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2020/2/23 20:00

『DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS』で感じた、沖縄の歴史・文化・食

ポップアップユニットがポップアップレストランにておもてなし

18回目にしてDINING OUT初の世界遺産での試み、今回は勝連城跡が舞台。15世紀、王権を強固なものにしつつあった琉球王国に最後まで抵抗した勝連国の城主、阿麻和利の居城で、沖縄の世界遺産の中で最古の城として知られています。

↑ライトアップされた階段を昇りながら、野外レストランへ。幻想的なシチュエーション

 

↑階段を昇りきると見えたのが、勝連城跡。2000年にユネスコの世界遺産に登録。頂上に上ると太平洋と輝く青い海が一望できます

 

その城壁を正面に眺める草原がこの日のディナー会場。テーブルは背後にフルオープンの厨房を従え、目の前に勝連城跡が見えます。日没後の気温は10度前後とまだ肌寒く、正直「インドアでお願いしますよ〜」と思っていた筆者でしたが、この景色を見てその考えも改めました。

↑世界遺産を眺めながら食すディナー

 

今回の料理長は今注目のガガン・アナンドシェフと福山 剛シェフからなる、ポップアップユニット「GohGan」。ガガンシェフはインド・コルカタ出身。世界が注目を集まる「Asia’s 50 Best Restaurants」において4年連続1位に輝き、2019年の「The World’s 50 Best Restaurant」では4位を獲得した方。対して、福山シェフは福岡県出身。2016年には、九州で初めて「Asia’s 50 Best Restaurants」に選出され、2019年には24位にランクインを果たした方です。ガガンシェフと福山シェフが挨拶をすると、会場からは待ってました、とばかりの大きな拍手が。

↑左から福岡シェフ、ガガンシェフ、ホストの中村氏

 

↑こちらがメニュー表。絵文字だけから次に提供される一品を想像しなければいけないという趣向を凝らしたもの

 

全15皿のコースには、ガガンシェフの料理哲学ともいえる「5S」が散りばめられています。5Sとは、「Sweet(甘い)」、「Salty(しょっぱい)」、「Spicy(スパイシー)」、「Sour(酸っぱい)」、そして最後が「Surprise(驚き)」です。

↑料理を作り始めたポップユニット「GohGan」の二人

 

口の中で弾ける「ヨーグルトエクスプロージョン」や、カトラリーを使わず皿を舐めあげて食べる「3種芋のリキッドアップ」など、驚きの連続でした。

↑ヨーグルトエクスプロージョン

 

キッチンスタッフやホールスタッフたちも沖縄在住の人たちで固め、当日の料理のために沖縄中から最高級の食材を用意したと言います。アルコールやドリンク類も食事に合わせたペアリングが用意されていました。

↑スタッフたちによる最上級レストランのような、おもてなしの数々

 

ディナーの中盤に、ライトアップされた勝連城跡を舞台に現代版組踊「肝高の阿麻和利」が披露されました。演じたのは地元の中高生たち。

↑地元の中高生たちの演技に盛大な拍手が送られました

 

見たこともない形状、味わったことのない食感、多彩なプレゼンテーションで皿の数だけゲストを驚かせながら、過ぎゆく時間は、家族や大切な仲間と絆を深める食卓でした。たくさんの幸せも感じたせいか、1皿1品で15品でもお腹がいっぱいになるものですね。

↑無事調理を終えて、満面の笑顔のガガンシェフ(左)と福山シェフ(右)

 

DINING OUTは、食を通じて、地域に残された自然・文化・歴史・地産物などを再発掘・再編集し、世の中に効果的に発信するための地方創生イベントでした。これからも時代の先端をゆく料理人やクリエイターたちが、地域の人々と一体となって、各地の新しい魅力を引き出してくれることでしょう。ユーザー目線で考えると、いろいろなサプライズを体験できるので、一度参加して欲しいイベントと感じました。

 

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