キリンホールディングスは、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する減塩サポート食器「エレキソルト」より、「エレキソルト カップ」と、改良を加えリニューアルした「エレキソルト スプーン」を、2025年9月9日より公式オンラインストアで販売開始しました。

また、2025年11月以降に、一部の生活雑貨を扱う専門店や家電量販店などの小売店の店頭およびオンライン販売を予定しています。
記事のポイント
「エレキソルト」は、キリンと明治大学が共同開発した特許技術を活用。食器を通じて微量な電流を流すことで、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載しています。薄味になりがちな減塩食品をおいしく食べられる新技術として注目を集めています。
「エレキソルト」は、“おいしい食事のある人生を、すべての人に。”を基本の考え方として、塩分の取り過ぎという社会課題と減塩食の味に対するニーズに向き合うために開発された減塩サポート食器です。
キリンでは、2024年5月に「エレキソルト スプーン」を発売。その後、「スプーン以外の形態も欲しい」といった声や、スプーンを使わずに汁物を食べる習慣のあるユーザーのニーズを受け、「エレキソルト カップ」が新たに開発されました。
また、「エレキソルト スプーン」にもユーザーの声を反映し、先端の小型化、食洗機対応、より自然な動作で効果が得られるよう改良を加え、リニューアル発売されます。
「エレキソルト カップ」(ES-B001)は、カップ内部の電極から微弱な電流が食品に流れ、塩味やうま味など、食事の味わいを増強する効果を発揮します。安定して電流が流れる電極構造、耐熱性や耐久性の高い機器設計、食洗機で洗浄可能な構造となっています。実売価格は2万6950円(税込)。

「エレキソルト スプーン」(ES-S002)は、スプーン先端の電極から微弱な電流が食品に流れ、塩味やうま味など、食事の味わいを増強する効果を発揮します。カップに合わせてデザインを一新し、小型化と食洗機で洗浄可能な構造に改良されています。実売価格は2万4750円(税込)。

今後はラインナップ拡充とグローバル展開を予定
新製品の発表会では、キリンホールディングス ヘルスサイエンス事業本部長の吉村透留氏より、健康志向の高まりを背景に、ヘルスサイエンス領域のビジョンと成長戦略が発表されました。同社は新規事業専門チームを設置し、2035年までに複数の新規事業で売上200〜300億円、10年以内に事業利益500億円超を目指すと数値目標も示されました。

同社では、「エレキソルト」シリーズのさらなるラインナップ拡充を進めるとともに、塩味やうま味に限らないさまざまな味覚領域を対象とした電気味覚の技術開発に取り組み、ユーザーが多様な食事を楽しめる、減塩にとどまらない食の課題解決を目指すとしています。
また、世界的な食の課題解決に向け、2026年には「エレキソルト」シリーズのアジア圏での販売開始を予定しています。
