2018年の「鉄道」トピックを総ざらい!「鉄道ゆく年 くる年」【ゆく年編】

ink_pen 2018/12/31
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2018年の「鉄道」トピックを総ざらい!「鉄道ゆく年 くる年」【ゆく年編】
星川功一
ほしかわこういち
星川功一

編集プロダクション・トゥインクル代表。学研プラスの「鉄道図鑑シリーズ」や、「大人ののんびり鉄道の旅」誌の発刊に携わる。本職は編集者なのだが、無類の鉄道好きで年間100日近く、全国を乗り鉄、撮り鉄し放題の日々を送る。

【2018年の話題7】車両保存すら困難な冬の時代の到来

2018年に起きた鉄道の話題で気になった事柄を最後にあげておきたい。

 

2018年12月8日に「近江鉄道ミュージアム」が閉館となった。彦根駅に隣接して設けられていた同ミュージアム。1985年に近江鉄道が貨物輸送を終えた後も、使っていた電気機関車11両を中心に車両を保存、2007年にはミュージアムとして整備した。開館日が週末のみと限られていたものの、貴重な車両が楽しめるとあって、鉄道ファンを中心に根強い人気を誇った。

↑彦根駅の自由通路から近江鉄道ミュージアムを望む。電気機関車の草創期に活躍した車両が多く保存されていた。引き取り手がなかなか現れず、多くが解体となりそうだ

 

国鉄や各地の民営鉄道が電化した当初に使っていた車両がほとんどで、大正期に東海道本線電化用に米国から輸入した機関車や、東芝の前身、芝浦製作所が製造した車両など、産業遺産に指定されてもおかしくないような車両が揃っていた。

 

近江鉄道は「老朽化に伴い当社では継続的な保存が困難」とし、順次解体していく方針だ。申し出があれば無償で譲渡するという話だったが、多額な輸送費がかかるために、その後に良い話は聞こえてこない。残念な結果になりそうだ。

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