用者の救世主になるの?

フリマアプリやオークションアプリで服を出品するときに、少しでも早く売れるための裏ワザを知っていますか? それは、サイズ表記をわかりやすくすること。たしかに買い手側からしても、サイズ感がわかりやすいほうが購入する気になりますよね。

 

そんなフリマ・オークションアプリの利用者におすすめなのが、IoTメジャーと、スマホアプリを組み合わせた「hakaruno」(ハカルノ)です。一体普通のメジャーとは何が違うのでしょうか。

採寸データがスマホ上に反映されるから便利

ハカルノは、富士通デザイン、プライムキャスト、富士通コンポーネントの3社によって、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」にて出資者を募集しているプロダクトです。先行予約はすでに開始しており、支援価格は1万5750円からで、目標額は1050万円。配送予定は11月となっています。

 

使い方はシンプルで、まずはスマホで服を撮影します。次に、アプリ上で画像を指でなぞり、計測したい部分を決めたらその場所をメジャーで測定するだけ。すると、アプリ上の画像に採寸データがBluetooth経由で反映される仕組みです。

 

↑一見すると普通のメジャー。計測し終えたら、本体のボタンを押す。電源はDC3.0Vのボタン電池1個で、半年から1年間利用できるとしている
↑一見すると普通のメジャー。計測し終えたら、本体のボタンを押す。電源はDC3.0Vのボタン電池1個で、半年から1年間利用できるとしている

 

↑計測結果が画像上に表示される。この画像を出品画像として使用できるのがこの製品の最大の特長
↑計測結果が画像上に表示される。この画像を出品画像として使用できるのがこの製品の最大の特長

 

どうやって長さを認識しているのかというと、その秘密はメジャーの裏に印字されたコードにあります。メジャーの本体のボタンを押すとこのコードを読み取り、そこから長さとしてアプリに表示するんです。

 

↑こちらが実際に製品化予定の本体。メジャーの裏面にはコードが表示されており、これもデザインのように見える。長さは150cmまで対応
↑こちらが実際に製品化予定の本体。メジャーの裏面にはコードが表示されており、これもデザインのように見える。長さは150cmまで対応

 

実際に寸法付きの画像がどれだけ効果的なのかを試してみたところ、出品から2日目に値下げをしても売れなかった服が、3日目に寸法付き画像に変更したところ、翌日の4日目には販売が完了したそうです。このテストからもわかるように、やはり寸法付き画像はフリマアプリやオークションアプリにおいて、有効な手段なんですね。

↑紹介文にサイズを書いても売れにくかった服が、寸法付きの画像に変更しただけで売れたという結果に。やはり見やすさは大事な要素であることを実証している
↑紹介文にサイズを書いても売れにくかった服が、寸法付きの画像に変更しただけで売れたという結果に。やはり見やすさは大事な要素であることを実証している

 

アパレル店舗での伝票記入のミスも減る

ハカルノのもうひとつの用途として提案されているのが、アパレル店舗でのお直しやオーダーメイドに使われる伝票の半自動化です。実際、この採寸の記入時にミスが起こりやすく、ハカルノを使うことで伝票の書き間違えや読み間違えのリスクを低減できます。

 

↑最近はカスタムオーダーやオーダーメイドが広まりつつある。アパレルメーカーやセレクトショップでは、伝票の書き間違えや読み間違えによるお直しのミスが15~20%あるそうだ
↑最近はカスタムオーダーやオーダーメイドが広まりつつある。アパレルメーカーやセレクトショップでは、伝票の書き間違えや読み間違えによるお直しのミスが15~20%あるそうだ

 

伝票登録は4ステップで、まずは伝票を撮影し、入植したい項目をタップします。あとは、ハカルノで採寸し、プリンターで印刷するだけ。メジャーはアパレル仕様の5mm刻みで、デザインなどはアパレル業界に人たちの声を反映して決められたのだとか。

 

↑採寸したデータはスマホからWi-Fi対応のプリンターに出力できる
↑採寸したデータはスマホからWi-Fi対応のプリンターに出力できる

 

ほかにも、赤ちゃんの成長記録やDIYへの活用、植物の観察日記としての利用など、ユーザーのライフスタイルに合わせた使い方が可能です。毎日ウエストを計測して、ダイエットに役立てるなんてこともできそうですね。

 

↑現状は服を採寸することを前提に考えられているが、ユーザー自身が新たな使い方を見つけてくれることにも期待を寄せている
↑現状は服を採寸することを前提に考えられているが、ユーザー自身が新たな使い方を見つけてくれることにも期待を寄せている

 

もともとは富士通デザインと富士通研究所の自主研究プロジェクトからスタートし、アプリのデザインと制作を富士通デザインとプライムキャストが行い、IoTメジャーの開発は富士通コンポーネントが担当します。2年前から温めてきた企画がようやく形になりつつあるというこのプロジェクト、製品化すればいろんな分野で活躍するアイテムになるかもしれません。