ライフスタイル
2018/6/11 16:30

落水洋介さん、テクノロジーは人を「幸せ」にしてくれますか?

 

――いま、SNSの話が出ましたが、落水さんはアメブロやFacebook、LINEをはじめ、ブログやSNSで自身の近況を積極的に発信しています。SNSというテクノロジーは落水さんにとって、どんな存在ですか?

 

「(発症してからの)僕の生活を変えたのがSNSです。発症した当初、このまま症状が進行していったら、動けなくなって寝たきりになって、自分の未来は本当に最悪なものになると思っていました。

でも、違ったんです。数センチしか身体の自由が効かない人や、視線しか動かせない症状の人とSNSを通じて知り合ったんですが、毎日をとにかくいきいきと生活している。それが衝撃的で、考え方ひとつで寝たきりの人生がハッピーになるんだって、前向きになれたんですね。で、そうした素晴らしい人と当たり前のようにつながれるSNSってすごいなって。いまは、『病気になったことは変えられない、それを考えるのはやめて明るい未来を前向きに具体的に考える』と思えていますが、SNSがなかったら絶対そうはならなかっただろうなって」

 

――アメブロはほぼ毎日、多いときでは1日数回更新していますよね?

 

「発信できるものはすべて使うのがモットーです。僕の履歴書というか歴史というか、多くの人に知ってもらうためのいちばんのツールになるのは間違いないので。Twitterだけは使わないといけないと思っているんですが、使い方がいまいち慣れなくてあんまり力を入れていません(笑)」

 

――ブログの反響はありますか?

 

「正直なところ、僕のブログやSNSはほんとおもしろないんですよ(笑)。面白さを追求しないといけないと思うんですけど、僕には才能がない(泣)。だから、日々を楽しそうにしている様子だけでもとアップしています(笑)。ブログの反響という意味ではやっぱりテレビ、ウェブで取り上げられたときですね。取り上げられると一気に広がってブログにも反響が来ます。

そういうときに、本当にありがたいのは、仲間の存在です。アメブロのトップページを変えてくれたり、「いいね!」がつくように記事を紹介してくれたり、それを毎日ボランティアでやってくれる仲間がいるんです。

↑落水さんのサイト(http://www.ochimizuyousuke.com)。ブログの設定や使用している写真も仲間たちの協力のたまもの。多いときで1日数回記事を公開。笑顔にあふれた写真ばかりなのが印象的だ

 

僕、PLSになったとき、プログラミングに1か月チャレンジしたんですが、まったく無理でした。そのとき、「これ、得意な人がやれば一瞬で終わるやん」と思って。自分で何でもしようとしないで、得意分野を持つ人に『こいつ、応援したいなぁ』と思ってもらって、サポートしてもらうという考え方に変わったんです。(マンガの)ワンピースみたいに色々な能力に特化した仲間を増やしていって、僕のことや僕のやっていることを知ってもらえたらなと。僕がSNSやブログをやる理由はそこにあるのかなと思うし、そうしたテクノロジーがいまの僕を支えてくれているんだと思います」

 

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