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2016/9/27 13:00

怪獣ブームは続くーーガメラの世界を疑似体験できる「空想脅威展」が六本木ヒルズで開催中

戦後、日本独自の文化として生まれ、いまなお老若男女問わず観る者を楽しませてくれる特撮。なかでも、我らがヒーロー・ガメラは度重なる怪獣たちの攻撃から私たちの街を救ってくれた。現在、東京・六本木ヒルズ展望台東京シティビューで開催中の「大都市に迫る 空想脅威展」は、そんなガメラの活躍や怪獣たちが破壊してきた世界にスポットを当て、現実の都市をリアルに再現した模型と都市を襲う怪獣たちを「空想脅威」という形で表現した、なんともファン心理をくすぐるイベントだ。その全貌を体感すべく、さっそく会場を訪れてみた!

 

■まずは怪獣や悪の組織の歴史をおさらい

会場に入ると、最初に目に飛び込んでくるのが真っ二つに折られた東京タワーに営巣するギャオスの姿。1995年に公開された記念すべき平成ガメラシリーズ第一作「ガメラ 大怪獣空中決戦」のワンシーンだ。その奥には、東京の街並みを縮尺1/1000スケールで再現したジオラマが左右に並ぶ。このジオラマは目線の高さを子どもに合わせているそうだが、大人も腰をかがめれば、まるで自分が怪獣になって町を見下ろしているかのような感覚を楽しむことができる。また、壁には「空想脅威年表」も。ここでは時代ごとの社会情勢に関連しながら誕生してきた怪獣たちの歴史のほか、“悪の組織”の変遷などを紹介している。

↑破壊された東京タワーと、そこに営巣するギャオス。これは実際に映画で使われたものだ!
↑破壊された東京タワーと、そこに営巣するギャオス。これは実際に映画で使われたものだ!

 

↑両サイドに広がるジオラマ。よく目を凝らすと再開発後の渋谷の風景や現在新たに建設中の新国立競技場を見つけることができる
↑両サイドに広がるジオラマ。よく目を凝らすと再開発後の渋谷の風景や、現在新たに建設中の新国立競技場を見つけることができる

 

■撮影で使用した本物のガメラが目の前に! 

さらに進んだ先で出迎えてくれるのは2体のガメラ。一方は昭和版のガメラで、もう片方は平成版ガメラだ。平成版のほうがやや大きく、全体的に攻撃的なフォルムになっている。いずれも触れることは厳禁だが、間近で見られるのでディテールの違いを堪能してみよう。その隣では平成ガメラの歴代映画ポスターや絵コンテ、シナリオといった貴重な資料も展示。また、壁に設置されたモニターでは、1996年公開の映画「ガメラ2 レギオン襲来」の設定を踏襲し、“もし現在レギオンが襲来した場合、いかにして撃退するか”をシミュレートした約15分間の特別動画「緊急シミュレーション 最終防衛線2016」も上映。こちらは自衛隊監修のもと作られており、まさにマニア必見の映像といえる。

↑この手前の昭和版ガメラも実際に中に人間が入って撮影で使われたもの。この2体のガメラと一緒にぜひ記念撮影を!
↑手前の昭和版ガメラも実際に中に人間が入って撮影で使われたもの。この2体のガメラと一緒に、ぜひ記念撮影を!

 

↑本邦初公開となる平成ガメラシリーズの絵コンテ。奥に見える台本には金子修介監督の直筆サインも
↑本邦初公開となる平成ガメラシリーズの絵コンテ。奥に見える台本には金子修介監督の直筆サインも

 

■大型パノラマを見下ろし、怪獣の目線を疑似体験!

東京近郊を襲った怪獣たちを紹介するパネル展示を過ぎると、再び1/1000スケールのジオラマが登場。ここは“都市に迫り来る空想脅威”をテーマにした空間となっている。押井 守監修による高解像度の都市空撮映像「東京スキャナー」と、悪の象徴ともいえる永井 豪のマンガ「魔王ダンテ」「デビルマン」のコマ画像が並ぶ。東京の街を再現した模型を融合させたこのエリアに足を踏み入れることで、自分自身が空想脅威の一部になった気分を味わうことができる。

↑東京近郊に出現した怪獣たちを、撮影地の詳細や当時のエピソードなどを交えて紹介している
↑東京近郊に出現した怪獣たちを、撮影地の詳細や当時のエピソードなどを交えて紹介している

 

↑普段は非公開のためなかなか全貌を見ることができない1/10000の模型。豊洲にはガメラが置かれ、今後少しずつ怪獣の数が増えていくそうだ
↑普段は非公開のためなかなか全貌を見ることができない1/10000の模型。豊洲にはガメラが置かれ、今後少しずつ怪獣の数が増えていくそうだ
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そのほか、会場の外には特撮の関連図書がずらりと並ぶ読書エリアや限定グッズが購入できるショップ、さらには一日限定20食のガメラバーガーなどが味わえるカフェのコラボメニューなども出現。また、会場内はすべて写真撮影可能なので、心ゆくまで特撮の世界に浸ってみてはいかがだろう。

 

【展示会情報】

大都市に迫る 空想脅威展

会期:2016年9月24日(土)~11月13日(日)

会場:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリー

開場時間:10:00~22:00(最終入場21:30) ※10月20日(木)は10:00~18:00(最終入場17:00)

料金:一般 1800円 / 高校・大学生 1200円 / 4歳~中学生 600円 / シニア(65歳以上) 1500円

 

文・写真/倉田モトキ