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2019/12/20 20:35

いま人気の「車中泊」をクルマを持っていなくても楽しむ2つの方法

今、アウトドア好きの人たちの間で、ちょっとしたムーブメントになっているのが車中泊。これまでキャンプを楽しんでいたような人たちが、より快適で自由度の高いクルマの中で泊まりながら旅を楽しむようになっています。ブームを支えている要因は、車内で快適に泊まれる車種が増えていること。本格的なキャンピングカーでなくても、ミニバンやSUVで車内をフラットにして寝られる車種が増えているのです。

 

 

最近では、軽自動車やコンパクトカーでもシートをフルフラットにできる車種が増えてきました。メーカー各社も車中泊ユーザーを視野に入れて内装の設計などを手掛けていることが感じられます。

 

 

 

1.レンタルでも車中泊を体験できる

とはいえ、車中泊を楽しむために新たにクルマを購入するというのはハードルが高いもの。そんな人には、まずはレンタルで車中泊を体験してみるのがオススメです。実は、近年キャンピングカーをレンタルしているショップが増えています。料金は1日1万円台後半から2万円台と、普通のレンタカーに比べると割高ですが、家族で泊まるホテル代と交通費を考えれば、むしろ安上がりと言えるかもしれません。

 

 

JRVA(日本RV協会)のWebサイト(https://www.jrva.com/rental/)では全国のレンタルキャンピングカーの情報をまとめてチェックできますので、気になる人は一度アクセスしてみるといいでしょう。

 

 

JRVAのサイトに載っていなくても、キャンピングカーをレンタルしているショップは全国にあります。筆者が個人的にオススメしたいのが、旅行に行った先で宿代わりにキャンピングカーを借りるというスタイル。例えば沖縄などの離島だと、旅先でレンタカーを借りて移動することが多いですが、そこでキャンピングカーを借りておけば、ホテルを予約する必要もなく、移動の自由度も飛躍的に高まります。

 

2.車中泊可能なクルマのシェアリングサービスも

もう1つ注目したいのが、車中泊ができるクルマのシェアリングサービスです。「Carstay」という車中泊ユーザーのプラットフォームサービスを提供しているWebサービス(詳細は後述)を展開している会社が運営する「VAN SHARE(バンシェア)」が近日スタート予定。こちらはキャピングカーに限らず、車中泊が可能なミニバンやSUVなどのオーナーが、自分のクルマをシェアリングできるというものです。

 

 

このサービスのメリットは、キャンピングカーに限らず様々な車種で車中泊を体験できること。自分の家族の人数や使いたいシーンに合わせた車種がどんなものなのか、自ら体験しながら調べることもできます。クルマを借りる際はオーナーから鍵を受け取るシステムなので、実際に車中泊を実践している人の経験談を聞くこともできます。気に入った車種が見つかって購入したあかつきには、自身のクルマを登録しておけば、使わないときにシェアリングに提供するのも面白そうです。

 

 

GetNavi webでは「バンシェア」を体験した記事もありますので、あわせて参考にしてください。

 

【追加情報】車中泊スポットを探せるサービスも

車中泊をする際に、気をつけなければならないのが「どこに泊まるのか?」という問題。高速道路のサービスエリアや道の駅などは、基本的には休憩する場所なので、仮眠することはできても、連泊したり長時間専有するのは問題があります。地方に行くと、泊まれそうな駐車場などを見かけることもありますが、勝手に泊まることはできません。

 

では、どこに泊まればいいのかというと、公式に車中泊ができるのはJRVAが認定している「RVパーク」。利用は有料になりますが、1泊2000円台が中心で、トイレやゴミの処理施設などが完備しているのが魅力。全国のRVパークはJRVAの運営するサイト、あるいは「くるまの旅ナビ」サイト(アプリもあり)で検索することができます。

 

もう1つ、車中泊が認められたスポットが探せるのが、前述の「Carstay」というWebサービス。これは、空き地や駐車場のオーナーが所有する土地を車中泊スポットとして貸し出せるもので、泊まりたいユーザーはWebから検索して予約・決済ができます。料金は場所にもよりますが、地方であれば500円〜2000円くらいが中心。車中泊スポットとして登録されている場所は、飲食店や温泉施設などの駐車場が多く、観光スポットが近いので周辺観光の拠点にするのに最適です。飲食店の駐車場の場合、車中泊利用者にはサービスがあったりするのもうれしいところ。

 

 

予約済みの車中泊スポットには、写真のコーンが置かれているので、夜間に到着した場合でもわかりやすくなっています。このコーンと、駐めたクルマのナンバーを写してスマホからメールで送ればチェックインできるというシステムも合理的。万一、施設などを壊してしまった場合なども利用可能な保険が用意されているのも安心できるポイントです。

 

また、CarstayではNTT東日本との連携も進めており、NTT東日本が保有する施設の駐車場にも車中泊スポットを開設しています。現在、登録されているのは2カ所だけですが、今後も順次拡大される見込み。こうした取り組みがさらに広がるのを期待したいところです。

 

 

クルマの購入から考えるとハードルが高そうな車中泊ですが、レンタルやシェアリングなどのWebサービスを活用すれば、そのハードルはグッと低くなります。車中泊できるクルマも泊まる場所も、Webから予約しておけば手ぶらで家を出て車中泊することだって不可能ではありません。ただ、これからの季節は夜が冷え込むので、暖かい寝袋や毛布など防寒具だけは自分で用意しておきましょう。