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2024/12/29 19:00

「こんなに万能なファミリーカーはない」プロが絶賛したクルマって? 2024年ファミリー層にオススメの国産車5選

日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員の一人でもある、モータージャーナリストの岡本幸一郎さん。その岡本さんが2024年に登場したクルマのなかから、比較的手ごろな価格帯を中心に、ファミリー層におすすめしたい国産車を5台紹介します。

 

【その1】こんなに万能なファミリーカーはない

ホンダ

フリード

250万8000円(税込)〜

まずは、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したことでも知られるフリードだ。初代からずっと「ちょうどいい」とアピールしているとおり、狭い場所でも取り回しに苦労しない手頃なサイズでありながら、車内は3列目までしっかり使えるほど広々としている。スライドドアの開口部が幅広く高さも十分に確保されていて、ステップの段差もなく乗り降りしやすい。ファミリーカーとして、たしかにこれほど日本で「ちょうどいい」クルマはない。

 

さらにフリードは走りもいい。新たに搭載したホンダ独自のe:HEVと呼ぶハイブリッドシステムにより、スムーズで力強い走りを実現していて、大人数を乗せてもストレスを感じることもない。しかも燃費が抜群にいい。4WD性能も望外に高くて、降雪地の人も不安に感じる必要はないだろう。

 

一方のガソリン車は軽快な走りが持ち味だ。アクセルを踏み込むと、いかにもホンダらしい元気のいいサウンドを楽しめる。乗り心地が快適で、ハンドリングも素直で意のままに操れて、直進安定性も高く、ボディが小さいながらもロングドライブでも疲れ知らずだ。こんなに万能なファミリーカーはない。デザインは万人向けの「エアー」と、SUVテイストの「クロスター」が選べる。

 

【その2】この雰囲気を乗員全員が味わえると思えば割安にすら思える

マツダ

CX-80

394万3500円(税込)〜

SUVでファミリーカーなら、「CX-80」が最強だろう。ひと足先に登場したCX-60の3列シート版であり、後輪駆動ベースで、直列6気筒のディーゼルエンジンや本格的なPHEVの設定など特徴的な部分を共有しつつ、全長とホイールベースを延長。3列目の十分な居住空間の広さを実現しているのが他のクロスオーバーSUVにはないポイントだ。

 

内外装デザインもなかなか見応えがある。インテリアでこれほど高いクオリティ感を達成するには、ヨーロッパのメーカーだったら軽く1000万円を超えるに違いない。その意味では、CX-80も決して安くはないが、この雰囲気を乗員全員が味わえると思えば割安にすら思えてくる。

 

大柄なサイズで後輪駆動ベースのクルマらしく、ドライブフィールは重厚でありながらスポーティだ。特にいまや貴重な直列6気筒ディーゼルエンジンは、直列6気筒ならではの奥ゆかしい響きを味わわせてくれる。

 

【その3】懐かしいけれど新しいイメージの仕上がり

トヨタ

ランドクルーザー250

520万円(税込)〜

より本格的なクロスカントリー車が好みの人には、「ランドクルーザー250」がある。原点回帰を図り、あえて高級路線ではなく質実剛健を追求したところがポイントだ。中身は最新のSUVそのもので、装備も非常に充実していながらも、見た目や走りは新しいけれど懐かしく、懐かしいけれど新しいイメージに仕上がっている。

 

車内や荷室の広さも十分で、並のSUVに比べると座る位置が高い。着座姿勢も立ち気味で、高い目線から周囲を見下ろす形になるのも特徴だ。

 

悪路走破性はとてつもなく高くて、このクルマで走れない道は日本にはないと思っていいだろう。おそらく本領を発揮させる機会は、普通に過ごしている分には訪れないだろうが、それだけの実力を持ったクルマに乗れるのると思えるのは頼もしいことこの上ない。

 

【その4】アクティブなファミリーにもってこい

スズキ

スペーシア

153万100円(税込)〜

小さなファミリーカーには、各メーカーがそれぞれ腕によりをかけた力作が勢ぞろい。なかでも、2024年末の時点でのイチオシは、「スペーシア」だ。軽ハイトワゴンはどれも概ね同じような方向性でまとめられているなかでも、スペーシアはもっとも軽く、マイルドハイブリッドを搭載していて、軽快な走りとクラストップの低燃費を実現。先進運転支援機能が充実しているという強みもある。

 

車内には収納スペースが豊富に設けられていて、ひとつひとつがより使いやすいよう工夫されている。リアシートにリラックスして座れる「オットマンモード」、座面上の荷物の落下を防ぐ「荷物ストッパーモード」、安定した姿勢を支える「レッグサポートモード」という3通りのモードを選べる「マルチユースフラップ」というユニークな機能を採用したのもポイントだ。

 

SUVテイストのギアは遊び心のある内外装デザインのほか、撥水加工シートや防汚タイプのラゲッジフロアを採用しており、ステアリングヒーターが全車に標準装備されている。アクティブなファミリーにもってこいだ。

 

【その5】EV航続距離が100kmを超えた!

三菱

アウトランダーPHEV

526万3500円(税込)〜

電動化モデルに興味のある人には、マイナーチェンジした「アウトランダーPHEV」をすすめたい。大容量化と高出力化した新開発のバッテリーにより、EV航続距離が100kmを超えたのがうれしいかぎり。ふだんはBEVと同じように乗れて、ガソリンを使うのは遠出するときだけという付き合い方ができる。走りにも磨きがかかって、より静かでなめらかで力強くなり、乗り心地がよくなってハンドリングの一体感も増している。

 

新設定された最上級グレードなら、海外のプレミアムブランドにも負けない高級感あるインテリアや、ヤマハと共同開発したという高性能オーディオシステムの卓越したサウンドが楽しめるのもポイントだ。広くはないが、いざとなれば3列目シートもある。

 

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)のバッテリーを活用し、家庭の電力供給源として機能させる先進技術V2HやV2Lにも対応。「走る蓄電池」のような使い方も可能だ。

 

 

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