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2019/12/8 18:00

祝開業!都心乗り入れを果たした「相模鉄道」 —盛り上がる沿線模様を超濃厚レポート

〜〜開業したばかりの相鉄・JR直通線にさっそく乗車してみた〜〜

11月30日(土曜日)、相鉄・JR直通線が開業した。相模鉄道(以下、「相鉄」と略)は晴れて都心への乗入れ、およびJR埼京線との相互乗入れを果たした。

 

本サイトでも何度か紹介してきた新線の話題。開業したばかりの乗入れ区間を走る電車に乗車、また新駅や相鉄沿線を訪れてみた。見えてきたのは、新線および相互乗入れで活気づく沿線模様だった。さらに新駅近くで同じ日にひっそりとリニューアル開業した駅もあった。この情報にも触れてみたい。

 

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↑11月30日に開業したのは相鉄本線の西谷駅と羽沢横浜国大駅間。同駅の先で東海道本線(貨物支線)との連絡線を通り、横須賀線(品鶴線)、さらに山手線(山手貨物線)を走る新ルートが誕生した

 

 

【開業レポート①】11月25日に行われた直通線発車式を振り返る

初めに相鉄・JR直通線の概要を見ておこう。

路線と距離相鉄・JR直通線/西谷駅〜羽沢横浜国大駅付近間2.7km *全線複線・直流1500V電化
計画そして開業日2000(平成12)年1月27日、「神奈川東部方面線」の計画が立てられる。2010年3月25日に相鉄・JR直通線の起工。2019年11月30日、西谷駅〜羽沢横浜国大間が開業、JR線との相互直通運転を開始
運転区間JR東日本・新宿駅(一部列車は川越駅などまで直通運転)〜相鉄・海老名駅
車両JR東日本E233系7000番台、相鉄12000系

 

「相鉄・JR直通線」と言う時に、新宿駅〜海老名駅間を走る列車のことを指す場合があるが、本原稿では新線区間に限定した。ちなみにJR東日本と大手私鉄の通勤用車両が直接に相互乗入れを行うのは、東京メトロ(同社を通って大手私鉄の車両がJR東日本と相互乗入れる例はある)をのぞき初めてのこととなった。

 

正式に開業する5日前の11月25日(月曜)。新駅の羽沢横浜国大駅では、相鉄・JR直通線の発車式が開かれた。今回はこの模様から見ていこう。

↑11月25日に羽沢横浜国大駅で新線の発車式が行われた。写真はホームで行われた列車の発車式の模様。駅構内には関係者、来賓一同が集まり、テープカット、くす玉割りが行われた(右下写真)

 

相鉄・JR直通線の開業で誕生した新駅・羽沢横浜国大駅(はざわよこはまこくだいえき)。11月25日に開かれた発車式には、JR東日本、相鉄関係者はもとより、赤羽一嘉(あかばかずよし)国土交通大臣、黒岩祐治(くろいわゆうじ)神奈川県知事が式典にかけつけた。

 

発車式にあたって黒岩神奈川県知事は次のように祝辞を述べた。

 

「私は大学のころに二俣川に住んでおりました。横浜駅乗換えで都内まで通いました。就職してからもほぼ同じコースで2年間、通勤しておりました。そのため横浜駅まで行って乗換える大変さを肌で感じておりました。新線により、相鉄線がJRに直接つながって、そのまま都内へ行けるということになり便利になります。素晴らしいことだな、と感じています」。

 

相鉄沿線から東京都内へ通勤・通学する人にとって、やはり黒岩知事の言葉が本音だろう。新線への期待は大きかったのである。

↑11月25日の羽沢横浜国大駅ホームの様子。向かい側が相鉄・西谷駅方面のホームとなる。すでに案内板や広告も付けられ、開業を待つばかりの状態となっていた。左下写真は構内の駅名標。下の路線図にも相鉄の路線に加えて埼京線の路線と駅名が付け加えられた

 

↑羽沢横浜国大駅のホームから両方面を望む。左写真は武蔵小杉方面。先の中側のトンネルが日吉方面へ向かうトンネル(工事中)。右手のトンネルがJR東海道本線からの連絡線だ。右写真は西谷駅、相鉄本線方面。この先、西谷駅のすぐ近くまでトンネルが続く。上の写真内、方面表示は羽沢横浜国大駅に掲示されているものを利用した

 

さて、式典が終了、来賓および報道陣はホームへ降りる。できたてほやほやの新駅は、やはり新しく快適だ。羽沢横浜国大はホームが地下にある。1番線が下り西谷駅・相鉄本線方面、2番線が武蔵小杉駅・新宿駅方面だ。

 

