4月7日に緊急事態宣言が出されて早いもので3週間が経ちました。ただでさえ慣れないことばかりなのに、普段オフで暮らしている自宅で仕事をするもんだから、苦労している人も多いでしょう。「もっと在宅でスムーズに仕事するには…」と考えているあなたに、お伝えしたいことがあります!
働くためには「ひとけ」が大事
私はフリーランス歴2年程なのですが、家で集中できないときはカフェやコワーキングスペースで仕事をしていました。しかしそうも言っていられない状況になってきたので3月から外出自粛を始め、自宅でもちゃんと集中できる方法がないかを探り続けていました。
そしてひとつ気付いたのが、家で一人きりだと意外と捗らないこと。ネットもテレビもシャットアウトして完全無音環境なら集中できるかと思いきや、やっとひと作業終えたところで時間を確認したら夕方になっていた! …なんてことがザラです。
そこでたどり着いたキーワードが……
「ひとけ」
「ひとけ」…人の気配というか、自分だけではない「何か」を感じさせてくれるもの…と本記事では定義しましょうか。小学生の頃、お母さんに見てもらっていると宿題が捗ったとか、図書館の自習室だと勉強できた経験があると思います。私がカフェなど少しの雑音がある場所の方が、仕事がサクサクできるというのも、もしかした同じじゃないかな? ある程度の緊張感と、自分ひとりではないという感覚が集中を促すのではないかと!
本記事では、私考案の「ひとけ」空間を生み出す方法を4つ実践してみました。私と同じように、なかなか自宅では集中できないよという人はぜひ活用してください!
1.ラジオをつける
人の声って安心するんですよね。もし、普段イヤホンで音楽を聴いているよ! という方がいたら、スピーカーからラジオを流すのに変えてみるのがいいかも。音が空間に広がるので、音量を調整してみると、心地よい「ひとけ」を演出できます。
ラジオアプリの定番「radiko」を使えば、リアルタイムの番組はもちろん、タイムフリー機能で聞き流した番組も聞くことが可能。ルーティン作業や、データ登録など単純作業が続く時には好きなラジオ番組を流す、おすすめです。
しかし、企画を考える作業や、原稿を書くなど「考え事」をするときには、「人の声」は集中の妨げになりかねません。私も耳をラジオに引っ張られてしまって、全然作業できないじゃん! なんてことはしばしば(笑)「ひとけ」演出には、トーク中心のAMラジオがおすすめですが、しっかり仕事モードに切り替える時にはFMの音楽中心に切り替えるなど自分ルールを作ってみると良いです。
今回実験として、自宅のワイヤレススピーカーからラジオを流し、片耳イヤホンで文字起こしをやってみたのですが、これはアリ! むしろ捗ったからびっくりしました。スピーカー音が「ひとけ」を演出する雑音となり、逆にイヤホンの音に集中することができたのかなと思っています。
イヤホン、スピーカーなどの使い分けで「ひとけ」をコントロール
イヤホンやスピーカーなど音を流す機器を変えることで、「仕事(オン)」と「プライベート(オフ)」にメリハリが生まれるなんてことにも気がつきました。
イヤホン/ヘッドホンで聴く:がっつりオンでいたい時
しっかり仕事に集中したい! 「ひとけ」なんていりません! という時におすすめ。没入感があるので、私はYouTubeのハワイアンミュージックをかけながら、他のSNSやチャットツール、LINEの通知をオフにして没入するスタイルです。
スマホのスピーカーで聴く:オフではあるけど、いつでもオンに戻れる(休憩中など)
家のことをしながらちょっとメールチェックをするなど、基本はオフのスタイルでありながら、いつでも仕事はできますよ〜という時にスマホからradikoでラジオを流します。「集中するぞ!」というタイミングでスマホのアプリを落とせばいいだけなので、お手軽ですし、家事をしながら移動中も聞くことができるので便利。
PCのスピーカーで聴く:オンではあるけど、いつでもオフに戻れる(宅配予定がある場合など)
訪問にいつでも対応したいときなどは、radikoをPCで開いて過去に放送された番組を聞いたりします。私は、一日の仕事が大体終わりに差し掛かったときはこのスタイルですね。PCで仕事のネタ探しをしたり、考え事を簡単に整理するとか、ガッツリ集中しないけど頭を動かしたいときにちょうど良いのです。動画を見始めてしまうと止まらなくなるので、注意が必要ですけどね!
ワイヤレススピーカーで聴く:オフでもオンでも「ひとけ」を感じたい時
スピーカーから音を流すと空間全体に「ひとけ」を感じられるので、寂しさを感じない効果もあります。我が家ではテレビスピーカーとしてだけでなく、掃除をする時にワイヤレススピーカーから平成のヒット曲をかけたり、ラジオを流したりするのに使っています。ちなみに常に「ひとけ」を感じたい人は、仕事中はワイヤレススピーカーから好きなBGMやラジオを流すことで、オフィスのざわざわ感を演出できます。音をうまく活用しながら、自分の心地よい「ひとけ」感を探ってみましょう。
2.YouTubeやSNSを活用する
自宅でのテレワークとなると、ぶっちゃけ動画コンテンツをどう活用していくか、じゃないでしょうか。みなさんも、作業のお供にYouTubeを垂れ流していませんか?
