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2019/6/22 17:00

この秋に日本の空を飛ぶJAL新型機「A350-900」の秘密

【新型機の秘密③】25%の燃費性能の向上&CO2削減に

エアバス社はフランスとオランダに本社を置く航空宇宙機器開発メーカーだ。設立が1970年と航空機を製造する企業としては新しい。そのため先進的な設計思想、新しい技術を積極的に導入した機体設計を得意にしている。

 

A350もこうしたエアバス社の思想が見て取れる。たとえば機体の53%に炭素繊維複合材が使われる。炭素繊維複合材とはカーボンカーボン複合材料とも呼ばれる。例えば、モータースポーツのF1などフォーミュラマシンにはカーボン製のボディが使われている。非常に強く、軽く、その強度で事故がたとえ起きてもレーサーの身体を安全に守ることができる。

 

炭素繊維複合材の多用による機体の軽量化に加えて、ほかさまざまな工夫を取り入れることにより、同じクラスの機体と比較すると燃費性能は25%減、さらにCO2も25%削減されているとエアバス社は公表している。

 

エンジン音も従来機に比べると静寂性を高められている。乗っていても快適性が実感できるとされる。いわば環境にやさしい飛行機と言うことができるだろう。25%減、いわば4分の1ほど燃費性が高まるのだから、もちろんコストカットに結びつく。

 

↑「客室仕様お披露目会」ではJALグループ社員350名とエアバス社、ロールスロイス社からお祝いにかけつけた来賓を含めA350の人文字が作られた 写真提供:日本航空

 

↑人文字を作った全員によりA350の導入を祝って折り紙ヒコーキが飛ばされた。左上はその飛ばされた折り紙ヒコーキ。さすが航空会社、折り紙のデザインも凝っている

 

 

【新型機の秘密④】年に何億円のコスト削減につながるのだろう?

25%の燃費性能の向上は、結果としてどのぐらいに燃料の削減につながるのだろう。この数字を聞いて驚いた。

 

赤坂社長は「1機で年間2億円のコスト削減につながります」と言うのである。当初予定の10機が導入されれば、20億円の削減になる。さらに最大56機という導入予定を実現すれば112億円という莫大な燃料費の削減になる。

 

A350、1機のお値段は約355億円だそうである。それを数10機購入することは航空会社にとってビックプロジェクトといえるだろう。そのためコスト削減という利点をより生かしたいという気持ちもよく伝わってきた。

 

↑A350のボディは意外に細く見える。一方、主翼は長く、超広角レンズを使っても両翼まで入りきらない長さだった

 

↑主翼の翼端に付くウイングレット(ウイングチップとも呼ばれる)。2010年ころから一般化した形状だが、燃費向上に効果があるとされる。A350のウイングレットは、微妙にアールが付き、美しい形状になっていた

 

 

【新型機の秘密⑤】室内は天井が高〜い!収納スペースがビッグ!

A350の室内に入ってみた。同1号機はファーストクラス12席、クラスJが94席、普通席263席が、それぞれ前方から順に備えている。外見から見たコンパクトさに比べ室内に入ると、通路部分の天井が予想以上に高く感じた。まさにA350の特徴であるワイドボディが生かされている。

 

↑クラスJのシートから天井部を見てみる。シートの上には荷物室があるため天井の高さはそこそこだが、通路部分の天井が高い。シート地などに日本の伝統美が生かされている

 

そして窓側の列の上にある大型収納スペースが予想以上に大きい。下の写真を見ていただくとわかるように大型のキャスター付きバックを複数個、タテに入れることができる。

↑A320の大型収納スペース。この写真だけではその大きさが測ることができないが、下ではバックを入れた状態を紹介した

 

国内線でもインバウンドの利用者が増えて、バックの大型化が目立つ。荷物を預ける時間がなく、機内に持ち込まざるを得ない人も目立つ。そんな時に、従来の飛行機だと、収納スペースに納まらず、座席から離れた位置に置かざるをえないということも良く見かけた。そうした時にも、A320ならば十分なスペースが確保されていて、安心だ。

 

↑キャスター付きバックを入れた状態。タテに多くのバックが入ることがわかる。これだけ入れてもまだ余裕が感じられたのもしい

 

キャスター付きとはいえバックはかなりの重量になる。写真のようにいくつも入れたら、さぞや開け閉めが大変なのでは?

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