2番線に入線していた列車を前に駅長、および乗務員へ花束が渡される。そして来賓を乗せた、列車が発車していく。この日の表示は「新宿」とあったが、あくまで開業前のための試運転列車で、新宿方面へは走らず、相鉄の西谷駅方面へ向かって出発していった。

【開業レポート②】新線開業を祝うように30日は好天に恵まれた

さて新線が開業した11月30日(土曜日)。海老名駅発の始発乗入れ列車は5時43分発の特急新宿行きだった。晩秋のこの時期、早朝は暗いこともあり、始発駅、もしくは沿線で始発列車を待つことを断念する。

 

日差しがあがるのを待ち、多摩川の河原に行って「新宿行」を待った。当日は、雲一つない快晴の1日。まさに新線開業を祝うような好天の1日となった。

 

東海道新幹線や、横須賀線、湘南新宿ラインの電車に混じって、「YOKOHAMA NAVY BLUE」カラーの12000系が横須賀線(品鶴線/ひんかくせん)の多摩川橋梁を渡ってきた。この区間ではまったくの“新顔”だけに、新鮮さを感じる。

↑品鶴線(横須賀線)の多摩川橋梁を渡る相鉄12000系。この橋梁を越えて神奈川県から東京都へ入る。この先、電車は西大井駅、大崎駅と停車し、終着の新宿駅を目指す

 

相鉄・JR相互乗入れで使われる車両は相鉄12000系とJR東日本のE233系7000番台。10両1編成で、今回の乗入れ用に相鉄は5編成(2019年度末までにもう1編成増える予定)、JR東日本では10編成を新たに用意した。

 

この編成数のとおり、沿線で待っていると、ちょうど3分の1が相鉄の電車、3分の2がJR東日本の電車といった割合だった。

↑恵比寿駅〜渋谷駅間を走る相鉄12000系電車。山手線などの電車と並走したり、すれ違ったりというシーンが大崎駅〜新宿駅間で見かけられるようになった。開業当日、そして翌日と、多くの鉄道ファンが沿線につめかけていた

 

JR線内では、やはり目立つ相鉄12000系電車。この車両はどのような走り方をしているのか、開業後の運用に注目してみた。

 

11月30日、12月1日の土休日は海老名駅〜新宿駅間のみの運用。平日の12月2日・3日は、朝のごく1部列車が武蔵浦和駅まで入線していた。相鉄線から直接、川越駅まで乗入れる列車は、12月初旬現在、E233系のみとなっている。相鉄12000系は海老名駅から新宿駅間の運用が主流となるようだ。

 

 

【開業レポート③】相鉄直通「海老名行」12000系に乗車する

筆者も開業2日目の12月1日に乗車してみた。恵比寿駅ホームでの案内アナウンス。

 

「間もなく、4番線に相鉄線直通、各駅停車、海老名駅がまいります」。

 

JR埼京線のホームでこうしたアナウンスが聞けるとは、なんと新鮮なことか。

 

恵比寿駅に入ってきた車両は、相鉄12000系だった。3分の1の確率の相鉄電車に乗れたことで、ちょっと得した気分になる。海老名駅行きは昼の時間帯だったせいか、空き気味。一方で展望風景を見ようというのだろうか、先頭車のみが混みあっていた。

 

山手線の電車を右に左に見つつ、大崎駅に到着。ここで若干の待ち時間が。運悪く、品鶴線で踏切確認があり、多少の遅延が生じていた。どうしても長い距離を走る列車の場合は、こうした沿線で起こるトラブルの影響を受けがちになる。相互乗入れの宿命と言って良いのかも知れない。

↑開業当日、鶴見川を渡る12000系。ここはJR貨物の新鶴見信号場から東海道本線へ向かう路線で、これまで貨物列車の運行が主体だった。旅客列車が走る風景は新鮮だった。12000系の車内表示(左上写真)には、緑のJR埼京線から紺色の相鉄線へ乗入れ列車であることが分かるよう表示されていた

 

さて、大崎駅を出発した電車は、通称・大崎支線を走り旧蛇窪信号場から品鶴線(横須賀線)の線路に合流する。そして西大井駅に到着する。

 

この西大井駅を発車した後は、快適そのものだった。12000系の設計最高速度は120km/hだが、100km以上のスピードで東海道新幹線と平行する高架線を突っ走る。そして武蔵小杉駅へ。見慣れない電車が入ってきたこともあり、鉄道ファンばかりでなく、スマホで写真を撮る親子連れの姿が目立った。

 

武蔵小杉駅の先からは、横須賀線、湘南新宿ラインの電車が、通常は走らない路線を利用する。駅からやや南、御幸踏切の先にある分岐ポイントから貨物列車が利用する新鶴見信号場方面へ入っていく。横須賀線とは、ここから京浜東北線の鶴見駅付近までは、ほぼ平行して走るルートだが、車両から見る風景が異なる。

 