ただ、動画をダイレクトに観るのはご法度です! PCの画面には、極力作業しているファイルやブラウザを表示して、動画を開いているブラウザは隠すか小さくしましょう。YouTubeを活用している人には、私が試して「ひとけ」を感じられた動画をいくつか紹介しますで、試しに作業中に流してみてください。
流したままにしておいて、「今、あの人は何やっているかなー」なんてのぞく……というのも面白かったし、今日はこの人、明日はあの人と変えてみるのも楽しいです。
ちなみに、こういう作業系動画をみる時は、広告が集中の途切れ目となるので、YouTubeプレミアムに登録する価値はあると思います。私も昨年末からYouTubeプレミアムにL’Arc~en~Cielの音楽を聴くために登録したのですが、これが大正解(笑)。ふたたび一般会員に戻ったのですが、あの広告がダメで「お金払いますからー!」と再登録してしまいました。
また最近では、芸能人の方が自宅からYouTubeやインスタでライブ配信することが増えています。オフの時間でも「ひとけ」を感じたいという方は、ぜひそこにコメントをしてみましょう! 一気に親近感が湧きます(マナーは守りましょうね)。最近だと、渡辺直美さんのYouTubeチャンネル『NAOMI CLUB』が人気のようですが、実際に見てみると渡辺直美さんとテレビ電話をしているような、親近感が湧いてくるライブ配信構成なので「ひとけ」を感じるにはもってこい!
他にも、佐藤健さんなど有名人と生電話できるアプリ『SUGAR』なんかもいいですよね。ライブ配信関連のサービスは今後増えていくこと必須なので、慣れておくのも良いかもしれません。
3.あえて声を出す
ひとりで家で仕事をしていると、「今日は、誰とも喋らなかった」という日もあります(経験済み)。会社や人と会っているときのように発声することで、人といるときと同じ感覚を保つ! 声を出す習慣を仕事をしながらでも取り入れましょう。例えば、スマートスピーカーやSiriちゃんに指示を出してみたり、仕事始まり or 終わりに10分英会話をやってみたり、PCやスマホで音声入力ができるのなら、なるべく短い文字は音声入力にしてみるなどなど、探せば声を出せるタイミングはたくさんあるんです。
私は英会話学習アプリ「Duolingo」をインストールし、英会話の勉強と声出しをルーティンワークにしています(笑)。
「そのうち独り言が増えて寂しい人間に……」と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません! 声を出さないと考え事が増えるし、どんどん内に篭ってしまうので、自ら「ひとけ」のある状態に身体を演出するというのは非常に大切です。
4.「嗅覚」をお仕事モードに活用する
人間の五感の中でも「嗅覚」は、空間をコントロールしやすい部分だと思います。聴覚での集中環境がうまく作れない方は、香りから入ってみるのもおすすめです。例えば、カフェで飲むコーヒーに近いものを自宅でも飲んでみるとか、仕事中に食べていたガムを食べるとか。また、気分を落ち着けるアロマを活用することで、お仕事スイッチがオンに切り替えやすくなります。
実は私、アロマテラピー検定1級を持っておりまして。最近は、資格の勉強を活かして、殺菌効果の高い「ユーカリ」を寝る時に使ったり、ストレスが多い日常なので優しい気持ちになりたい時に「オレンジスイート」を使ったりしています。またコーヒーやお茶もいくつか好きなものを買っておいて、ここぞ! という時に濃いめのコーヒーを入れたり、フレーバーティーで気持ちを落ち着かせたりします。
仕事場と同じ作業環境を自宅で作り出すのは難しいとは思いますが、香りならオン・オフを簡単に切り替えられると思いませんか? できるところから実践してみて、自宅でも作業できる! と自信をつけたいですよね。
まとめ
4つ紹介しましたが、私は仕事をしていて孤独感を味わった時『新世紀エヴァンゲリオン』で、惣流・アスカ・ラングレーが孤独などん底から這い上がり、「負けてらんないのよ〜あんたたちにー!」と戦意を取り戻すまでのシーンを思い出すようにしています。アスカを見ていると自分はひとりじゃない! とやる気がわいてきます。、「ひとけ」を感じられることで、テレワークでも力を発揮できるようになるのではないでしょうか?(エヴァ好きな人はわかってくれるはずw)
今回はすべて一人で「ひとけ」を作る術を紹介しましたが、ストレス発散のためにもチームの定例会を5分でもいいので実施する、仲良しな人とオンラインで飲み会をするなど、他人と交流することも大事です。たまには人とオンラインで繋がりながら作業してもいいと思います。いつかこの日常も終わるでしょう。本当の「ひとけ」を肌で感じられるその時まで、自分なりに試行錯誤しながら、集中してお仕事できる環境を作っていきましょうね。