【ド腐れ文具野郎・古川 耕の文房具でモテるための100の方法】
No.076
カール事務器「アイン」
3456円(税込)
精度と耐久性に優れた日本製の刃を搭載した卓上鉛筆削り。芯の露出幅が長い弓なり形状に削り上げる。大型で丸みを帯びたボディは、子どもの手にもしっかりフィット。ガタつかず安定して削ることができる。色は2色。
ミッドセンチュリー風の新しい鉛筆削りでスタイリッシュにモテる
久しぶりのひと目ぼれでした。鉛筆削りの名品「エンゼル 5」を世に出したカール事務器が新たに発売した鉛筆削り「アイン」。その強烈なチャームに抗えず、普段はまるで鉛筆を使わないのに、すぐさま取り寄せてしまいました。それくらい好き。
余計なパーツを廃した大胆なフォルムと配色はどこかレトロで人懐っこく、まるでミッドセンチュリー風家電のようにモダンであたたかみがあります。実物は意外と大ぶりで、プラスチックの材質とも相まって、手で押さえたときの安定感も充分。もちろん削り機構の性能と使い勝手は安心のカール製なので問題なし。見た目と実用性を兼ね備えた、いままでありそうでなかったユニバーサル鉛筆削りと言えるでしょう。
もちろん、それまでの鉛筆削りに不満なんてありませんでした。いや、そもそも鉛筆削りを買うつもりなんてなかったのです。ところが、優れた道具はニーズを後付けで呼び覚まし、それどころか既製品を相対化するような新たな視点を与えてくれます。こうした「モノ先行型」の発見が筆者は大好きです。そこにはニーズによって生み出された道具にはない、大きな「ジャンプ」があるから。その跳躍が道具のみならずユーザーをも進化させ、選択肢の自由をもたらしてくれるのです。
学童用鉛筆削りの最先端はコレ!
ソニック「トガリターン」
1944円(税込)
学童用の文房具メーカー・ソニックが昨年発売した鉛筆削り。ハンドルを回し続けているだけで、削り終わった鉛筆が自動で輩出される機能を備えている。
【プロフィール】
古川 耕
放送作家/ライター。TBSラジオ「
雑誌「GetNavi」で連載中!