上の写真のような鶴見川橋梁といった、従来の横須賀線とは異なる名物ポイントを通過する。

【開業レポート④】新駅・羽沢横浜国大駅は時ならぬ人、人……

武蔵小杉駅の次の駅は羽沢横浜国大駅。この駅間は長い。15分も無停車のノンストップ区間となる。

 

前述した新鶴見信号場、鶴見川を通過、京浜東北線の鶴見駅を進行方向右手に見ながら走る。そして左手に京浜急行が見えてきたら、間もなく、長いトンネルへ入る。電車は生見尾トンネル、港北トンネルを通り抜け、左手にJR貨物の横浜羽沢駅に見えてきたら、間もなく羽沢横浜国大駅だ。相鉄線方面への分岐を通り駅構内へ入った。

↑開業2日目の羽沢横浜国大駅の様子。新駅開業ということで多くの人たちが下車していた。ちなみに駅前のバス停の名前は「羽沢貨物駅」から「羽沢横浜国大駅前」と変更されていた。ただしバスの本数は以前とあまり変わっておらず閑散区間の印象が強い

 

羽沢横浜国大駅には11月25日に訪れたばかりだったが、開業後ということもあり下車してみた。すると多くの人で賑わっていた。新しい駅ができたからと、見物に訪れた人たちが目立つ。鉄道ファンだけでなく、親子連れ、シルバー世代のご夫婦といった年齢を問わずさまざまな人たちが、降り立っている様子が見かけられた。

 

「コンビニもないんだ」という声が訪れた人たちの会話に出てくる。確かにそのとおり。現在は店が1軒もない。駅周辺を見た限りは都会の“秘境駅”と言って良い印象だ。駅構内にドリンクやパン類など販売する自販機しかない。とはいえ、1〜2年たてば、この駅周辺も大きく変って行くことだろう。

↑羽沢横浜国大駅構内の列車表示。日中は12〜16時台(JR線方面は11〜15時台)までは30分おきと少なめだ。相鉄方面へは日中は特急と各駅停車が交互に走る

 

↑駅構内には駅開業の記念スタンプも用意され、行列となっていた。右上写真のような絵柄だが、もう少ししっかり押してくるのだったと悔やむ

 

現状の羽沢横浜国大駅では楽しめることがあまりない。駅のすぐ裏手に架かる歩道橋を歩き、眼下のJR貨物の横浜羽沢駅を眺めることや、記念スタンプを押す、またホームで写真を撮るぐらいだろうか。

 

一方、鉄道ファンにとって、裏手の東海道本線(貨物支線)を走る貨物列車の撮影が大きな魅力となりそうだ。特に早朝は上り貨物列車が、まるでラッシュ時の通勤電車ように頻繁に通過していく。

 

今は何もない新駅周辺だが、変化の波が訪れていることは確かなようである。

 

 

【開業レポート⑤】相鉄沿線を走るJR埼京線電車も新鮮だった

さて30分後に発車する海老名駅行きE233系電車に乗車して相鉄本線へ。西谷トンネルを走って3分ほどで西谷駅へ着く。

 

相鉄本線内では11月30日以前にすでにE233系の試運転が行われて、かしわ台にある車両基地にはE233系が停められていた。さらに新線開業後は、多くのJR東日本の車両が頻繁に走るようになったこともあり、相鉄の沿線模様も著しく変わったように感じた。

↑西谷駅の隣の駅、鶴ケ峰駅に到着するE233系乗入れ電車。こうして相鉄電車とすれ違う風景も、徐々に見なれたものになっていくことだろう。鉄道ファンの少年たちがしきりに乗入れてきた電車をホームで撮影していた。黄色い線の中に入らないよう注意しようね

 

新線から相鉄本線へ乗入れる列車は、早朝の列車をのぞき、ほとんどが海老名駅まで走る。

 

ちなみに電車の前面のLED表示だが、相鉄本線へ乗入れ電車はJR線内では、「各駅停車 海老名」という表示と、「各駅停車 埼京線 相鉄線直通」「各駅停車 相鉄線内特急(または「各停」)」という表示が順番に掲示されていた。

 

一方、相鉄線からJRへの乗入れ電車の表示は、「特急(もしくは普通)新宿」という表示と、「特急(もしくは普通)JR埼京線直通」が表示される。

↑海老名駅近くを走る新宿駅発、海老名駅行きE233系電車。乗入れるほとんどの列車が海老名行きとなる。相鉄線内ではまだ見慣れない車両というものの、今後は相鉄本線ではごく普通の光景となっていくことだろう

 

帰りも新線を走る新宿行き電車に乗車した。海老名駅で折り返し電車の発車を待っていると「この電車はJR線直通、特急新宿行きです」と何度もアナウンスされていた。相互直通運転が利用者に認知されるまで、こうしたアナウンスが繰り返し流されることになるのだろう。

