【きだてたく文房具レビュー】ポータブルサイズなのに使いやすいハサミ
ハサミって、文房具の中では比較的使用頻度が高い部類の道具なのだが、その割に収納が難しい。
筆記具は全般的に細長い棒状で、消しゴムやテープのりなどはブロック型。文房具というのは、だいたいこの“棒”か“ブロック”のカタチをしているので、ペンケースやツールスタンドも、まずはこの二つの形状をきれいに収めるように設計されている。
ところが、ハサミはこのどちらにも類しない。細長いんだけれどハンドル部が広がっていて邪魔だし、かといってハンドルの幅を前提に収納スペースを取ると、先端が細いのでスカスカになる。ほんと、どうすりゃいいんだ! と言いたくなるのだ。
そこで今回は“収納しやすさに考慮していて、かつ使いやすい”ハサミのニューアイテムを2点紹介したい。
1.ちょうど良くダウンサイジングされた「フィットカットカーブ」最新モデル
まず紹介したいのは、今やホームユースハサミの代名詞となっているプラス「フィットカットカーブ」の最新モデル、「フィットカットカーブ スマート」だ。
……と、この写真を見ただけでは、なにがどう新しくなったのか分かりにくいだろう。そこで、従来型「フィットカットカーブ」と並べて比較してみると、こうなる。
フィットカットカーブ スマートは、全長で従来から21㎜短くなって、ハンドルも幅で約12㎜スマートに。そして重量は25%軽量化、と全体的にコンパクトになっているのである。
実はこの“ハンドル幅がスマートになった”というのがかなり良く、ペン立てに立てた時も周囲への干渉が少なくなって、邪魔になりにくい。また、お道具箱のようなケースに寝かせて収納する場合も、仕切りの間にすっぽり収まりやすくなった。
もちろんフォルムはお馴染みのハサミ型なので、ペン型ハサミほど収納しやすいわけではないが、このちょっとしたダウンサイジングが意外なほど、いろいろなシーンで効くのである。
さらに、フォルムが変わっていないということは、使い方を変える必要がないということでもある。普段使いのハサミとして、今までと同じ感覚で使えるというのは、それなりにメリットなのだ。
切れ味はもちろんいつものフィットカットカーブなので、低価格ハサミとしては間違いのないもの。さらに透明のフッ素コートが施されているので、ガムテープなどの粘着系を切るにも安心だ。
ただ、このダウンサイジングが男性の手にはやや厳しくなっている、というのも事実。筆者の手は成人男性平均よりやや大きめだが、そうなるともう、ハンドルに指二本入れてギチギチ。人差し指をハンドル外に出して添えるようにしないと、スムーズに刃を動かせない。
逆に、女性の手ならジャストサイズという感じなので、むしろ従来品よりも快適かもしれない。軽量化のありがたみも、女性のほうがはっきりと体感できるだろう。
初代フィットカットカーブの登場から7年。家族みんなが使っているハサミをそろそろ買い替えようかな、という場合には、ぜひ選択肢の一つにオススメできる一丁だ。
きだてたく文房具レビュー バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/