開幕から無観客の状態でのゲームが続いているMLB。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、今季は終了まで無観客試合が続く見込みだ。しかしながら、選手のモチベーションやTV観戦を行うファンのために、各球団は様々な取り組みを行い普段のボールパークを演出しようとしている。
その取り組みの1つが、観客席にファンの写真ボードを飾るというもの。もちろん、リアルな応援や声援はないが、空席ばかりのスタンドよりも選手たちはモチベーションがあがるだろう。
しかし、実際の試合映像をみてみると、試合展開によって大きな歓声が沸いているのにお気づきだろうか? 実はこれ、MLBが今季採用しているという「観客の声援音源」なのだ。MLBの公式ゲーム『MLB The Show』に使用されているゲームの音声。
スタジアムのサウンドエンジニアは、ホームラン時の大きな歓声からブーイングといった様々な音声75種類から、試合中にファンの反応にアクセスして鳴らしているのだそう。
無観客試合時に、打球音や捕球音を楽しむのもこれまでにない観戦の楽しみ方ではあるが、やはりMLBの試合が無音で進行していくのは違和感があった。しかし、この観客音が採用されて以降の試合は、昨年のような臨場感あるゲーム展開が楽しめるようになった。
今後シーズンが進み、ポストシーズン進出をかけた熱い戦いが繰り広げられるなかで、歓声音源が無観客のスタジアムに華を添えてくれるはず。MLB観戦時には、このこのハイテク過ぎる音声のクオリティーにも密かに注目してみてほしい。