乗り物
クルマ
2018/10/27 17:30

「あおり運転」対策の切り札はコレだ!「最新ドライブレコーダー」4モデルの性能比較

最近「あおり運転」によるトラブルが後を絶たず、社会問題となっています。その防止策のひとつとして注目されているのがドライブレコーダー。トレンドは、360度を網羅する「全方位撮影」タイプと、前後方を録れる「2カメラ」タイプです。

 

全方位タイプは手軽に使えて2カメラタイプは高画質録画

2017年夏、高速道路上で「あおり運転」によるトラブルが原因の死亡事故が発生し、大きく報道されました。これをきっかけに、車内外を記録できるドライブレコーダーの需要が急速に拡大。Gfkジャパンの調べでは、2017年10月〜18年7月のドラレコ販売台数は、前年同時期比で約184%になりました。各メーカーからは、続々と新製品がラインナップされています。

 

従来のドラレコは、フロントガラスに設置してクルマ前方の様子を捉えるワンカメラタイプが一般的でした。しかし、各社が「あおり運転」対策を強く意識するようになったことで、新製品には大きく2つのトレンドが生まれています。

 

ひとつは、カメラの周囲360度を記録できる全方位撮影タイプ。クルマの前後左右に加えて、上下方向も広いエリアをカバーできます。ワンボディのため、手軽に設置できるのもメリット。デメリットは、フロント設置のため後方に死角が生まれる点。また、解像度が低く、ナンバープレートなどを正確に視認できない可能性もあります。

 

もうひとつのトレンドが、フロントとリアそれぞれに設置する2カメラタイプ。全方位タイプに比べると後方も広いエリアをカバーし、高画質で記録できるのがメリット。ただし、2つのカメラをケーブルで接続する必要があるため、設置に少々手間がかかるのが難点です。

 

<全方位撮影タイプ>

2カメラタイプでは死角となる、車内や側面をしっかり記録可能。広いエリアをカバーするため解像度が低く、ナンバープレートなどディテールの描写能力に課題を残しています。

 

【その1】360度デュアルカメラで前後・左右・上下に死角なし

ユピテル

Q-02d

実売価格6万4800円

水平・垂直ともに360°撮影に対応し、1台で前後・左右・上下を死角なく記録。高感度・高画質を実現する「STARVIS」技術を搭載するため、ワンボディながら鮮明に描写できます。別売オプションを接続すれば駐車中の記録も可能です。【視野角:水平360°×垂直360°】【記録解像度:350万画素】【GPS:搭載】【HDR:対応】

SPEC●撮像素子:680万画素カラーCMOS●Gセンサー:内蔵●付属品:専用SDカード(16GB)、5Vコンバーター付き電源直結コード(約4m)ほか●サイズ/質量:W78×H67×D58㎜/約115g(SDカード含む)

 

↑専用ビューアでは、走行時の自社位置や速度などを映像と合わせて確認できます。夜間の映像も明るくして表示可能

 

<Front View>

<Rear View>

↑前方だけでなく車内や後方も明るく撮れる。専用ビューアでは、前後だけでなく、マウスでドラッグして全方位を確認可能です

 

【設置イメージ】

↑球体のカメラ部は約90°可動式のため、フロントガラスの角度を選ばず設置できます。コンパクトな設計のため運転時も気になりません

 

 

【その2】前後2分割記録に対応し本体モニターに表示できる

コムテック

HDR360G

実売価格3万2990円

水平360°カメラを搭載し、あおり運転や幅寄せもしっかり記録。前方と後方の2分割録画にも対応し、映像は本体に備える2.4インチのTFT液晶モニターで手軽に確認可能です。「ドライブレコーダー録画中」ステッカーを同梱。【視野角:水平360°×垂直240°】【記録解像度:340万画素】【GPS:搭載】【HDR:非対応】

SPEC●撮像素子:500万画素1/2.5型CMOS●Gセンサー:内蔵●付属品:microSDカード(16GB)、シガープラグコード(約4m)ほか●サイズ/質量:W66×H110×D52㎜/約146g(SDカード含む)

 

↑垂直方向の視野角は240°を確保。従来の全方位タイプでは死角に入りがちだった信号機もカバーできます

 

<Front View>

 

<Rear View>

↑WDR(ワイドダイナミックレンジ)に対応します。トンネル出口付近などの急に明るくなるシーンでは、わずかながら白トビが見られました

 

【設置イメージ】

↑ボディはQ-02dより少し大きいですが、運転時に視界を遮ることはありません。記録した映像を本体のモニターで確認できるのがうれしいです

 

