オーク樽熟成のフルボディワインをイメージ
イベントには開発者が登壇し、インタビューすることができました。JTでピースの開発リーダーを担当する、小澤義美さんです。改めて製品特徴や味の秘密など聞いてみました。
「開発のスタートは2016年ごろだったと思います。イメージしたのはフルボディの赤ワインをオーク樽で熟成させたような香り。そこから表現したのが、フローラルな華やかさと滑らかな芳香。あとは、かすかに残る渋味も特徴ですね」(小澤さん)
タバコ界ではバージニア、バーレー、オリエントが3大品種と言われています。そのなかで、ピースのブランドとしての特徴といえば、バージニア。これを昇華させる形で、より甘く華やかな香りに仕上げたのが本作とのこと。では、あの心地いい吸いやすさは、高品質な葉を使っているからなのでしょうか。
「実は、良質な葉だけを使っても、芳醇なタバコにはならないんです。バージニア葉を100%使っていますが、なかにはまあまあの品質や惜しい葉も入っており、それをうまくブレンドすることで完成させるんです。産地は詳しく開示できないのですが、アメリカやブラジルなど様々ですね」(小澤さん)
その作り方は、ウイスキーのブレンドに共通するものがあるといえそうです。では、5年熟成というのはどういった味わいに起因してくるのでしょうか。
「全体的な味の輪郭と、深みのある豊かな香りですね。今回、缶を採用しているのですが、まずはぜひ缶のなかからあふれ出る香りを楽しんでみてください。まったく新しい、ピースの魅力を知っていただけると確信しています」(小澤さん)
嗅ぐだけで、その違いがわかることには筆者も納得。また、葉がぎっしり詰まった凝縮感やなめらかな味わいには、葉巻に通じるものがあるとも感じました。1000円と、それなりの価格はしますが、唯一無二の味わいは愛煙家には試していただきたいところ。実物を見かけたら、ぜひチェックを!