「ホテルライクな部屋」を作る3つのルールとは?賃貸住宅のDIYを提案するsoraさんに聞く“好きなモノ”が映える部屋

ink_pen 2026/2/17
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「ホテルライクな部屋」を作る3つのルールとは?賃貸住宅のDIYを提案するsoraさんに聞く“好きなモノ”が映える部屋
GetNavi編集部
げっとなびへんしゅうぶ
GetNavi編集部

1999年創刊。「新しくていいモノ」を吟味して取り上げる月刊の新製品情報誌。生活家電とIT・デジタルガジェットを中心に、モビリティ・雑貨日用品・グルメ・お酒まで、モノ好きの「欲しい!」に結論を出す、がコンセプト。

本人に訊け〜明日からモノ選びや暮らし方が変わるかも。

話題の本の著者を訪ね、モノや暮らしとの付き合い方を聞く連載がスタート。第1回は「賃貸住宅でもホテルライクな部屋づくりはできる」「部屋が変われば、人生も変わる」との信念から、今年、初の書籍『部屋は変わる』を出版したsoraさんの自宅へ。話を聞くのは、ブックセラピストとして活動する元木忍さんです。

■1冊目
部屋は変わる
小さくても、賃貸でも、ホテルライクな心地よい暮らし
(sora・著/KADOKAWA・刊 1760円)

■今回の“本”人

インスタグラマー sora
インスタグラムで賃貸DIYとホテルライクな暮らしに役立つ情報を発信。北欧×和風なジャパンディインテリアやホテルライクなフレグランス、家具もプロデュースしている。

自室のDIYから誰かのためのDIYへ

──なぜ部屋のDIYに興味をもったのですか?

「昨年まで北海道で医療従事者として働いていました。コロナ禍で仕事が忙しくなり、4年ほど前から『自分好みの部屋に住みたい』とDIYを始めたんです。もともと旅行が好きで、ホテルの空間に癒されていたのですが、なかなか行かれなくて。それなら部屋を変えてしまおうと、DIYすることにしました。でも素人だったので何から始めたらいいかわからない。調べていくうちに、自分好みのテイストは『ジャパンディ』らしい、DIYにもいろんな方法があるらしい、とわかり、それならできるかも? と取り組みはじめました。インスタグラムで発信を始めたのもこの頃です」


──それまでDIY自体に挑戦したことは?

「ありませんでした。それがまさか本を出版することになるとか、さらに生活の拠点を東京に移すことになるとは思っていなかったんです。現在は、SNSの発信に加えて、フレグランスブランドや家具のプロデュース、今年から訪問DIY事業も立ち上げました」


──訪問DIYですか。斬新! 実際にsoraさんが家に来てくれるのですか?


「そうです。個人宅から、サロンや旅館など企業からのご依頼もいただいています。インスタを通じてDIYして欲しい人を募ったら、なんと1000件ほどの相談が届いたんですよ。始めたばかりなのでまだすべてに対応できていないんですが、スタッフを増やして徐々に応えていこうとしています」


──素晴らしいですね。DIY、しかも賃貸となると不器用な人には難しそうな印象です。


「趣味で自分のお部屋をDIYするなら、不器用でも大丈夫。家具が重たい、道具の扱いが難しいなど、大変な部分もありますが、僕自身が独学でやってきたので『とにかくやってみる』精神で進めていけば、慣れることのほうが多いと思います。何より楽しいので!」

↑本の中で、DIYの舞台となったsoraさんの自宅へ。7.8畳ワンルームの部屋は、コンパクトながら個性と美しさのバランスがとれた空間。「香りも大切なインテリア」と、ルームフレグランスの香りが漂う。幹線道路に面した都心とは思えない静けさだ。

好きなモノ、本物に囲まれて心地よい部屋になる


──DIYの魅力、自分の“好き”がつまった部屋の良さはどんなところでしょう?

「帰ってきた時に癒される場所になるところ、でしょうか。なかなか忙しくて家にいる時間も限られているんですけど、だからこそ自分にとって心地よい空間になっていることが重要なんです。時間ができたらなるべく家にいて、おいしいビールを飲んでゆっくり過ごしています(笑)」

──こんな素敵な家だったら早く帰りたくなりますよね(笑)。soraさんの部屋は「ホテルライク」がコンセプトですが、何から始めたらいいでしょうか?

「『ホテルライク』には明確な定義がないので、僕流になってしまいますが、ポイントは3つあります。1つは日用品を隠すこと。生活感を出さないように徹底しています。2つめが余白をつくること。モノが多いホテルはないですよね。ですから、厳選した本物かつ良いモノを置くようにしています。3つめが色味。床や壁のベースカラーに70%、大型家具のメインカラーに25%、小物に使うアクセントカラー5%の比率で3〜4色にまとめるとメリハリが生まれますよ」

──厳選した本物かつ良いモノですか。soraさんが何かを購入する際に心がけていることを教えてください。

「“本物”にこだわること。例えば、部屋の中心にある大きな照明は、江戸時代から続く京都の提灯屋さんに作ってもらった照明です。竹と和紙を組み合わせて、すべて手作業で製作されています。製作時間もかかるのでもちろん高価ですが、日本のいいモノに宿る、本物から滲み出る心地良さがあると信じています」

↑テクノロジーも積極的に活用。「スイッチが見えると生活感が出るから隠したい」と、照明はスマホアプリ『TOLIGO(トリゴ)』で操作・管理する。

一度きりの人生。悩んだ時こそ新しい方向へ

──本物の存在感は、心に響くものがありますよね。著書『部屋は変わる』に込めた思いをお聞かせください。

「コロナ禍でDIYと出会って、自分の好きが見つかって、趣味が仕事になりました。僕は、悩んだり、困ったりした時に新しい挑戦をしてみたくなる性格で、開拓するのが好きなんです。パンデミックで気持ちが塞ぎ込む時期もあったのですが、『一度きりの人生、楽しく行こうぜ!』と、切り替えたのは大きかったかもしれません。好きなものを厳選して、本当にいいモノを身近に置いてじっくり味わう。部屋が変われば、気分も変わることをみなさんにも知っていただければと思います」

──これからやってみたいことはありますか?

「訪問DIYの事業をフランチャイズ化できれば、と。また賃貸住宅でもここまでDIYできるという“文化”を広めたいです。そしてルールを変えていきたい。日本の賃貸住宅って原状回復がベースにあるので、たとえカッコいい部屋にDIYしても退去する際には戻さなきゃいけないですよね。でもDIYでおしゃれになった部屋なら、次の入居者も楽しく暮らせるんじゃないかなと。DIYしてOK! 原状回復も不要! なんて価値観を持ったマンションやオーナーさんが増えてほしいですね」

ナビゲーター

ブックセラピスト・元木 忍
Gakken、楽天ブックス、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て独立し、一貫して本の仕事に携わる。東日本大震災で「本が人の心を支える力」を実感し、以来、知と感性を軸に、人生に寄り添う一冊を選び続けている。

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