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2021/11/16 22:00

本当に集中できる? Zoffのゲーム用メガネ「Zoff GAME」を装着して、いろいろなゲームをプレイしてみた

10月、インターメスティックのメガネブランド「Zoff」から発売された、“ゲームに集中できる環境を作る”メガネ「Zoff GAME」。

 

なにやら近年、各社いろいろ“ゲーマー向けメガネ”を発売している様子で、フォーナインズのeスポーツ向けゲーミンググラス「PLAIDe」、JINSは「Alienware」などゲーマーにもおなじみのブランドとコラボした「JINS SCREEN」(旧JINS PC)、そしてメガネの専門メーカーではないエレコムや、バウヒュッテ(ビーズ)からも登場しており、様々な製品が世に出ています。思い起こせば昨年2月、「SWORD SCOPE」というゲーミンググラスの紹介もしたなぁ……。

 

ちなみに、Zoffも過去にサイバーガジェットのOEMのような形で、ブルーライトをカットする「CYBER・ゲーム用メガネ」を発売していました(現在は販売終了)。しかし、今回は、“ゲームに集中できる”と銘打っているので、ほかのゲーマー向けメガネと比べて、なにが違うのか、実際に使ってみようじゃないの!

 

一体なにがどうゲーミングなのか?

まずは製品の説明から。Zoff GAMEは、最もまぶしく感じる黄色系の光を効果的にカットしつつ、明るさを保ちながらまぶしさを和らげる「イエローカットレンズ(度なし)」を搭載したメガネ。レンズは薄いブルー系の色で、ゲーム画面も違和感なく、自然な見た目を確保できます。

 

Zoff公式オンラインストア限定販売で、税込価格は8800円。+5500円で度付きのイエローライトカットレンズに変更できます。

 

イエローライトカットレンズは紫外線を100%カット、ブルーライトも38%カットします。

↑ポインターでブルーライトをレンズに照射すると、光が軽減される!

 

 

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最大の特徴は、フレームに装着されたフードです。フードで目の周りを覆うことで、余分な視覚情報をカットし、眼球の動きをコントロールする脳の部位「前頭前野」に対する負担を軽減し、ゲームへ集中できる環境を作れるというもの。要は、競走馬のブリンカーや、クレー射撃のサイドブラインダーのように、視界を狭めて目に入る情報を減らし、集中力を高める仕組みになっているんですね!

 

フードはマグネット式になっており、着脱可能。軽量素材を使用したフレームは、ウェリントン/ブラック、スクエア/ネイビーの2種類のバリエーションを用意しています。

 

さて、ここまで説明しましたが、この“着脱式フード”は、現在も販売中の人気製品「Zoff+集中」でも採用されています。この2モデルの違いは何なのか? Zoff+集中もゲームで使えるのでは?

 

Zoff公式サイト内のZoff+集中の製品紹介ページを見たところ、フードをはじめ本体の構造など、Zoff GAMEと同じようなことが書かれていたので、2モデルの詳しい違いを知りたいと思い、Zoffの担当者に問い合わせてみました。

 

Zoff GAMEとZoff+集中の違いについて、要約すると……

 

・Zoff GAMEのレンズはイエローカットレンズが搭載されており、イエローカットレンズが搭載されていないZoff+集中と同値段の8800円で購入可能。

 

・Zoff GAMEは、ゲーム用メガネのポジションとしては、スマホゲームなどのライトユーザー層がメインターゲットで、Zoff+集中はテレワークをしている人や受験生がメインターゲット。

 

なるほど、最大の違いはレンズだったのですね。しかしながら、追加料金なしでイエローカットレンズが利用できるのは、普段から目を酷使しがちなゲーマーにはおトクでしょう!

 

実際にかけてみた第一印象は、狭まった視界が、なかなか面白い“景色”に見えました。イメージとしては、双眼鏡などをのぞいて見たような感じです。これで「集中力を高める」とは、“アイデア賞”モノだなぁ……と。

 

本当にゲームに集中できるの?

さて、そんなこんなで、ここまでざっと説明しましたが、本当にゲームに集中できるのでしょうか? 様々なゲームで、試してみました!

 

まずは動きが速めのゲーム。短時間で目まぐるしく展開が変わり、1秒たりとも気が抜けない対戦格闘ゲームは、集中力も使うし、目も酷使する。というわけで、格ゲー「Guilty Gear XX Accent Core Plus R」から。

 

視界が狭くなるからキャラを見失いやすくなるのでは? と不安だったのですが、逆に、キャラがいつもよりはっきりと見えて、ビックリしました。また、派手な技のエフェクトも、明るさを抑えるレンズのおかげで、かなり落ち着いて見えます。

 

次は逆に、動きの少ないゲーム。じっくりと麻雀牌を消しまくるパズルゲーム「上海 Refresh」のプレイに使ってみました。

 

これは! 牌が不思議とよく見える! うっかり見落としが減って、惜しい「詰み」も大分減りました。最初に配置される牌の場所も、集中力が高まったことで、より多くの牌が記憶できるようになった気がします。さすがに108~144牌の配置をいっぺんに覚えることは不可能ですが……。

 

続いて、本来のターゲットである、スマホゲームです。敵を撃ったりなどでそれなりに動き回り、油断すると自分も撃たれてしまう、集中力がカギを握るシューティングゲーム「PUBG MOBILE」です。

 

スマホの小さい画面では、視界が狭くなることで、没入感もアップしたように感じました。集中力と没入感がアップすることで、聴覚も研ぎ澄まされているような気がして、普通にサウンドをオンにしてプレイするよりも、ゾクゾク度が高くなったように思います。

 

最後に、1戦決着するまで数十分の長丁場になりがちなゲームで試してみました。先述のPUBGも1戦で大体20~30分近くかかるものですが、ソロ勢で、狩猟クエストでは制限時間いっぱいいっぱいになりがちな「モンスターハンターライズ」で試してみます。

 

モンハンのように数十分の長期戦で、途中で力尽きたり、たとえ狩猟できずに50分の時間切れになっても、丸々50分間集中力が持続した! ……けれども、疲れました(笑)。集中力がアップするデバイスといえど、やはり人間の集中力には限度があるので、決着までが長いゲームをプレイするときは、1戦ごとに少し休憩することをおすすめします。

 

もちろんゲーム以外にも“使える”

Zoff+集中のヒットでわかる通り、ゲーム以外の用途でも、集中力を高めたいときには役に立ちます。

 

ものは試しと思い、仕事でも丸一日着けてみました。視界を狭めることで“見ているもの”にしか意識が向かなくなり、スマホの通知ランプを発見すればスマホに手を伸ばし、そこからダラダラとSNSなどを開いてしまいがちでしたが、スマホごと目に入らなくなるので、効果はあるといえるでしょう。コワーキングスペースなどパブリックな場所での作業には、特に効果を発揮しそうです。視界を遮って集中力を高めるアイテムといえば、カウネット「折りたたみ集中ブース」のヒットも記憶に新しいですね。

 

しかし、ここで注意点をひとつ。Zoff GAMEはゲームが直接うまくなるわけではありません! 格ゲーでコンボがつながりやすくなったとか、シューティングでエイムが劇的に向上したとか、集中力アップの環境作りに効果はありますが、ゲームの腕が上がるものではないので、なにとぞ誤解なきよう……。

 

写真/鈴木謙介

 

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