クリアホルダーはとても偉い。書類が折れ曲がらないように保護してくれるし、中身の出し入れが簡単なので、書類をまとめる収納/携帯ツールとしても実用的だ。人に書類を手渡す際にはパッケージとしてすら機能するし、透明だから中に何が入っているのか一目で把握できるのもいい。
そして、これだけ機能性に優れて多用途なのに、単価も安い。消耗品扱いなのが申し訳ないほどで、みんなもっとクリアホルダーを評価してあげて欲しいのである。
……と、いささか感情移入し過ぎた導入になってしまったが、仕事をする上でクリアホルダーが非常に重宝するのは間違いない。例えば、“1案件 1クリアホルダー”のように書類を整理している人が、日本中にはかなり大勢いるはず。つまり、情報をファイリングする単位としても役立っているのだ。もしクリアホルダーがなかったら、書類を探す手間だって大変なことになるだろう。
それだけ便利なクリアホルダーだ、活用しやすくなるツールと組み合わせれば、もっと便利になるのは当然の流れだろう。
クリアホルダーをファイリングすればより便利になる
“1案件ごとに書類を収納するストッカー”としてクリアホルダーを考えた場合、求められるのは「閲覧性」だと思う。抱えている案件が1つだけなら問題ないが、だいたいのビジネスマンは複数の案件を平行して動かしているはずだ。であれば、どのクリアホルダーにどの書類が入っているか、が把握しやすくなってくれた方がありがたい。そこで使ってみてほしいのが、キングジムの「ホルサック」だ。
キングジム
ホルサック 6枚収納/12枚収納
500円/660円(税別)
一見するとファイルのようだが、表紙を開いてもページらしきものはない。その代わりに、見慣れない尖ったパーツが6本(12枚収納モデルは12本)、ニョキニョキと中央から生えている。
このパーツをクリアホルダーの上端に差し込み、そのまま下端をスリットに押し込むと……なんとクリアホルダー自体がホルサックに綴じてしまえるのだ。
差し込んだクリアホルダーは、ポケット式ファイルのページのように機能する。綴じたままで書類が出し入れできるし、ペラペラとめくって閲覧も可能だ。特に「ペラペラとページをめくれる」のが重要で、これなら、どのクリアホルダーにどの案件の書類がまとまっているか、を探すのが圧倒的にラクなのである。
クリアホルダーを取り外すときは、綴じるときと逆手順で、下辺→上辺の順に抜けば、簡単に分離させられる。
外出するときは、今日のうちに回る予定のクライアント分のクリアホルダーをサクサクッと綴じて持ち出せばいいし、クリアホルダーを分離させてそのまま相手に手渡すこともできる。「ホルサック」の表紙でカバーされているため、クリアホルダー自体にはスレ汚れや折れ曲がりの心配もない。
ちなみに、開いた状態で逆さにしてバサバサと強くふると、当然、中の書類やクリアホルダーが抜け落ちる可能性はある。そういう場合は「ホルサック」の表紙についているフラップを差し込んでしまえば、表紙ががっちり固定。勝手に開くこともないし、中身が飛び出す心配もない。一応、抜け落ちのリスクを減らすためにも、閲覧するとき以外はこうしてロックしておいたほうが確実だろう。
この製品、つまりザックリ言ってしまえば「書類をまとめてファイルしたクリアホルダーを、まとめてファイルする」という入れ子構造のツールだ。
言葉の上ではややこしいが、使ってみれば非常にシンプルな製品ので、どう運用したらいいのか? と迷うようなことはないだろう。机の上に書類の入ったクリアホルダーが積み上がっている人であれば、まず整理が圧倒的にしやすい。外回りが多く、クリアホルダーを何枚もカバンに入れて持ち歩いている人は、情報の出し入れ・携帯がスムーズになる。
クリアホルダーを日常的に使っている人なら、誰がどう使ったって仕事効率が上がることは間違いなしなのだ。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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