競馬の名レースにはさまざまな種類がある。鮮やかな逃げ切り、絶望的な位置からの差し切り。また、馬券的には1番人気の馬による横綱相撲、逆に人気薄の大駆けなども印象深い。その中でも胸を熱くさせるのが、いわゆるライバル対決だ。
今週末の3月19日は、G2の阪神大賞典。天皇賞(春)へのステップレースに位置付けられているが、いくつかの名勝負を生み出してきたことで知られている。特に1996年のレースは有名だ。ナリタブライアンとマヤノトップガン。1994年と1995年にそれぞれ年度代表馬に選ばれた両者の対決は、歴史に残るマッチレースとなった。
【みんなのKEIBA 3月19日(日) 午後3時】
1996年 阪神大賞典
土曜開催にも関わらず
阪神は6万人を超える大観衆。
ナリタブライアン・武豊
マヤノトップガン・田原成貴
競馬史上に残る、
年度代表馬2頭のマッチレースとなりました。#フジテレビ競馬 #みんなのKEIBA pic.twitter.com/qYEnurT348— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) March 14, 2017
1994年、中央競馬史上5頭目の三冠馬に輝いたナリタブライアン。その圧倒的な強さと顔に巻いたシャドーロールという馬具から「シャドーロールの怪物」の異名をとり、人気は競馬ファン以外にも広がった。
しかし、翌1995年4月に右股関節炎を発症。復帰した秋の競馬では、天皇杯(秋)12着、ジャパンカップ6着、有馬記念4着と、最強ホースらしからぬ敗戦を繰り返した。ナリタブライアンはこのまま終わってしまうのか……。
そうした状況で迎えたのが、この阪神大賞典。1歳年下で前年の菊花賞と有馬記念を制したマヤノトップガンとの対決に注目が集まり、土曜の阪神競馬場には多くのファンが駆けつけた。
ブライアン陣営にとってはまさに背水の陣。引退の影もちらつくなか、残り600メートルから文字通り“タイマン勝負”! 最後は年下のライバルを頭差で退け、高らかに復活を宣言したのだった。競馬中継にはお馴染みの杉本清さんの実況にはファンの思いが重なっており、何度見てもやっぱり胸アツだ。
ちなみに、阪神大賞典のライバル対決と言えば1998年のレースも有名である。
【みんなのKEIBA 3月19日(日) 午後3時】
1998年 阪神大賞典
「内か外か!内か外か!」
96年と同じ実況が響いたゴール前。
メジロブライトvsシルクジャスティス
2頭の一騎打ちは鼻差で決着しました。#フジテレビ競馬 #みんなのKEIBA #阪神大賞典 pic.twitter.com/RpuOqbqsl1— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) March 14, 2017
こちらはメジロブライトvsシルクジャスティス。メジロブライトはこの勝利で自らの力を証明し、次の天皇賞(春)で悲願のG1初制覇を成し遂げた。
はたして今年は? 今回の阪神大賞典には、欧州競馬の最高峰、凱旋門賞に今秋参戦する予定の有馬記念馬サトノダイヤモンドなどが出走する。