新規プラットフォームなどの採用により、高い基本性能を実現した新型アルトをベースに開発されたSUZUKI ALTO TURBO RS。剛性を高めた専用ボディにターボエンジンと「AGS」を組み合わせて搭載しています。サスペンションやブレーキを専用チューンしたほか、内外装にも専用加飾を施したこだわりの作りの1台です。
軽自動車がいま人気と言われていますが、そのなかでも特に注目のこの1台をピックアップして紹介します。
専用装備の数々が与えられ日常性と本格的な走りを両立
かつてスズキには、バブル期に圧倒的な速さで名を馳せた「アルトワークス」というモデルが存在しましたが、今回のターボRSは、まさにその生まれ変わりのよう。ベース車から派生したクルマであり、4人が乗れて広いトランクもあるので実用性に優れています。
さらに、車両重量が圧倒的に軽いので、パワーウエイトレシオで優位に立っています。その速さはいざ競争すると最速ではないかと思えるほど。しかもその高いエンジン性能を、「AGS」(オートギアシフト=2ペダルMT)によりATと同じように手軽に楽しめる点も魅力でもあります。エンジン性能に加えて、応答遅れなくキビキビと走れるハンドリングも楽しい!
剛性感のあるスポーティなブレーキ感を実現
ベース車に対してブレーキディスクのサイズが大きくなり、動力性能の向上に見合った制動力が確保されています。タイヤのグリップの高さや、クルマ自体が軽いこともフィーリングの良さに貢献。フロントを1インチ増しの13インチベンチレーテッドディスクブレーキにし、性能も向上しました。タイヤやホイールにも専用品が与えられています。
キビキビとリニアに応答する操作性が心地良い
ベース車がハッチバックなので重心高は高めなものの、ロールは上手く抑えられています。足まわりに加え、剛性の高いボディやブッシュ類で武装。応答性が向上しており、コーナリングでは意のままに操れます。スタビライザーを装備するとともに、スプリングやダンパー、ブッシュ類を強化。ボディのスポット溶接箇所を増やし剛性を高めています。
速さを直感させるトルクフルな加速と鋭いレスポンス
乗ってみると、まずレスポンスの良さが素晴らしい! 加えて低速域から全域で厚いトルクがあるので、けっしてピーキーではなく、扱いやすくてめっぽう速いという印象です。やはり、車体が軽いことが加速にも効いています。タービンのガス流速を速めたことなどにより、従来ターボに対し過給レスポンスが向上。また、急速燃焼により異常燃焼を回避します。
気になるスペックは!?
SPEC(FF)
●全長×全幅×全高:3395×1475×1500㎜
●車両重量:670kg
●総排気量:658㏄
●エンジン形式:直列3気筒DOHC+ターボ
●最高出力:64PS/6000rpm
●最大トルク:10.0㎏-m/3000rpm
●JC08モード燃費:25.6㎞/ℓ
誰でも毎日気軽に使える日常性と、開発コンセプトである「胸のすく気持ちの良い本格的な走り」を文字どおり実現したのがこの1台といえるでしょう。なお、デザインも走りのよさを予感させるスタイリングに加飾。このご時世でも、こうしたヤンチャモデルがあってもイイはずです!