スポーツ
2020/12/16 18:45

バーチャル空間での「ファン感」は楽しいのか? 東京ヤクルトスワローズのイベントに参加してわかったこと

東京ヤクルトスワローズは12月6日に神宮球場で「ファン感謝DAY」を開催しましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、来場人数を制限しなければなりませんでした。そこで球場に入れない人や遠方に住んでいる人でもスマートフォンで気軽に「ファン感謝DAY」を体験できるように、オンラインバーチャルイベント「XFLAG VIRTUAL STAGE at SHIBUYA SKY(エックスフラッグ バーチャル ステージ アット シブヤスカイ)」を同時開催したのです。

 

XFLAGとはミクシィが展開するエンターテインメント事業ブランド。「モンスターストライク」などのスマホアプリで培ってきたIT技術やアート表現を駆使することで、プロ野球のファン感謝DAYをバーチャル空間でも楽しく視聴できるようにしました。

↑東京ヤクルトスワローズファン感謝DAYバーチャルイベントのログイン画面

 

オンラインバーチャルでの「ファン感謝DAY」もアリ

このイベントは事前申し込み制で、参加費は無料。XFLAGが提供するアプリをダウンロードし、参加者に配布されるIDでログインすると、 スマートフォンで自分の写真を撮影することで3Dアバターを簡単に作成することができます。イベント会場に入ると、ファン感謝DAYが行われている神宮球場の様子が大画面に映し出されていました。

↑ログインするとバーチャル空間の正面に大画面があり、神宮球場の様子が映し出されていました

 

また、バーチャル空間内を自分の3Dアバターで自由に動き回ることができました。会場後方には選手たちの3Dアバターが並んでおり、タップすると本人の肉声メッセージを聴くことができます。選手のアバターと一緒に写真を撮り、その写真をSNSでシェアできる機能も搭載されていました。

↑バーチャル空間内には選手の3Dアバターも登場

 

↑選手の3Dアバターと一緒に写真を撮り、SNSでシェアできる機能も搭載

 

さらに、バーチャル空間内にいる他のユーザーとコミュニケーションを取ることもできました。3Dアバターをタップするとユーザー情報が表示され、その場でコメントを入力することもできます。

↑他の参加者とコミュニケーションを取ることもできました

 

↑その場でコメントを入力することもできました

 

応援アイテムも神宮球場名物の傘に加えてメガホンとバットの3種類が用意されており、自由に持ち替えて応援できるように工夫が凝らされていました。

↑応援アイテムは傘、メガホン、バットの3種類

 

「ファン感謝DAY」は午前の部と午後の部に分けて行われ、午前の部はトーク中心、午後の部はアトラクション中心の構成。神宮球場の来場者は完全入れ替え制でしたが、オンラインの参加者は両方とも視聴できました。

 

午前の部で会場を盛り上げたのは、2019年のドラフトで入団した新人選手による女装大会。好きなタイプの女性とデートのときに着てほしい服装を、自ら体験するという趣向になっており、ドラフト1位ルーキーの奥川恭伸選手の女装姿にはひときわ大きな歓声が沸き起こりました。

↑理想の女性に扮したドラフト1位ルーキーの奥川恭伸選手

 

バーチャルで打ち上げ花火も体験

午後の部は高津臣吾監督のあいさつと2021年シーズンのチームスローガン発表からスタート。新スローガンは「真価・進化・心火」となり、「来年は勝ちにこだわり、真価が問われるシーズンです。今年の反省を生かし、成長していく進化。そして選手はもちろん、全国で応援してくれるファンの皆さんと心に火をともし、みんなで2021年の勝利を目指して頑張っていきたい」とスローガンに込めた思いを語りました。

↑2021年シーズンのチームスローガンを発表した高津臣吾監督

 

高津監督のあいさつが終わると「スワローズ運動会」。選手たちがアンダー25投手、オーバー25投手、アンダー27野手、オーバー27野手の4チームに分かれ、チャンバラ、綱引き、フリースロー対決、大縄跳び、ドリブルリレーの5種目で得点を競い合いました。

 

2020年シーズンはセントラルリーグの最高出塁率のタイトルを獲得し、本塁打数と打点数でもリーグ2位に輝いた村上宗隆選手は大縄跳びなどで奮闘しましたが、チームを優勝に導くことはできず、オーバー27野手チームが「スワローズ運動会」を制しました。

↑野球では活躍した村上宗隆選手ですが、「スワローズ運動会」では活躍及ばず

 

運動会の後は、選手たちにまつわるクイズをスタンドのファンとグラウンドの選手が一緒になって答える全員参加の○×クイズ。最後まで残ると好きな選手のサイン入りバットがプレゼントされるということで大いに盛り上がりました6歳の女の子が勝ち残り、国内FA権を行使せずにチーム残留を決めた山田哲人選手のサイン入りバットをゲットしました。

↑○×クイズで勝ち残ったのは6歳の女の子

 

↑山田哲人選手のサイン入りバットをゲット

 

来季はチームのキャプテンに就任することが決まっている山田選手は最後のあいさつで、「自分が先頭に立ってチームを引っ張っていきたい」と力強くあいさつ。イベントのフィナーレにはバーチャル空間内に多数の花火が打ち上げられました。

↑イベントの締めくくりはバーチャル空間内での打ち上げ花火

 

2021年になっても野球観戦における新型コロナウイルスの影響はしばらく続くと見られています。球場に行きたくても行けないファンが多い中、今回のようにバーチャル空間でイベントが視聴でき、選手やファンとコミュニケーションが取れる環境作りは今後ますます広がっていきそうです。

 

 

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