<2カメラタイプ>

フロントとリアそれぞれのカメラで高画質録画できます。視覚的に「あおり運転」抑制にも貢献するはず。ケーブルを車内に這わせる必要があり、設置に手間がかかります。

 

【その3】前後ともフルHD画質で記録できる小型モデル

ケンウッド

DRV-MR740

実売価格3万330円

同社初の2カメラタイプは、フロント用のメインユニットとリア用の2ndカメラともにフルHD解像度での録画に対応。いずれのカメラもF1.8の明るいレンズを採用し、細部までくっきりと描写します。駐車監視録画は最長24時間。【視野角:水平約100°×垂直約52°(※1)】【記録解像度:約208万画素】【GPS:内蔵】【HDR:対応(※2)】

SPEC●撮像素子:約208万画素1/2.7型フルカラーCMOS(※1)●付属品:microSDカード(16GB)ほか●サイズ/質量:W87.9×H50.6×D33.0㎜/106g(メイン)、W44.0×H40.4×D30.0㎜/35g(2nd)

※1:メイン、2ndカメラともに ※2:メインカメラのみ
↑本体右側に操作ボタンを備えます。使用頻度の高い「画面切替/決定」ボタンに突起を設け、直感操作が可能です

 

Front View

 

Rear View

↑リア用の2ndカメラは、HDRに非対応であることを除いてメインカメラと同スペック。後方の映像も広い画角で高精細に記録できます

 

【設置イメージ】

●メイン

●2nd

↑メインユニットは名刺より小さいサイズでバックミラーに隠れます。2ndカメラも小型だが車外からも視認でき、あおり運転の抑止に

 

【その4】ソニー製の高性能センサーが低ノイズの映像を実現する

セルスター

CSD-790FHG

実売価格3万4000円

高画質技術「STARVIS」を用いたソニー製高性能センサーをメインカメラに採用し、夜間やトンネル内でも低ノイズで鮮やかなフルHD映像を記録できます。2.4インチのタッチ液晶モニターを備え、快適に操作できるのも魅力です。【視野角:水平115.8°×垂直約60.2°(※3)】【記録解像度:約200万画素(※3)】【GPS:内蔵】【HDR:対応】

SPEC●撮像素子:200万画素 SONY Exmor R CMOS(メイン)、100万画素PIXEL PLUS HD CMOS(サブ)●サイズ/質量:W92×H51×D23.5㎜/95g(メイン)、W35×H35×D18㎜/20g(サブ)

※3:別体のサブカメラは、視野角が水平107°×垂直59°、記録解像度は100万画素
↑逆走注意エリアや、近隣の小・中学校、速度取締機といった周辺情報をお知らせ。安全運転をサポートします

 

Front View

Rear View

↑メインカメラには多くの高画質技術がつぎ込まれ、暗所でも美しい映像を記録可能。サブカメラはかなりスペックが落ちます

 

【設置イメージ】

●メイン

 

●サブ

↑2つのカメラを接続する同梱ケーブルは9mで、大型車でも余裕で設置可能。サブカメラはリアだけでなくサイドに付けてもOKです

 

【Amazon.co.jpの売れ筋も紹介!】1万円以下の格安ドラレコも侮れない!

1万円を下回る価格のモデルも続々と登場しています。カメラ性能や機能はシンプルにして必要十分。まずは一度ドラレコを試してみたいというユーザーにオススメです。

 

エンジンを起動してすぐに録画スタート

コムテック

ZDR-012

実売価格9980円

フルHD記録に対応。クルマのエンジンを起動して約1秒で録画がスタートします。2.3インチ液晶モニターを搭載。【視野角:水平109°×垂直57°】【記録解像度:約200万画素】【GPS:内蔵】【HDR:対応】●サイズ/質量:W58×H57×D27㎜/79g

 

人やクルマを検知して自動で記録を開始

ユピテル

WD300

実売価格9999円

駐車時に人やクルマの動きを検知すると記録を開始。30秒動きがなければ自動で終了します。モニターは2インチ。【視野角:水平95°×垂直50°】【記録解像度:約200万画素】【GPS:内蔵】【HDR:対応】●サイズ/質量:W62×H48×D38㎜/約63g

 

2カメラタイプで6000円台を実現

Anero

ドライブレコーダー

実売価格6280円

フルHD対応のフロントカメラと、VGA画質のリアカメラを備えています。夜間でも鮮明な映像で記録可能。【視野角:対角170°(※1)】【記録解像度:約200万画素(※4)】【GPS:内蔵】【HDR:対応】●サイズ/質量:W63××H13×D115㎜/122g(メイン)

※1:メイン、2ndカメラともに ※4:メインカメラのみ。2ndカメラは約30万画素