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2019/8/6 18:30

PTA本部役員への道……それは、1本の電話から始まった!!

 

PTA本部役員への道…それは、1本の電話から始まった。

いつものように自宅で原稿を書いていた、去年のある秋の日の午後。見慣れない番号から携帯に着信がありました。

 

若干怪しみつつも電話に出ると、「水谷さんの携帯でしょうか? こちら○○小学校PTAの推薦委員△△です!」との第一声。PTAって、あの? 関わりたくないやつ? っていうか、なんで携帯番号知ってるの? と一気に身構えた私(よくよく考えたら、PTA登録用紙に携帯番号を書いた記憶がありました)。

 

「PTA本部役員に興味はありませんか? 一度話だけでも聞いてみませんか?」

 

そんなようなことを言われたと思います。でも、突然の電話、そしてPTAというワードに怯えすぎて、話がしっかり頭に入ってきません(苦笑)。うちは子どもが3人いるから、いつかは何かしらの仕事を引き受けなきゃいけないとは覚悟しています。でも、それが今なのか? どうしよう…適当なところで切り上げなきゃ!と思っていたら、予期せぬ台詞を投げかけられました。

 

「本部役員をやれば、お子さん全員、中学校までPTA役員も委員も免除されるんですよ」

 

な、なんですと?

 

実は、PTAには2つの層があるようです。

 

ひとつは、各クラスから数名が選出されるPTA委員。会社でいうと、ヒラ的な位置づけでしょうか。その上には、委員を束ねる委員長・副委員長。課長とか部長クラスで、委員の中からじゃんけんやクジなどで選ばれます。正直、ここまではクジ運が悪いと誰でもなりうる可能性がある役割。

 

そしてもうひとつ、すべてのPTA委員のトップにいるのが、PTA本部役員。「会長」「副会長」「書記」「会計」といった役職で、その年のPTA活動方針を決め、スムーズに行事を執り行えるように動く人たちです。いわば全保護者の代表であり、元締め的存在。この本部役員は、立候補、もしくはPTA内に設置された「推薦委員会」によって決定します。

 

今回電話をかけてきた人は、この推薦委員会の人だったというわけです。

 

あくまでも学校によってルールが違いますが、うちの学区では、幼稚園~中学校までの間に1回でもPTA本部役員をやれば、子ども全員が中学を卒業するまで、一切PTA関連の委員をやらなくてもいい! という、泣く子も黙る無敵の「永久免除(略して永免:えいめん)制度」があるんですって!

 

前述したように私は3人子どもがいるので、今年一年間やり切れば、末っ子が中学を卒業するまで、ずーっと面倒な役回りからオサラバできる、というわけ。永免、嗚呼なんという甘い響き。

 

戸惑いもありましたが、永免という蜜は何よりのご褒美です。こうして、毎春クジの恐怖に脅かされるよりは…と、本部役員というイバラの道を選んだのでした。

 

もちろん、人によっては「一年間本部でしんどい想いするくらいなら、委員を3回やったほうがマシ!」という人もいるでしょう。これは完全に個人の価値観というか、考え方次第です。

 

私は、面倒なことは1回で終わらせたい派。そして、本部役員の中でも、書類作成や広報作りなどをメイン業務とする「書記」という役割を与えられたことも大きかったかもしれません。普段の仕事に関連しているし、まあ得意分野なので、それなりにお役に立てるかもと思ったわけです。

 

そんなこんなで、この春からPTA本部役員としての一年間がスタートしました。そこに、予想もできないようなトラブルの数々が待ち受けているとも知らずに……。

 

(イラスト/環えり)

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