どれが切れる?どう使う? 最新ポータブルハサミ(ツイッギーポーチ/サクサポシェ/G-SLIM)を使い比べてみた

ink_pen 2020/3/27
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どれが切れる?どう使う? 最新ポータブルハサミ(ツイッギーポーチ/サクサポシェ/G-SLIM)を使い比べてみた
きだてたく
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1973年京都生まれ、東京都内在住。フリーライター/デザイナー。 小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の子がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文房具を持ち込んで自慢すればいい」という結論に辿り着き、そのまま数十年、何一つ変わることなく現在に至る。自称世界一の色物文具コレクション(3000点以上)に囲まれながらニヤニヤと笑って暮らす日々。ウェブサイト「デイリーポータルZ」では火曜担当ライターとして活躍中。

最新ペン型ハサミ、性能チェック

新製品3点について、気になるのはやはりハサミとしての性能の部分だろう。

 

最も多用されるであろう紙1枚切りにおいては、どれも「問題なく切れる」という感じ。ただ、体感として優秀に思ったのは、やはり「G-SLIM」だ。刃が入った瞬間の感触が「ザクッ」ではなく「サクッ」というかなり軽いものだったのは、やはり切れ味の良さの証だ。

↑左からツイッギーポーチ/サクサポシェ/G-SLIMで、紙の1枚切りを行った。何の問題もなく刃渡りの長さ分が気持ち良く切れる
↑左からツイッギーポーチ/サクサポシェ/G-SLIMで、紙の1枚切りを行った。何の問題もなく刃渡りの長さ分が気持ち良く切れる

 

↑差が出たのは8枚重ね切り。サクサポシェは薄い刃が歪む感じがして、切れ味が落ちた
↑差が出たのは8枚重ね切り。サクサポシェは薄い刃が歪む感じがして、切れ味が落ちた

 

コピー用紙8枚重ね切り(ペン型ハサミで行う作業としては、あまり現実的ではないのだが……)になると、「サクサポシェ」がやや結果を落としてくる。これは、刃の長さに対してテコの力点となるハンドルが近いこと、刃が他よりも薄く“ビビリ”が出やすいこと、の2点が原因のように思えた。

 

逆に、刃厚のしっかりした「ツイッギーポーチ」は、見た目が小さい割に確実な切れ味を発揮している。なかなか頼りがいがあるな、という感じだ。

↑ツイッギーポーチ、ダンボールぐらいなら快適にサクサクいける
↑ツイッギーポーチ、ダンボールぐらいなら快適にサクサクいける

 

対して、紙1枚をチョキチョキチョキ……と長い距離を切り進めるのに関しては、やはり「サクサポシェ」のバネ開閉+ロング刃はかなり軽快。

↑コピー用紙1枚をサクッと切るなら、サクサポシェは非常に快適
↑コピー用紙1枚をサクッと切るなら、サクサポシェは非常に快適

 

また、さらに長い距離を切りたいなら「G-SLIM」独自の「ペーパーカットモード」も便利だ。これは、オープン状態でロックを戻すと、刃が15°開いたところで止まるというもの。このモードでサクッと切り込んでからハサミ自体を押し進めると、刃を開閉させずにスーッとどこまでも切れていくのである。

 

元々、“ハサミで切る技術”のひとつとしてあったものを機構化し、誰でも活用できるようにした、というのがユニークだ。

↑G-SLIMは刃を開いたまま安全ロックをかけることで、刃角を15°に固定できる。このまま押し切るのがペーパーカットモードだ
↑G-SLIMは刃を開いたまま安全ロックをかけることで、刃角を15°に固定できる。このまま押し切るのがペーパーカットモードだ

 

さて、実際にあれこれと切ったり持ち歩いてみたり……と使い続けた感想としては、以下のような感じ。

1「ツイッギーポーチ」……紙以外にも使う日常カットハサミとして万能、かつ携帯性が高い。

2「サクサポシェ」……プリントをノートに貼るサイズに合わせて大きくカットしやすく、キャップレスが嬉しい。

3「G-SLIM」……サイズは大きいが刃の性能が高く、ペーパーカットモードも使える。

 

どれも個性のあるハサミだが、自分が使うシーンに合わせて選べば、ハズレはないだろう。ぜひ試してみて欲しい。

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

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