無人で空を飛ぶドローン。一般ユーザーにとっては、上空からの撮影、人間が入れない場所の点検といったものが身近な用途でしたが、身近に楽しめるスポーツとして注目を浴びているドローンスポーツがあります。それが「ドローンサッカー(R)」。サッカーのような戦略性を取り入れた全く新しいドローンスポーツで、発祥は韓国。韓国では数年前から競技大会が運営され、流行しており、近年は日本だけでなく、アメリカ、中国、東南アジアの諸外国でもドローンサッカー(R)を世界中に普及させようという動きが活発になっています。
何はともあれまずはイメージ映像をご覧いただきましょう。
結構激しいと思いませんか? 今回は、このドローンサッカー(R)の中身を知り、体験するために日本ドローンサッカー連盟の企画運営部長であり、オートバックスセブンの開発・プランニング担当の中﨑寛之さんを訪ね、話を聞きました。
ドローンサッカー(R)とはなんぞや!?
ーーまず、ドローンサッカー(R)の概要から教えてください。
中﨑寛之さん(以下、中﨑) ドローンサッカー(R)は球状のプラスチックフレームで覆ったドローンボールを使い、専用のフィールドの中で、5対5で戦う新しい戦略型チームスポーツです。フィールドの両サイドにはドーナツ状のゴールがあり、ここにドローンボールをくぐらせることで得点を競い合います。
サッカーをはじめとする通常のボールスポーツでは、敵の選手に基本体当たりしてはいけないですよね。しかし、ドローンサッカー(R)の面白いところは、敵の機体にどんどん体当たりしていって良いんです。むしろ相手の機体に当てて空間をクリアにしてゴールを狙うといったテクニックは必須でとても爽快! これは老若男女関係なく皆さんで楽しめます。
【ドローンサッカー(R)の主なルール】
①5人で1チーム。その中の1名が「ストライカー」と呼ばれゴールすればポイントとなる。時間内により多くゴールをくぐり抜けたチームの勝ち。
②ストライカーによる攻撃のほか、自陣のデイフェンスや中間ポジションの取り方が試合結果を左右する点が、サッカーに類似している。
③3分間の試合を、3セット行い、多くセットを獲得したチームが勝者。
④セット間のインターバルは5分間。機体のメンテナンスや作戦の打ち合わせなどが可能。
※上記のほか、ケージ(競技場)、ゴール、ドローンボール規定、選手規定など、細かい公式ルールがある。なお冒頭の動画はエキシビジョンマッチのため3対3。
ーー「相手と激しくぶつかり合う」となると消耗も多そうですが、選手が持つドローンボールという機体は全て「マイドローン」ということでしょうか。
中﨑 原則的にはそうです。ドローンサッカー(R)では「直径20cmのSKYKICK」「直径40cmのAN-075B」の2クラスがあるのですが、直径20cmのSKYKICKは2万3980円(税込)、直径40cmのAN-075B は6万4460円(税込)~です。それぞれ予備バッテリーやカスタムパーツなども揃えることになるので、実際の初期投資はもう少しかかります。
中﨑 たしかに初期投資は安くないかもしれません。ゴルフセットくらいと思ってもらえれば。しかし、どんなスポーツを始めるにしても、ある程度お金はかかりますよね。野球を始めると言っても、やはり10万円くらいはかかりますし。
しかし、プレイしてみたらハマりますよ。お子さんからご年配の方まで誰でも並列に楽しめるものですから。よく子育て中のお父さんが、お子さんにねだられてミニ四駆を買ってあげたところ、いつの間にかお子さんよりお父さんのほうがハマってることがあるじゃないですか。あの感じに似ているというか(笑)。前述のようにドローンサッカー(R)の試合そのものを楽しむほかに、機体のカスタムなどもある程度できますから。飽きることなく、長い時間楽しめると思います。