東北大学発のベンチャー企業TESSは、足踏みペダルをつけた新発想の車いす「COGY」(コギー)を国内外で本格展開すると発表しました。
COGYは、東北大学名誉教授の半田康延氏のグループが研究開発した世界初の車いす。片足を少しでも動かせることができれば、反射の力によってもう片方の足が動き、ペダルをこいで進むことができるという、画期的なシステムを導入しています。これまで、Professer Handa(半田教授)の文字を略称して「Profhand(プロファンド)」という名称で累計5000台が販売され、その革新性により経済産業大臣賞も受賞。本格展開にともない、新たに製品名を「COGY」としてリニューアルしています。
反射の力を利用した画期的な車いす
通常、人が歩行するときには脳からの信号が脊髄を介して足を動かしています。しかし、足が不自由な方は、脳からの信号がうまく伝わらず足を自由に動かすことが難しくなっています。COGYは、右足を動かしたあとは左足という反射的な指令が、脊髄の「原始的歩行中枢=自動的な歩行運動」からでていると考えに基づき、片方の足がわずかでも動けば、反射的な指令によって、もう片方の麻痺していた足が動くという原理を採用。歩行が難しい方でも、どちらかの足が少しでも動かせれば、自分の両足でペダルをこげる可能性があるとしています。
最新モデルは、初代モデルの重量80kgから14kgまで軽量化しており、スピードは、通常歩行の早足程度まで出すことが可能。また、ペダルをこぎながらハンドルを回すだけで、その場でくるりと回転もでき、狭い場所でも自由に向きを変えることも可能です。
これまでは自分の力で動くことをあきらめていた方も、この新発想の車いすを利用することで、再び自由に移動できるようになるかもしれません。
【URL】
公式サイト http://cogycogy.com/
TESS http://www.h-tess.com/