カッターにこだわる人なら「特専M厚黒刃」がおすすめ
カッターにこだわりのない人なら、ハイパーM厚型+万能M厚刃の組み合わせで間違いないのだが、こだわっている人のためには、ぜひこちらも紹介しておきたい。
ハイパーM厚型ボディと同時に発売された「特専黒刃 M厚」は、切れ味重視のM厚刃。OLFAの特専黒刃シリーズは、従来の刃よりも鋭角に研磨されているため、とにかく切れ味がシャープ。S刃・L刃ともに良く切れる刃が欲しいなら、まず特専黒刃を選べ、というぐらい高品質なものだ。
ところが、なぜか万能M厚刃には特専黒刃がラインナップされていなかったため、ヘビーなM厚ユーザーは10年間ずっと、OLFA本社のある大阪方向へ向けて「黒刃を出せ……出せ……!」と念を送り続けていたのである。それほど切望されていたM厚の特専黒刃が、今回ようやく発売されたのだ(本当に待ってた!)。
さすが特専黒刃を名乗るだけあって、切れ味はお見事。スーッと軽く引くだけで、コピー用紙8〜9枚重ねをきれいにカットできるほどの能力を持っている。
その切れ味に加えて、M厚刃の頑丈さもあるので、薄いダンボールぐらいなら、刃をひねりながらのなめらかな曲線切りも自由自在だ。
ただし、特撰黒刃は鋭角に研磨されているだけあって、どうしても刃が鈍りやすい、という弱点がある。サクサクと気持ちよく切っていると、あっという間に切れ味が落ちてしまうのだ。
そのため、作業中は細かく何度も刃を折ることが必須となる。感覚的には、5カットしたら刃を折る、ぐらいの頻度だろうか。
カッターの使用頻度が高くない人はどうしても、刃をこまめに折る習慣が身についていないので、そういう意味で特専黒刃は向いていない。
逆に、刃を常にポキポキ折れるほどカッターを使い込んでいる人なら、ハイパーM厚型と特専黒刃M厚の組み合わせは間違いなくおすすめ。あなたの新たな愛刀になれるポテンシャルは、確実に持っているはずだ。