文房具
2024/1/8 20:00

領収証スキャンを効率&確実化!「レシートスキャンボードPRO」がスマホでの電子化を素早くきれいにできる理由

2024年1月1日からの電子帳簿保存法改正に伴って、多くの会計ソフトがレシートや領収書の電子保存に完全対応するようになった。こうなってくると、置いておくと地味に邪魔なレシートや領収書の類も電子化してクラウド会計ソフトに保存しておいたほうが後々ラクということに。会社単位でも、経費精算は領収書のスキャンデータで行うルールが普及するなど、ペーパレスの流れが進みつつあるようだ。

 

大量のレシートや領収書を電子化するならドキュメントスキャナが便利だが、スマホでパシャッと撮ったデータでも問題はない。溜め込まずこまめに処理するなら、むしろスマホの方が気軽なぐらいだ。それなら、もっと気軽かつ確実にレシートを電子化し片付けられる、便利なアイテムをひとつ導入してみてはどうだろうか?

 

低反射シート+静電吸着でレシートスキャンを効率化

文具と収納用品のセレクトショップDOCKET STORE「レシートスキャンボードPRO」は、レシートや領収書、その他書類をスマホでスキャンしやすくする補助具といったところ。現在は予約受付中で、製品自体は2024年2月上旬から出荷予定とのこと。タイミングによっては今年の確定申告に間に合うかもしれない。

DOCKET STORE
レシートスキャンボードPRO
6000円 ※先行販売価格5400円(ともに税別)

 

↑裏面にはスタンドを備えており、長さを調節することで板面の角度が変えられる

 

さて、このボードをどう使えばレシートのスマホスキャンがラクになるのかというと、板面にレシートをペタッと貼り付けるだけ、といたってシンプル。レシートスキャンボードPROは、単4形乾電池4本をセットすることで、板面に微弱な静電気を発生させる。この静電気がレシートをボードに吸着させて、固定してくれるのである。

↑このレシートを板面に近付けると……

 

↑微弱な静電気によってピタッと吸い付けられる。手で剥がさない限りずっとこの状態で固定されている

 

↑給電は単4形乾電池4本。電池が切れると電池ケース右側のLEDが点灯して知らせてくれる仕組み

 

そもそもレシート類をスマホで撮る際に「イラッ」とする要素のひとつが、照明によるテカリだ。ツルツルした感熱紙レシートを机に置いて真上から撮影すると、レシート自体が天井からの照明を反射して文字が読み取れなくなる、ということがよくある。電子帳簿としては文字が読めないとアウトだが、かといって作業のたびに照明が反射しない角度を探してスマホをウロウロと動かすのは面倒だったりする。

↑机に平置きしたレシートは、天井の照明を受けて白飛びするなどで上手くスキャンできないことが多い

 

そこで、レシートスキャンボードPROの出番だ。照明を反射しづらい角度に立てたボードにペタッとレシートを貼ったら、あとはパシャッと撮るだけ。前述の通り、単にレシートを板面に当てるだけで貼り付けられるし、振動などでずれたり傾いたりすることもない。

↑角度のついたボードに貼り付けた状態なら、照明の反射などを気にすることなく、ただパシャッと撮影するだけ

 

↑レシートがテカリ無しでくっきりとスキャン完了

 

実際にやってみたところ、ボードに貼る作業を含めても、机に平置きして撮るより断然にスムーズに感じた。また、板面には低反射シートが備わっているのも大きなポイント。一見すると単なるクリアホルダーのような見た目だが、このシートが上からの光を拡散させてテカりづらくすることで、レシートとボードの境界もくっきりと見やすくなるのだ。

↑低反射シートとクリアホルダーを並べてライトで照らしてみた図。低反射シートは光を細かく拡散させることで局所的なテカリを解消している。写り込みもしづらい

 

レシートを撮り終わったら、低反射シート側面のタブをつまんでペラッとめくり上げる。するとレシートが一緒に浮き上がるので、そこから簡単に剥がせるという仕組みだ。静電吸着ボードは一度貼った紙が密着して剥がしづらいという難点があるが、これなら指でレシートの端をカリカリするようなことをせずとも、スルッと剥がせるのである。

↑低反射シートをめくることで静電気の発生源であるボードから遠ざかり、一気に剥がしやすくなる

 

皺だらけのレシートも、挟めば平らになってスムーズスキャン

筆者は極端な面倒くさがりということもあって、普段からレシートを溜め込みがち。半月ぐらいは余裕で財布にレシートをいれたまま放置してしまうので、場合によってはレシートがクチャクチャに折れ曲がってしまっていたりする。このしわだらけのレシートは、凹凸によってボードから浮いて貼り付けづらいし、撮影してもヨレて文字が読み取れなかったりするのだ。

 

もちろん自業自得だから仕方がないのだが、そういうネガティブをちょっとマシにできるのも、レシートスキャンボードPROを使う意味のひとつと言える。いつもならすぐにボードにペタッと貼ってしまうところだが、しわくちゃレシートに限っては、まず低反射シートをめくり上げてからボードに直接貼り付ける。

↑しわの入ったヨレヨレのレシートは、シートをめくってボードに直接貼り付ける

 

その上から低反射シートを被せると、シートで押さえられることできちんと吸着が働くのだ。さらにシワによるヨレも伸ばされて読み取りやすくなり、一石二鳥である。シワ自体が完全に伸びるわけではないので、画像にシワの線は写ってしまうが、文字・数字さえきちんと読み取れる状態なら、電子帳簿として問題にはならないらしいので十分だ。

↑シートを被せて押さえることで、ちゃんと “読めるレシート” に戻ってくれる。シートのせいで写りが白っぽくなっているが、充分に読むことはできる

 

使い方の応用編として、背後のスタンドを付け替えることで、ボードのタテ・ヨコを変更することもできる。ヨコ配置にすれば短めのレシートを並べて一気にパシャパシャと撮ることもできる。長いレシートならタテ配置が丁度良い感じだ。撮るものによって使い分けられると効率が一気にアップしそうだ。

↑スタンドは根元から付け替え可能

 

↑ヨコ配置でレシートを並べて撮っていくと、処理が多少溜まっていてもサクサク片付く

 

一般的に、静電吸着ボードは表面に埃が付きやすく、また拭きづらいという難点がある。しかし、この製品は低反射シートで表面が覆われているので、ボード自体に埃が付着しないというのが特徴だ。これは地味だけどかなり大きなメリットに感じた。埃が付いていても、メガネ拭きなどマイクロクロスでサッと拭えばすぐ取れる。その際、いったん電池を抜くか、シートをボードから浮かしてから拭くと良いだろう。

↑お手入れは低反射シートの上からサッと拭いてやるだけ。従来の静電吸着ボードよりもずっとケアがしやすい

 

日頃から机の端に立てて置けば、こまめにレシートを電子化できるし、普段は吸着式の書類スタンドとしても使うこともできる。また、受け取った名刺をひとまずここに貼っておいて、溜まった頃合いでスマホの名刺管理アプリからスキャンしてまとめて取り込む、といった使い方も便利だ。

↑A4書類を貼り付けておくと、作業スペースのコンパクト化にも

 

レシート電子化専用ツールと捉えるとややコスト高に感じるかも知れないが、実はそれ以外にも日常的に役立つので、トータルで考えればわりとお安い印象すらあるぐらい。個人的には、かなり “買い” の良品だと感じたので、気になった方はぜひ試してみて欲しい。