【変貌する相鉄線3】切り替え工事に460人の作業員がたずさわる
星川駅の高架線への切り替え工事は11月23日の深夜から24日の早朝にかけて行われた。終電の発車が24時28分。翌日の始発が5時11分。その間、5時間弱しかない。切り替え工事に投入されたスタッフはなんと460人。写真でその様子を追ってみよう。
高架化切り替え工事は順調に進められた。とはいっても写真を見ると、多くのスタッフの格闘ぶりが良くわかる。何しろ作業量が膨大なのだ。そして始発前に試運転電車も運行された。
深夜から早朝にかけてのスタッフの奮闘ぶりを、追ってみると改めてその大変さが分かる。このあとは、相鉄本線と他社路線との間に設けられる、新線(連絡線)の建設現場の様子を追ってみよう。
【変貌する相鉄線4】西谷駅で着々と進む新線の建設工事
相鉄では、星川駅前後の高架化工事とともに、新線の工事を進めている。2本の路線計画が進行、まず「相鉄・JR直通線」が相鉄本線の西谷駅(にしやえき)と、JR東海道貨物線(東海道本線の支線)の貨物専用駅・横浜羽沢駅(よこはまはざわえき)間を結ぶ。横浜羽沢駅から先、「相鉄・東急直通線」が東急東横線の日吉駅までを結ぶ。
新線建設のプロジェクト名は「神奈川東部方面線」。都市鉄道等利便促進法に基づき「相鉄・JR直通線」が約2.7km、「相鉄・東急直通線」が約10.0kmという新線が建設されている。国と地方自治体(神奈川県および横浜市)が総事業費の3分の1ずつを補助、鉄道・運輸機構が新線の整備を行うビッグプロジェクトだ。
同線の計画は本サイトでも以前に紹介した。合わせて参考にしていただきたい。
−−相鉄線、悲願の新駅と新型車を公開! 陸の孤島・羽沢駅はどれぐらい便利になる? −− (2018年1月21日公開)
今回は、その起点となる西谷駅周辺と、新線に誕生する新駅の現在。さらに将来、連絡線がつながる東急の日吉駅周辺の工事の進行状況をお届けしよう。
なぜ、新線が計画されたのか。相鉄は、従来の路線のみの営業でも十分に採算が取れている。それにも関わらず新線に乗り出した理由は、将来、見込まれている人口減への対応という一面が大きかった。
新線を建設、路線を結びつけることによる付帯効果も大きい。東京の都心部へ乗継ぎすることなく行けるようになる。2019年度にまず「相鉄・JR直通線」が、さらに2022年度には「相鉄・東急直通線」が開業の予定とされ、着々と工事が進められている。
西谷駅を訪れてみて分かったのは、駅のほぼ真上を東海道新幹線が走っていること。新幹線が次から次に高速で通り過ぎていく。
これまで西谷駅周辺に住む人たちは、最寄りの新幹線停車駅・新横浜駅までバスを利用するか、横浜駅経由で向かうしかなかった。そのバスも本数が少なめ。さらに駅前を通る国道16号が、片側1車線で渋滞しやすい。
西谷駅周辺だけでなく相鉄沿線に住む人たちが、新幹線を利用しようとすると結構不便だった。新線が開業すると、相鉄本線の大和駅から新横浜駅まで約19分となり、現状と比べて23分短縮とかなり便利になる。
西谷駅の工事状況を確認、次に横浜羽沢駅を目指して歩く。