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2017/6/28 20:00

スバル「アイサイト」が大幅進化! いよいよ自動運転“レベル2”が本格普及か!? 【動画体験レポート】

スバルは運転支援システム「アイサイト」に新機能「ツーリングアシスト」を追加することを発表。今夏発売予定の新型「レヴォーグ」「WRX S4」へのこの機能を標準装備化する。本稿ではそのプロトタイプによる体験試乗会の模様を動画を交えてご紹介したい。

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↑アイサイト「ツーリングアシスト」を搭載する新型「レヴォーグ」(左)と「WRX S4」のプロトタイプ。体験試乗は日本自動車研究所 城里テストセンター内のテストコースで実施された

 

「ぶつからない」を超えたアシスト機能

スバルのアイサイトは「ぶつからないクルマ?」というセンセーショナルなテレビCMを使い、衝突被害軽減ブレーキへの認知を一般に広く知らしめた立役者でもある。その登場は2008年に遡り、いまやアイサイトは単に前方車両に「ぶつからない」だけでなく、先行車に追従して発進、加速、減速、さらには操舵アシストによって安全と快適性を同時に実現する先進安全自動車へと進化した。

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↑一時的にステアリングから手を離しても、車線内や先行車に追従して走行できてしまうほど高精度な制御が行われる

 

このアイサイトのシステムと要となっているのがステレオカメラだ。人間の眼と同じ“二眼式”とすることで発生する視差を利用して目標物を捉え、制御へとつなげる。システムは既にカメラをカラー化した「Ver.3」へと進化していて、これは先行車のブレーキランプまでも認識していち早い対応を可能にした。また、車線中央維持機能を初めて採用したのもこのバージョンからだ。

 

そして今回、その「Ver.3」をベースに能力をさらにレベルアップさせたアイサイト「ツーリングアシスト」の搭載を発表したのだ。

 

新機能「ツーリングアシスト」での進化点を動画で解説

その内容は大きく2つある。ひとつはこれまでのアイサイトにも備えられていた「車線中央維持」の作動領域を、従来の「60km/h以上」から「0km/h以上」にまで拡大したこと。2つめは「全車速追従機能付クルーズコントロール(ACC)」の対応速度域を0km/h~約120km/hにまで拡大し、同一車線内ならアクセル、ブレーキ、ステアリングの操作を支援しながら先行車に追従できるようにした。ここからは5つの動画でその機能を紹介していこう。

 

【その1】基本操作

まずは、アイサイト「ツーリングアシスト」の基本操作を解説。ツーリングアシストの機能として自動操舵の設定が加わり、停止時でもACC設定が可能となったのが新しい。

 

【その2】通常走行

次に、通常走行時のアイサイト「ツーリングアシスト」の機能について解説。ステアリングに手を添える程度でカーブを曲がり、自然なフィーリングで加減速を行う様子がわかるだろう。

 

【その3】渋滞時の走行

続いて、アイサイト「ツーリングアシスト」で渋滞時を想定した解説。一度止まってから3秒以内に先行車が動き出した場合には自動でリスタートする。また、先行車が蛇行しても引っ張られることなく白線内を走行。白線がなくなると今度は先行車をロックオンして追従する。

 

【その4】イレギュラー走行

今度はアイサイト「ツーリングアシスト」で、ややイレギュラーな状況を解説。キツメのカーブでもステアリングを制御。先行車が急にいなくなっても自然に対応する様子を再現している。

 

【その5】音声ガイド

最後に先行車が発進したことを知らせるアラート。今回から新たに音声によるガイドに変更されている。

 

連続性を持たせた制御で自然な動きに

具体的な制御については動画を見ていただくとして、体験走行を終えた率直な感想を述べると、違和感なく自然に制御が入っていたという印象だ。カーブでもステアリングは車線の中央部を上手にトレースしていき、先行車の動きに対しても加減速を自然に行う。急加速や急減速といったこともないし、かといって「かったるさ」はまったく感じない。

 

スバルによれば「制御に連続性を持たせることでドライバーの違和感を徹底して排除した」とのことだが、その成果は見事に達成させられたように思う。動作状況のモニタリングも進化しており、ステレオカメラで車線を認識すると白線表示から青色表示へと変化する。これによって作動状況が一段と把握しやすくなっていたのも大きな進歩だったと言える。

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↑メーター内の緑色のアイコン(左がACC/右が自動操舵)が点灯しているときは正常に制御が行われていることを示す。白線を認識した場合は白色表示から青色表示に変わる

 

スバルは今夏発売予定の新型「レヴォーグ」「WRX S4」への標準装備化を皮切りに、日本国内向けのスバル全車に標準装備化を進める計画(※「BRZ」などの一部スポーツタイプを除く)。いよいよ自動運転「レベル2」の本格的普及が視野に入ってきた。