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2019/9/12 21:15

個性的な選択としてオススメ!V60クロスカントリー、A6セダン、デイズのインプレをお届け

ワゴンにSUVテイストをプラスしたボルボのクロスオーバーと、ハイテクをアピールするアウディのアッパーミドルセダン、そして日産最新の軽ワゴンに試乗。その出来映えは、いずれもハイレベル。人とはちょっと違う、個性的な選択肢としても要注目です。

 

【その1】ワゴンとSUVの魅力をボルボ流で上品に凝縮

ボルボ V60クロスカントリー

【SUV】試乗

SPEC【T5 AWDプロ】●全長×全幅×全高:4785×1895×1505㎜●車両重量:1810㎏●パワーユニット:水冷直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:254PS/5500rpm●最大トルク:350Nm/1500〜4800rpm●JC08モード燃費:11.6㎞/ℓ

 

 

SUVらしい走破性とワゴンの実用性を巧みに両立

ボルボのV60クロスカントリーは、ワゴンにSUVの要素をプラスしたクロスオーバーモデル。今回の新型、V60としては2代目となるがボルボはこのクラスの老舗とあってその作りは熟練している。ベースのV60比で60㎜高い210㎜という最低地上高は本格SUV並みである一方、車高は立体駐車場にも対応する1505㎜に抑えられ実用性はハイレベル。駆動方式は当然4WDですが、それだけにとどまらず、滑りやすい急斜面で威力を発揮するヒル・ディセント・コントロールも標準で備えます。

 

日本仕様のエンジンは2ℓガソリンターボで、動力性能は必要にして十分という水準。組み合わせる8速ATの制御も洗練されているので、日常からロングドライブまで上質な走りを楽しめます。

 

ですが、この新型の美点はやはりプレミアムなワゴンらしい上品さとSUVの頼もしさを兼ね備える秀逸なデザインでしょう。流行りのSUVは少し食傷気味、という人には間違いなく狙い目の1台です。

 

【注目ディテール01】動力性能は必要にして十分

日本仕様のエンジンは2ℓガソリンターボのみですが、1.8トン超えの車重に対して十分な動力性能をもたらします。プレミアムなワゴンらしく、静粛性も高いです。

 

【注目ディテール02】使い勝手はベース車と同じ

荷室空間はベースのV60と同等の529ℓ。ミドル級のワゴンにふさわしい広さを確保します。

 

【注目ディテール03】室内は上質にして先進的

インテリアは最新のボルボらしい、洗練されたデザインが魅力的。ベースとなるV60同様、16種類以上の先進安全・運転支援が標準で装備されます。

 

 

【その2】フォーマルでも先進的なアウディの最新セダン

 

アウディ A6

【セダン】試乗

SPEC【55TFSIクワトロSライン】●全長×全幅×全高:4950×1885×1430㎜●車両重量:1880㎏●パワーユニット:2994㏄V6気筒DOHC+ターボ●最高出力:340PS/5200〜6400rpm●最大トルク:500Nm/1370〜4500rpm●JC08モード燃費:12.3㎞/ℓ

 

高級車の快適性とは何かを世に問うほど別次元の完成度

前身のアウディ100から数えれば8代目に当たる新型A6。最近のアウディデザインはコンサバだといわれますが、飽きのこない端正な佇まいや、生産技術の高さを誇示するような寸分違わぬ建て付けなどは、相変わらず魅力です。

 

走らせてみれば、昨年発売のA8から感じていた新機軸の乗り味がA6でも実現されていることが確認できます。あらゆる動きが滑らかで雑味がなく、とてつもなく高級な味わいがあります。エンジンやサスペンションなど、可動部のフリクションが徹底的に低減され恐ろしいまでに動的質感を高めているのです。静粛性の高さも従来とは別次元。最新の高級車における真の快適性とは何か? を世に問うようなクルマに仕上げられています。

 

【注目ディテール01】電動化技術を投入

エンジンは先進的な48V駆動のマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた3ℓのV6ガソリンターボ。十二分な速さと高い経済性を両立します。

 

【注目ディテール02】室内は先進的かつ上質

A8やA7と同様、ブラックパネルデザインを採用したインパネはタッチパネルを駆使した先進的な仕立て。緻密な作りで上質感は十二分です。

 

 

【その3】自慢のプロパイロット搭載! より日産らしい軽ワゴンに

日産 デイズ

【軽自動車】試乗

SPEC【ハイウェイスターGターボ・プロパイロットエディション(2WD)】●全長×全幅×全高:3395×1475×1640㎜●車両重量:880㎏●パワーユニット:659㏄水冷直列3気筒DOHC+ターボ●最高出力:64PS/5600rpm●最大トルク:100Nm/2400〜4000rpm●JC08モード燃費:25.2㎞/ℓ

 

「SOSコール」など充実の安全装備も魅力

新型デイズは日産と三菱の合弁会社、NMKVの企画のもとで日産が企画と開発を行った初の軽ハイトワゴン。それだけに、先代と比較すると日産車としてのキャラクターは一層鮮明になっています。それを象徴するのが装備類で、セレナなどで定評ある先進運転支援技術の「プロパイロット」を初搭載。事故自動通報システムの「SOSコール」も軽自動車としては初めての設定となります。

 

新開発のパワートレインとプラットフォームによる走りの満足度も高いです。今回は2WDのターボに試乗しましたが、自然なCVTの制御と静粛性の高さ、ボディの剛性感の高さはまさに最新モデルに相応しい出来映えでした。

 

【注目ディテール01】室内空間も軽トップレベル

新開発プラットフォームの採用により、室内と荷室は軽トップクラスの広さを実現。前席は大柄の男性でも満足できる空間を確保。

 

【注目ディテール02】室内は先進性も演出

2段構成としたインパネは収納スペースが豊富で使い勝手に優れる一方、スッキリとしたデザインで先進性もアピール。また、質感の高さも魅力的です。

 

V60クロスカントリー:文/小野泰治 撮影/宮門秀行

A6:文/石井昌道 撮影/郡 大二郎

デイズ:文/小野泰治 撮影/柏田芳敬

 

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