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2018/11/25 19:30

「1000万円級の高級車に感じられる」DS7 クロスバックの本質はインテリアにあり

ベテラン自動車ライターの永福ランプとフリーエディターの安ドが、深いような浅いようなクルマ談義をするクルマ連載。毎回、細部にこだわりのあるクルマをチョイスしていますが、今回は特にこだわり尽くされたフレンチSUVに試乗しました!

 

 【登場人物】

●永福ランプこと清水草一

日本中の貧乏フェラーリオーナーから絶大な人気を誇る大乗フェラーリ教の開祖。様々な自動車専門誌や一般誌、Webなどで、クルマを一刀両断しまくっています。2018年になってペンネームを「MJブロンディ」から「永福ランプ」へ変更。

●安ド

元ゲットナビ編集部員のフリーエディター。永福ランプを慕い「殿」と呼んでいます。

 

 

【今回のクルマ】DS DS7 クロスバック

SPEC【グランシック ブルーHDi】●全長×全幅×全高:4590×1895×1635㎜●車両重量:1700㎏●パワーユニット:1997㏄直列4気筒DOHCターボディーゼルエンジン●最高出力:177PS(130kW)/3750rpm●最大トルク:40.8㎏-m(400Nm)/2000rpm●JC08モード燃費:16.4㎞/ℓ●469万円〜562万円

 

500万円程度でこの高級感のある質感はスゴい!

安ド「殿は確か、DSオーナーでしたよね」

永福「うむ。一番小さいDS3だ」

安ド「今回はDSの一番大きなモデル、DS7 クロスバックです!」

永福「マクロン仏大統領の専用車だな」

安ド「えっ、そうなんですか!?」

永福「オランド前大統領はDS5だった。ずーっと昔、ド・ゴール大統領もDSだったようだし、フランスの大統領はDSに乗るのが伝統なのかもしれぬ」

安ド「そう聞くと、スゴくカッコよく見えてきました!」

永福「シルエットは他の欧州産SUVと似たり寄ったりで、DSにしては凡庸だが」

安ド「僕も東京モーターショーで見たときは、もっさりしてるなぁと思いましたが、こうして日光の下で見ると個性的だし、シャープさも感じられます!」

永福「それは、グリルやヘッドライトなどの細部だろう。シロートはつい細部に目が行くから、このキラキラ感にだまされてしまう」

安ド「じゃあ、インテリアはどうですか? 素材感がスバラシイと思いましたが」

永福「インテリアはスゴいぞ」

安ド「ですよね! DS全体に言えることですが、シトロエンデザインの奇抜さを、うまくゴージャスに昇華できている気がします。シートも超絶カッコいいですし、シルバーの格子模様もいい感じにハマっていて素敵です!」

永福「確かに、車内に乗り込むと、1000万円級の高級車に感じられる。ところが実際は500万円程度。この価格でこの質感はビックリだ」

安ド「ダッシュボードのゴージャスなアナログ時計が、エンジンをかけるとクルッと回って出てくるギミックは、男心をくすぐります! 壊れないか心配ですが(笑)」

永福「まぁ、壊れたらそれはそれで楽しいんじゃないか。そのうち自然に直るかもしれないし」

安ド「ラテン車特有の〝自然治癒〟ですね!」

永福「もうひとつの美点は、乗り心地がとてもソフトなことだ」

安ド「確かに! これは、カメラで路面の凹凸を検知するシステムのおかげですか?」

永福「それが働かなくても、サスペンションは十分ふんわりしている。最近、乗り心地がやたら固くてスポーティなSUVが多いが、本車はさすがシトロエン系のDS。空に浮かんでいるような乗り心地の伝統は守られているな

安ド「20インチの扁平タイヤを履いているのに、すごいですね!」

永福「まあな。しかしこういう超扁平タイヤはやめてほしい」

安ド「乗り心地が悪くなりますからね〜」

永福「それもあるが、扁平率が上がるほど、タイヤの価格が高くなるのが困る」

安ド「あ、そうか!」

永福「タイヤ交換で20万円もかかるとか考えると、それだけで買う気がなくなるからな……」

【注目パーツ01】フロントデザイン

旗艦モデルならではの質感

大型グリルは近年の高級SUVによく見られがちですが、本車はディテールがきらびやかで、フラッグシップモデルらしい仕上がりです。バンパー両端のデイタイムランニングライトは、そのご威光を周囲にアピールしています。

 

 

【注目パーツ02エンジン

ディーゼルはパワフルで静か

今回試乗した2Lのディーゼルのほか、1.6Lのガソリンターボエンジンも設定されています。ディーゼルは静粛性が高く、パワーの立ち上がりも滑らかなので、言わなければディーゼルだと気づかれないかもしれません。

 

 

【注目パーツ03後席エアコンパネル

後席の乗員にも上品さをアピール

前席間に挟まれたセンターコンソールの後端には、後席用のエアコン操作パネルが設置されています。操作部表面はスマホのようなクリア素材で、とってもエレガントな雰囲気ですが、上級グレード専用装備です。

 

 

【注目パーツ04ドライブモードスイッチ

フィーリングも音も変更可能

4種類の走行モードを選ぶことができます。スポーツモードでは、室内のスピーカーから合成のエンジン音を聞くことができるほか、アクセルレスポンスやシフトスケジュールなどが一斉にスポーティな仕様へと早変わりします。

 

 

【注目パーツ05シート

座面の造形にもこだわりアリ

一部グレードのみですが、このように凝った造形の本革シートが設定されています。運転中は座るため見えなくなってしまうシートですが、このようなところもデザインの手を抜かないのがフランス流でしょうか。

 

 

【注目パーツ06センターコンソール

きらびやかなシフトまわりデザイン

8速ATのシフトノブ両脇のウインドウスイッチまわりには、きらびやかなダイヤモンド模様のデザインが施されています。インテリアは3種類の仕様が用意され、それぞれ採用する素材や細かなデザインが異なっています。

 

 

【注目パーツ07デジタルメーター

ここにもデザインフィロソフィー

12.3インチのカラー液晶タイプのメーターパネルが採用されています。ここもダイヤモンドのような直線基調のデザインで、好みや走行状態に合わせて、いくつかのパターンのデザインや表示内容へと変更することができます。

 

 

【注目パーツ08リアコンビランプ

赤いライトでオーラを放つ

リアのランプ内部はダイヤモンドカットの模様に3Dエフェクトを加えたデザインになっていて、後方の車両にゴージャスさをアピールします。赤く点灯することで、庶民的なクルマを寄せ付けないオーラを放つのです。

 

 

【注目パーツ09DS

車種名からブランド名へ昇格

かつてシトロエンの車名だった「DS」が、2009年にリバイバルモデル「DS5」として復活。さらに2015年にはひとつのブランドとして独立。シトロエン車をベースとしながら、より高級で特別な雰囲気を持つブランドです。

 

 

【これぞ感動の細部だ】B.R.Mアナログ クロック

クルッと回って高級時計が登場

「B.R.M」社によるオシャレで高級感あふれるアナログ時計が、インパネ中央に鎮座しています。驚くべきことに、エンジンスイッチを押すまでの何もない状態から、スイッチを押してエンジンをONした瞬間、忍者屋敷の隠し扉のように180度回転して文字盤が現れる仕掛けになっています。残念ながら搭載されるのは上級グレードのみです。

 

撮影/茂呂幸正

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