日本時間4月16日、マリナーズの本拠地、シアトルの開幕戦で球団会長付特別補佐を務めるイチローが始球式を行なった。
【 #マリナーズ 】シアトルでの本拠地開幕戦、始球式に #イチロー が登場!!このピッチングをご覧ください?#日本人選手情報 pic.twitter.com/Wk8kUYN5vc
— MLB Japan (@MLBJapan) April 16, 2022
2020年のシーズン開幕戦で始球式が予定されたが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったこのイベント。昨年の地区王者ヒューストン・アストロズを迎え、ゲーム開始前に大型スクリーンで功績が流されたあと、イチローがグラウンドに姿を現した。
この日は、人種の壁を破った黒人初のメジャーリーガーを称える「ジャッキー・ロビンソン・デー」として全選手・コーチ・審判らが「42」の背番後をつけるなか、イチローは「51」。しかも、イチローが衝撃のデビューを飾り、チームは球団史上最多の116勝を挙げた、伝説の2001年シーズンモデルのユニフォームで登場。それぞれ、左袖には同年シアトルで行なわれたオールスター、右袖にはア・リーグ100周年記念、そして背中には「9.11」のテロからの復興を象徴する星条旗のパッチがついている。
マウンドに上がったイチローを見守るスタンドでは、「ICHIRO」の応援バナーを用意したファン、さらに「イチメーター」で熱い応援を続けたエイミー・フランツさんが、イチローのメジャー通算安打「3089」と日米通算「4367」の数字を記したボードを掲示。そこは、まさにあの頃の時代にタイムスリップしたようだった。
現役時代と変わらない軽快な動きでボールを投じたイチロー。そのスピードは、ネット上では93.6マイル(約151キロ)と伝えられ、「始球式史上最速」と大きな反響を呼んだ。
Looking fresh in his 2001 Mariners uniform, Ichiro fires one down the pipe! ? pic.twitter.com/Qe9ZPifIH7
— Seattle Mariners (@Mariners) April 16, 2022
実は、イチローは現役時代、マーリンズ在籍時の2015年10月5日にメジャー初登板を飾っており、1.0回、18球を投げ、最速88マイル(約143キロ)をマーク。被安打2、1失点だったが、いま思えばこれぞ日本人選手の投打二刀流の始まりだった。
現役から離れ3年。公式戦ではないが、現役時代の登板よりもそのスピードは増していた。レジェンドは選手を指導するだけでなく、自らのパフォーマンスも向上させていたのである。