この“女医さん”より忙しい人、なかなか他にいないのでは――? 現役の女医であり、双子を含む4人の子どもを育てる日々を発信する大人気YouTuber「女医の日常」さん(以下、女医さん)。超多忙な毎日でも、手際よく栄養満点のごはんを作る動画が話題で、10月30日に発売されたばかりの書籍『女医の日常ごはん』も売れ行き好調です!
前回の記事では「朝ルーティン編」として、怒涛の身支度から子どもの体調チェックまで、医師・母としての視点や知恵を披露してくれました。今回は「夜ルーティン編」をお届けします。帰宅直後から始まる夕食の支度、8歳、5歳、2歳(双子)の4人の子どもたちの入浴リレー、そして夫婦で過ごすひと時の確保……。限られた時間のなかでいかに効率よく、かつ愛情を持って家族と向き合っているのでしょうか。

帰宅後はノンストップ! 調理と他の家事を同時並行
帰宅すると、すぐに夕食作りをスタート。しかし、料理にだけ集中するわけではありません。朝同様、あらゆる家事を同時進行させるのが女医さん流です。
「加熱などのちょっとした隙間で、子どもたちが幼稚園や学校から持ち帰った荷物を片付けたり、洗濯物を取り込んだりしています」
食事に関して言えば、「作り置きはしない」スタイル。子どもたちの動きに合わせ、メリハリをつけていると言います。
「週の半分は上の子たちが習い事をしています。習い事がある日は帰宅に合わせて完成させれば良いので少し手間がかかる料理も作りますが、習い事がない日はなるべく時短で作れるものをチョイスしていますね」(女医さん)
千切りや薄切りができるスライサー、みじん切りチョッパーなどの便利グッズを活用するほか、加熱に時間のかかるイモ類などはレンチンしてから調理するなど、様々な方法で時短を図ります。具体的なテクニックや、女医さんが普段作っている献立はぜひ、『女医の日常ごはん』でチェックしてみてくださいね。

怒涛のお風呂リレー! 夫が第一走者、妻がアンカー
4人の子どもたちを毎日お風呂に入れるのは大仕事。女医さんのお宅では、夫婦の見事な連携による入浴リレーが見られます。
夕食後、最初にレオナールさんが入浴。子どもをお風呂に入れる準備ができたらチャイムで呼び出しがかかります。
1回目のチャイム: 双子ちゃんが入浴。
2回目のチャイム: 長男・次男くんが入浴。ここで女医さんが双子を受け取り。
子どもたちにとってお風呂は「嫌がるどころか、先に入りたくて取り合うほどの楽しい時間になっています」。バトンがスムーズに渡るよう、ここにも女医さんの工夫が光っていました。
「お風呂には好きなおもちゃを持って行っていいことにしています。『あわっぴー』という泡のおもちゃなどで、子どもたちが楽しい空間になるようにしていますね」(女医さん)
お風呂から上がった後は、とにかくすぐに保湿します。「子どもの肌は意外に乾燥しやすい」ため、30秒以内に「顔→体」の順で行っているとのこと。
こうして家族の入浴を見届け、女医さんがようやくお風呂に入るのは、双子の寝かしつけが終わった後。「就寝の90分前に入浴するのがベスト」だと言います。

親子・夫婦のコミュニケーションは「密度」でカバー
平日にまとまった時間を取れない分、休日に親子・夫婦での時間を確保しているようです。
女医さんは双子を寝かしつける前に入浴し、双子が寝た後に長男・次男とカードゲームなどで遊んでいます。レオナールさんは「朝活」と称し、長男・次男とコーヒーショップへ出かけ、勉強や読書の時間を確保。また、家族全員で同じものを見て楽しむ機会も大切にしているのだとか。
「平日の動画試聴時間は、長男・次男とも『なんでも好きなものを20分間』としています。休日はそれとは別に、夕食後から入浴までの20分くらい、録画してあるクイズ番組などをみんなで見る時間にしています」
では、夫婦時間は作れているでしょうか。女医さん曰く、「最近は起床と就寝のタイミングが合わない」とのことですが、それでも月1〜2回は土曜の夜などに晩酌しながら語り合っているそう。
前提として、普段からLINEでやり取りし、帰宅後のちょっとした時間でも会話できているため、コミュニケーション不足を感じることはないのだとか。一度に話す長さよりも「質」と「頻度」を大切にすることで、忙しい中でも強い信頼関係を保っている様子がうかがえます。
最後に、自分のための“欠かせないルーティン”も教えてくれました。
「私にとって日記は毎日のルーティンの一つ。紙に書くことは、記録という面もあるけれど、自分の気持ちの整理にもなります(ストレスを溜めないコツだと思っている)。また、気になっていること、やるべきことなどを書き出すと頭のメモリがその分空き、眠る準備が整う気もしていますね」
朝から晩まで、家族のために奔走している女医さん。それでも、ちょっとしたスキマ時間に自分のためのひと時を見つけ、セルフケアも余念なく行っていました。
2つの記事を通じてご紹介いただいたルーティンは、いずれも特別な知識や技能は必要なさそうです。最初から全てをまねるのは難しいかもしれませんが、暮らしに少しずつ取り入れてみては。手際の良い女医さんの思考回路を“図解”した献立をたっぷり掲載している『女医の日常ごはん』もあわせてチェックしてくださいね。
