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2019/1/7 17:00

最近乗ってよかったクルマ3台ーーCクラス、アルファステルヴィオに、メガーヌRS

GetNavi編集部が最近取材したなかで、とっても良かったクルマを取り上げるコーナー。今回の3モデルはすべて輸入車。4車種が刷新されたメルセデス・ベンツ Cクラスのほか、アルファ ロメオが初めて手がけるプレミアムSUV、よりスポーティな走りを実現したルノーの高性能ハッチバックと、キャラクターの立ったクルマが揃いました。

【その1】プレミアムセダンでも別格の出来

メルセデス・ベンツ

Cクラス

SPEC【C 200 アバンギャルド】●全長×全幅×全高:4690×1810×1425㎜●車両重量:1550㎏●パワーユニット:1496㏄直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:184PS/5800〜6100rpm●最大トルク:28.6㎏-m/3000〜4000rpm●JC08モード燃費:13.6㎞/ℓ

 

LINE-UP(セダン)

グレードエンジン駆動方式ミッション価格
C 1801.6ℓ+ターボFR 9速AT449万円
C 180 アバンギャルド489万円
C 200 アバンギャルド1.5ℓ+ターボ552万円
C 200 4MATIC アバンギャルド4WD580万円
C 220 d アバンギャルド 2.0ℓディーゼル+ターボFR578万円

 

1.5L車とは思えないスポーティな走りを実現

メルセデス・ベンツが満を持して送り出した新型Cクラスは、前モデルから約6500か所ものアップデートがなされたといいます。具体的には、新開発1・5L 4気筒ターボエンジンの搭載、ディーゼルエンジンの刷新、AMGモデルのパワーアップ、エクステリアの洗練、運転支援システムのアップデート……と枚挙に暇はありませんが、やはり論より証拠。実際に走らせてみると、進化ぶりを実感できました。

 

今回は1・5Lターボエンジンに「BSG」というモーターと48V電装システムを組み合わせた、セダンのC 200 アバンギャルドに試乗。日常域における力強さは十分で、吹け上がりもスムーズ。1.5Lとは思えないほどのスポーティな走りを楽しめました。

 

高級車らしい質感に、一層の磨きがかかっていた点にも触れておきたいところ。特に、ボディの剛性感や滑らかな乗り心地は、筆者がここ最近試乗したプレミアムセダンのなかでも別格と言えるレベル。熟成を感じさせる出来栄えでした。

 


Cクラスの4車種を同時に刷新

ステーションワゴン(上)やセダンのほか、クーペ、カブリオレも同時に刷新。大排気量のAMGモデルもアップデートされました。

 

兄貴分と同等の仕立てに

上位モデルのEクラスやSクラス同様に、メーター表示がデジタル化。ステアリングの操作系統は同社最新の「タッチコントロールボタン」を採用します。

 

「BSG」が駆動をアシスト

1.5Lモデルには「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」と呼ばれる電気モーターが搭載。スムーズな加速に貢献します。

 

バンパーとランプの意匠を変更

セダンでは、テールライト内の造形が「C」をモチーフとしたデザインに変更されました。前後バンパーの意匠は、よりスポーティに洗練。

 

【その2】クイックなハンドリングで走るのが楽しい

アルファ

ロメオ ステルヴィオ

SPEC【ファーストエディション】●全長×全幅×全高:4690×1905×1680㎜●車両重量:1810㎏●パワーユニット:1995㏄直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:280PS/5250rpm●最大トルク:40.8㎏-m/2250rpm●JC08モード燃費:11.8㎞/L

 

LINE-UP

グレード エンジン駆動方式ミッション価格
2.0ターボ Q42.0ℓ+ターボ4WD8速AT655万円
2.0ターボ Q4 ラグジュアリーパッケージ691万円
2.0ターボ Q4 スポーツパッケージ691万円
ファーストエディション689万円

 

SUVでも“らしさ”のあるエッジィなデザインが魅力

ステルヴィオは、アルファ ロメオ初のSUV。同社プレミアムセダンのジュリアをベースとし、2Lガソリンターボエンジンを搭載します。ジュリアはFR駆動もラインナップしていますが、ステルヴィオでは4WDのみとなります。

 

組み合わせるミッションが高効率な8速ATということもあり、動力性能はクラス以上。日常域では、2Lのレベルを超えるパワフルかつ上質な走りを楽しめました。同クラスのライバル車と比較すると、クイックなハンドリングも大きな特徴。軽快に操れるのが楽しい。

 

そして何と言っても、同社ならではのエッジの立った内外装はほかにない魅力。普通のSUVではつまらないという人には、ぜひともオススメしたい一台です。

 

スタイリングは都会派

クーペとSUVのクロスオーバー的な、都会派のスタイリング。BMW X4やメルセデス・ベンツのGLCクーペといったモデルがライバル車となりそうです。

 

イタリア車らしく華やかで上品

華やかさと品の良さを両立する色使い、マット仕立てのトリムの使い方などに、イタリア流のプレミアムを感じられる室内。インテリアカラーの選択肢も豊富です。

 

【その3】“世界最速のFFマシン”が身近に

ルノー

メガーヌ R.S.

SPEC●全長×全幅×全高:4410×1875×1435㎜●車両重量:1480㎏●パワーユニット:1798㏄直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:279PS/6000rpm●最大トルク:39.8㎏-m/2400rpm●JC08モード燃費:13.3㎞/L

 

5ドア&2ペダル仕様となりファミリーユースも可能に

ルノーのモータースポーツ部門「ルノー・スポール」が手がけるメガーヌR.S.は、“世界最速のFFマシン”として世界に名を轟かせるホットハッチです。従来は3ドアのミッションMTのみという尖った仕様でしたが、新型は5ドアの2ペダル式。グッと実用的になり、身近な存在に感じられるように。

 

もちろん、ホットハッチとしての性能は底上げされました。ベース車のメガーヌ同様に後輪操舵機構を組み合わせた足回りで、抜群の旋回性能を実現。1・8L直噴4気筒ターボエンジンも、非常にパワフルです。それでいて、日常域では扱いやすさと乗り心地の良さが味わえるのも魅力。ファミリーユースでも違和感のないほどに、快適性が高められていることに驚きました。

 

インパネは最新機能満載

最新の高性能ハッチバックらしく、電視制御の走行モード切り替えを備えたインパネ回り。随所にスポーティなディテールが与えられます。

 

ボディはワイドな作りに

ボディはベース車となっているメガーヌよりも最大で60㎜ワイド。スポーツモデルらしい意匠を備えるのも特徴です。価格は440万円。

 

エンジンは小排気量化

従来の2Lから、新型のエンジンは1.8Lの直噴ターボにダウンサイジング。ミッションはルノーが「EDC」と呼ぶ新世代6速ATです。

 

文/小野泰治 写真/郡 大二郎 撮影/柏田芳敬、FCA、柳田由人