【気になる路線模様⑩】多摩川を越えてしばらく新幹線と並走する
武蔵小杉駅の手前で横須賀線(品鶴線)に合流した試運転電車。武蔵小杉駅を通過した後に、多摩川を渡る。このあたりは湘南新宿ラインや、横須賀線で体験ずみという方も多いことだろう。
念のため確認しておこう。上り電車は東海道新幹線と平行して走る。次の西大井駅までは、東海道新幹線と横須賀線(品鶴線)がほぼ同じ高さを走る区間があり、電車のすぐ横を東海道新幹線の車両がすれ違っていく。並走する新幹線もあるが、速度を抑えて走っていても、さすが新幹線は速いと感じられる。
11月30日から走り始める相互直通運転の電車は、全列車が西大井駅を停車する。西大井駅を発車したら、まもなく分岐がある。この分岐は旧蛇窪(きゅうへびくぼ)信号場と呼ばれるポイントで、ここから大崎駅までの路線は、通称・大崎支線と呼ばれている。
平面交差する旧蛇窪信号場の分岐を入っていくと、右手にJR東日本東京総合車両センターがあり、山手線などの電車が停められる車両基地の横を走る。そしてまもなく大崎駅へ到着する。
【気になる路線模様⑪】興味津々?相鉄電車を見るホームの人たち
大崎駅では8番線ホームへ入線する。8番線は湘南新宿ライン、埼京線、りんかい線の北行電車が利用するホームだ。ここからは埼京線・湘南新宿ラインが走る線路とまったく同じになる。山手線が平行して走るルートだ。
11月30日以降、大崎駅からの停車駅は、恵比寿、渋谷、新宿と埼京線と同じ停車駅に停まる。平行して走る山手線には、埼京線の電車が停車しない複数の駅があるが、YOHOHAMA NAVYBLUEの試運転電車は、どの駅を通過する時にも、ホームで電車待ちをする人から“熱い支線”を浴びていた。
とくに渋谷駅の山手線ホームからは、目の前を走る相鉄電車が、よく見えることもあり、みな興味津々といった様子だった。
“あれ!この電車は何?”。
“紺色で見たことがない電車が走っている!”
“かっこいい、どこの電車かしら”といった印象を持ったのだろうか。
ホームで案内をしていたJR東日本の駅スタッフも驚いた顔をしていた。鉄道ファン以外にも、興味を抱かせるような魅力が、この電車にはあるのだろう。
【気になる路線模様⑫】JRの電車に囲まれて折り返す相鉄電車
西谷駅から乗車した今回の試運転電車。約1時間で新宿駅の5番線ホームへ到着した。5番線ホームは、通常は成田エクスプレスや、特急鬼怒川・日光(スペーシア)といった特急が停まる特別なホーム。試運転電車ということもあり、特別に用意されたようだ。11月30日以降は埼京線や湘南新宿ラインが利用する1〜4番線での発着となる。
11月30日以降、西谷駅から新宿駅までは40分ちょっとといった所要時間で到着できる。現在かかる1時間〜1時間10分程度という時間に比べると、到達時間はかなり短縮され、期待も高まる。何より乗り換えなしがうれしい。