乗り物
2016/1/30 16:30

燃費だけじゃない!”低重心ハイブリッド”登場で新エコ時代に突入

2015年は「CX-3」や「アウトランダーPHEV」など、ディーゼルやPHEVに注目が集まり、ハイブリッド車の存在感は希薄でした。

しかし、代表格である「プリウス」が全面刷新したことを筆頭に、幅広いモデルが市場に登場し、2016年はハイブリッドのイメージが大きく変わりそうです。

キーワードは”低重心”。新プリウスがハイブリッドのイメージを変える

ハイブリッドというと、エコカーというイメージを持っている方が多いかもしれませんが、16年はその認識が一変しそうです。

キーワードとなるのは”低重心”です。

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トヨタ
「プリウス」
242万9018円~339万4145円

新「プリウス」は、トヨタの新しいクルマづくり「Toyota New Global Architecture(TNGA)」第1弾。歩行者検知機能付衝突回避機能に加え、初の四駆グレードを用意するなど、燃費以外の見どころが多くなっています。

ノーズ先端を70㎜、フード後端を62㎜低くした低重心パッケージを採用。さらに、高級車で搭載例の多いダブルウィッシュボーンをリアサスペンションに装備し、走る楽しさや快適性が向上してます。

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すでに納期は3~5か月待ちとなっており、大胆な構造改革でHV復権の立役者となりそうです。

 

 

エコ+αの魅力を備えたハイブリッドが続々登場

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ホンダ
「NSX」
2016年発売予定/価格未定

ホンダの「NSX」は、直噴V6ツインターボエンジンを積むミッドシップスポーツ。モーターは、前輪の左右とミッション部に搭載され、エンジン出力と合わせて573PSを実現しています。スポーツハイブリッドの代表的存在になりそうなモデルです。

 

 

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ホンダ
「オデッセイ ハイブリッド」
2016年発売予定/価格未定

ホンダの「オデッセイ ハイブリッド」は、同社初のIPU(バッテリーと制御装置を一体化したユニット)を座席下に配置することで、広い室内空間を確保しつつ、低重心を実現。「アコード ハイブリッド」と同じシステムを搭載し、2つのモーターが駆動と制御を行います。

 

ディーゼルやPHEVと比べて、ハイブリッドは一般的な存在。それだけでは差別化が難しくなっています。新プリウスやNSXのように、低重心化によって運転する楽しさを向上させるなど、エコに加えて、クルマ本来の魅力をウリにしたハイブリッドカーに人気が集まりそうです。

また、ハイブリッドカーはガソリン車との価格差がそれほど大きくないため、割高感のあるディーゼルやPHEVと比べ、価格的な点でもメリットが見直される可能性があります。燃費だけではない付加価値を備えたハイブリッド車が、2016年のクルマ業界を牽引していくでしょう。