 

海老名駅発の新宿行き電車は、途中の大和駅付近までは、乗車している人がまばらだった。二俣川駅付近からの乗客は増えたが、少なめだった理由は休日の夕方だったせいだろうか。ちなみに開業日、沿線を通り過ぎる日中の列車を眺めると、新宿行きの列車の方がやや混んでいるように感じた。

↑海老名駅を折り返す特急新宿行き。前面には「特急新宿」という表示と、「特急 JR埼京線直通」(左上写真)という文字が交互に出されていた。ちなみに、E233系を撮影する時には125分の1以下だとLED表示器がきれいに写るようだ

 

海老名駅や大和駅は、小田急電鉄という強力なライバル路線との接続駅となっている。目的地が新宿駅ならば、小田急を利用した方がやはり早い。

 

そのためもあるのだろう、海老名駅〜大和駅間では、相鉄本線内での移動のために乗車する人がいたものの、新線を使って東京都内方面へ向かう人は少なめのようだった。

 

一方で、二俣川駅前後の駅やいずみ野線を利用する人にとって、相鉄・JR直通線は魅力あるものになりそうだ。渋谷、新宿方面だけでなく、途中、武蔵小杉駅で乗り換えれば、品川、東京方面へ行くのにも便利になる。

【開業レポート⑥】この日、沿線に秘かに模様替えした駅があった

実は相鉄・JR直通線の開業のように華々しさは無いものの、静かに模様替えした駅が沿線にあった。羽沢横浜国大駅に隣接するJR貨物の横浜羽沢駅がリニューアルしたのである。

 

横浜羽沢駅は11月30日に全国で30番目のE&S方式(Effective & Speedy container Handling System)という設備を持つ貨物駅となった。

↑JR貨物の横浜羽沢駅。写真は1年ほど前の工事中の様子(2018年11月23日撮影)。相鉄・JR直通線の工事と平行して、駅構内はE&S方式に合わせたリニューアル工事が行われていた

 

E&S方式とは「着発線荷役方式」とも呼ばれる。貨物列車が駅の着発線に到着後、重機を利用して、ただちにコンテナの積み替えなどの荷役作業が始める。荷役作業が終了した後、列車は転線することなしに、そのまま出発する。これまでは、入換用機関車などを利用して貨車を転線して荷役するなどしていた。そのため時間と手間がかかっていたが、そうした無駄を省く効率的なシステムだ。

横浜羽沢駅構内では、相鉄線との連絡線を整備するとともに、こうした改良工事も同時に進められていたわけである。

東海道本線(貨物支線)は相鉄・JR直通線だけでなく、貨物列車と共用している。東海道本線は貨物列車にとって重要なルートでもある。関西方面や中国・九州地方から、北は北海道、東北・甲信越から長距離を走る貨物列車が頻繁に走っている。長距離を走る列車だけに、遅延も起きやすい。こうした貨物駅のリニューアルにより、貨物列車も、よりスムーズな運行が可能になるわけだ。あまり表に出ないところで、時刻通りの運行に向けての細い努力が行われていたのである。

 

 

【開業レポート⑦】2年後の相鉄・東急直通線の開業が待ち遠しい

相鉄が絡む新線工事は、今回の相鉄・JR直通線のみで終わらない。2022年度中には、いよいよ相鉄・東急直通線の工事が完了する。

 

この新線により、羽沢横浜国大駅と、新横浜駅、東急の日吉駅が直結される。現在、日吉駅まで東急線内を目黒線の電車が走っているが、この路線との相互乗入れが実現することになりそうだ。

↑新横浜駅の西側で相鉄・東急直通線の工事が進む。同区間は地下を通る。同新線は羽沢横浜国大駅と東急の日吉駅を結ぶ路線で、途中に新横浜駅、新綱島駅(いずれも仮称)の2駅が生まれる予定だ。完成後は、東海道新幹線の新横浜駅の利用も便利になる

 

東急目黒線は、その先、東京メトロ南北線や、都営地下鉄三田線とつながっている。こちら路線への乗入れ用に、すでに相鉄20000系という車両もでき上がっている。現在、20〜30分間隔の新線区間も、東急との直通路線が開業すれば、さらに運転本数が増えることだろう。

 

現在、乗入れ列車の終点となる海老名駅は、ホーム1本、2線のみで手狭になっている。そのためすでにリニューアル工事が2020年3月完成に向けて進められている。改札口が増え、ホームドアも設けられるなど、新しい駅に模様替えされることになる。

 

すでに二俣川駅といった主要駅の大規模リニューアル工事なども完了している。相鉄にとって新線の開業効果は、かなり大きなものになりそうだ。2022年度に開業する予定の相鉄・東急直通線という新線にも期待が高まる。

 

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