2018年が、はじまりました。新たな気持ちで毎日を過ごしていることでしょう。
気持ちを切り替えるのにもっとも手近で確実な方法が、新しい日々を書き留める「手帳」を買い換えること。使い込んだ革製のカバーを大事にキープしてリフィルだけ入れ替える、そんな使い方も素敵ですが、まったく新しい手帳を選び持ち替えるのも楽しいですよね。
誰もがスマートフォンをもつようになった今、スケジュール管理に徹するなら「Googleカレンダー」などのアプリを使ったほうが、予定の書き換えや検索が楽なので便利ですが、観た映画やライヴのチケットを貼り付けたりイラストを描き込んでみたり、ビジュアルを織り交ぜながらそのときの気分や思いもいっしょに記録するなら、やはり手帳がいちばん。もちろん手帳に書き込むのが好き、手帳そのものが好きなら言わずもがなです。
しかも、日常的にデジタルギアに慣れ親しんでいるのは若い世代。仕事でお世話になる年配の方と話すときにスケジュールのチェックとはいえ目の前でスマートフォンを取り出し操作する、というのは不快感を与えかねません。マナーの面でも、手帳の果たす役割は多いのです。
さて。「忙しくて買いそびれてしまった!」「どれがいいのか悩んで結局見つかっていない」という迷える人、さらに「いざ使い始めてみたらどうも使いにくい……」「会社の先輩とカブってしまった!」。そんな手帳選びに失敗してしまった人へ。
2018年の間違いない手帳を12点+α、ご紹介しましょう。
書き込む姿も上品に見せるスムースタッチのカバー
さまざまな素材、デザインのカバーをラインナップしており、B6週間バーチカルのリフィル向けには5種類。この「ペディール」はラウンドジップのついたカバーで、クラッチバッグのように持てるのが魅力。イタリア製のPU素材で、つやとホースシューのチャームが上品な印象です。
縦の時間軸(バーチカル)のウィークリー。6時〜22時のスケジュール欄は30分単位で破線が入っており、細かく管理できます。年間・月間のプランニングページなども。リフィルはほかに、1日1ページ、ノートページがたっぷりついたマンスリー、メモ欄やノートページが充実したウィークリーもあり、全4種類。
フランスから上陸したステーショナリーブランドとコラボ
フランスの手帳ブランド、クオバディスが、同国パリで人気のステーショナリーブランド「パピエティグル」とコラボし生まれたダイアリー。パピエティグルらしいハイセンスな色使いと幾何学パターンを「ストライプ」「トライアングル」、砂時計がモチーフの「アワーグラス」に落とし込みました。今では手帳の定番フォーマットであるバーチカルを生み出したのは、クオバディス。この「ランデブー」も7時〜23時までのバーチカルを採用しています。
巻末には横罫とドット罫のノートページが付属。罫線が波打ったページがさりげなくレイアウトされているなど、パピエティグルらしい遊び心が潜んでいます。ちなみに、パピエティグルは東京・東日本橋浜町に世界で2店舗目のショップをオープンしたばかり。ぜひ足を運んでみて。
手帳に予定を書いたら、スマートフォンで管理する!?
ゴッホやピカソなど世界の名だたるアーティストが愛用したノートを現代に復活させた「モレスキン」。手帳シリーズのニューカマーは、黒のハードカバーとゴムバンドというアイコニックなパーツは踏襲しながらも、ペンで書いたスケジュールをデータ化する“デジタルダイアリー”です。丸みを帯びた小口の断裁が個性的な手帳と、センサーを搭載した専用のボールペンがセット。左ページがウィークリー、右ページはメモページです。
手帳に書き込むと、ペンが各ページに組み込まれた座標を読み取り、書いた文字をデータ化してBluetooth接続したスマートフォンのアプリにリアルタイムで送信、デジタルで再現する仕組み。書いた文字はそのままアプリに表示されるほか、テキスト化や編集・共有などデジタルデータならではの活用ができます。
スリムサイズにたっぷり書き込みたいなら
“文庫本サイズの1日1ページダイアリー”として2002年版から登場し席巻した「ほぼ日手帳」のニューモデル。ビジネスユースにぴったりの長財布サイズのウィークリー「weeks」をベースに、巻末にある方眼罫のメモページを212ページと3倍増にしたものです。それでも厚みは約13mmとかさばらず持ち歩きが苦になりません。販売は「ほぼ日ストア」のみで、限定イエローのみロフトにて。
これがたっぷり212ページのノートページ。スケジュールはコンパクトに、そのほかの記録やメモをしっかり書き込みたいというニーズに応えています。下部の“日々の言葉”も健在。「ほぼ日手帳」のその他モデルや、制作者代表である糸井重里さんの思いは「デジタル時代にそれでも手帳を使う意味」でどうぞ。
アクセントとなるポップなデザインを持ち歩く
イタリア語で“歌う紙”を意味する手帳シリーズ「カンタカルタ」が3年ぶりに復活。4つのコンセプトからなる12種類が揃う表紙のデザインは、フェンディなど有名ブランドを手がけるイタリアのデザインオフィスと共同開発したもので、躍動感あふれるポップで鮮やかなデザインを大人っぽくまとめたところはさすがです。シンプルに徹したマンスリーカレンダーと、121ページのノートページで構成されています。
用紙や製本は日本製。特に用紙は、薄手で書き心地なめらかなオリジナルの上質紙を採用しています。デザイン面では、表紙はバラエティに富んでいますが裏表紙は鮮烈な真紅で統一し、シックな印象。ペンホルダーやポケットも備えています。
デコりたくなるL.A.発のポップなダイアリー
スタイリストのジェン・ゴッチがアメリカ・ロサンゼルスで立ち上げたライフスタイルブランド「ban.do」。特大サイズのダイアリーは、ローズ柄のハードカバーにゴールドの大きなリングとゴム、とデスクの上で存在感抜群です。中を開くと、まるでおもちゃ箱をひっくり返したように、そこかしこにアートワークが施されており、ファッション誌をめくるような気分でスケジュールを見返せます。アートワークの中には、ポジティブな言葉の数々が。
スケジュールページは、ブロック式のマンスリーと見開きのウィークリーが、2017年8月から2018年12月までの17ヶ月分。スケジュールを書き込んだら、付属するシールなどで隙間なく彩りたくなります。ページの端には月ごとのタブがついており、目的の月をめくりやすくなっています。
ピザやフライドポテト、ケーキなどポップなモチーフのシールが付いています。
ルネサンス時代の本のような美しい装丁
カナダのメーカー「Hartley&Marks Asiana」によるブランド「ペーパーブランクス」の手帳は、金箔押し細工によって表現された歴史を感じさせるデザインが特徴。これは、ルネサンス期に豪華な装飾を施した製本に使われた様式のうち、ファンファール様式と呼ばれる図柄。ペーパーブランクスには、「たまゆら」や「小花詰め」など和風柄もラインナップしています。ロフト全店で取り扱い。
深みのあるブルーの表紙をめくると、中のスケジュールページはシックな黒一色刷り。ブロック式のマンスリーのほか、ウィークリーは左ページにスケジュール欄、右ページはメモになっています。
純喫茶のようなレトロ感が一転、新鮮味に
カバーにプリントされた「ダイアリー」のフォント、「平成30年」の表記などにノスタルジックな雰囲気が漂う手帳。企業の贈答手帳や喫茶店のメニューを想起させます。写真のフォーマットは「ザ・ダイアリー」のもの。余白が多めのマンスリーは各ブロックに破線が1本入っており、午前・午後、仕事・プライベートと分けて使えます。そのあとのページは見開きでTODOリストになっているのも特徴。
こちらは「スワン」のフォーマット。見開きにブロックタイプと縦型のマンスリーがレイアウトされており、日曜・祝日はブロックの背景をイエローにすることで、ひと目で休日を把握できます。同様に、年間を見通せるページも用意されています。
左右並んだ2種類のフォーマットで使い分けが簡単
コクヨのブランド「トライストラムス」の手帳。本体はコクヨのロングセラーノート「測量野帳」とほぼ同じ構造で、台紙を仕込んだハードカバーながら厚み9mmという薄さが特徴のひとつとなっています。レイアウトも個性的。左ページにウィークリー、右ページには同じ1週間をブロック形式で区切ってあり、左右で仕事・プライベート、あるいは予定・メモと使い分けられます。
風合いのあるクロス貼りの表紙はハードカバーで、カバンの中で折れ曲がる心配がなく、立っての筆記やメモする際のボードとしても活躍しそうです。
開いてすぐに数字が目に止まる視認性の高さ
1971年にスウェーデンで誕生したライフスタイルブランド「イノベーター」。その代表作であるカレンダーのデザインを踏襲しポケットサイズに。スリムなハードカバーで、手軽に持ち運べます。表紙にはロゴ「innovator」を箔押し。ゴムバンド付きで、そのバンドを適切な位置にキープできるよう表紙に溝がわずかに作られているのも気が利いています。
風合いのあるクロス貼りの表紙はハードカバーで、カバンの中で折れ曲がる心配がなく、立っての筆記やメモする際のボードとしても活躍しそうです。
卓上カレンダーのようにデスクに立てて置ける
表紙を見ればお馴染みの「キャンパスノート」。そのダイアリーシリーズのラインナップに、スタンドパーツ付きで卓上カレンダーのように立てて使える「卓上タイプ」が仲間入り。デスクにいるときは立てておき、打ち合わせなどには手帳として畳んで持ち歩けます。レイアウトはシンプルそのもの。
マンスリーの対向ページはノート。方眼罫で、ノートを縦置きにしても横置きにしても使えます。このノートページは見開きのページも合わせ計32ページ用意されています。
以上、選んで間違いない手帳12点をお届けしました。上は手帳と卓上カレンダーの両用式でしたが、最後はおまけで、技ありの卓上カレンダーを紹介します。
狭間を有効利用した目からウロコの収納術
デスクが書類や物であふれ、苦肉の策で卓上カレンダーのスキマに突っ込んだこと、ないでしょうか。そういった急場しのぎを機能として追加したのが、この卓上カレンダーです。マンスリーカレンダーのページは一般的なタイプですが、赤銅色のワイヤーや月ごとに彩られた枠のカラーが少し気分を豊かにしてくれそうです。
同梱の台紙を組み立てるとボックスが完成。立てたカレンダーの間の空洞に差し込み、引き出しとして文房具などをしまっておけるのです。カレンダーの角度に合わせて、ケースの側面も斜めに組み立つのが見事。スムーズに引き出せます。
※手帳・カレンダーの価格はすべて税込です。
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