「モンベル」は本格的なキャンプ・登山用品を加え、タウンカジュアルとしても評価の高い機能的なウェアをラインナップする、日本生まれのアウトドアブランドです。同ブランドが経験と実績を詰め込んだ電動アシスト付きMTB「シャイデックMT-E」をリリース 。話題のモデルを借り出し、本稿では心行くまで走り回ってみました!
見て、このゴツいスタイリング! これだけでワクワクしてきません?
今回のモデルは2014年からオリジナルのバイクブランドとして立ち上げた「シャイデック」のラインナップのひとつで、アップダウンの激しいアウトドアシーンで活躍するモデルとして注目を集めています。
MT-Eは、シャイデックシリーズのMTB「MT-A」にアシスト機能をプラスしたことで、より快適なトレイル性能を楽しめるモデルです。バッテリーと絶妙な融合を見せるアルミ製のフレームと130mmのストローク量を持つフロントサスペンションを備え、アシストモーターには実績のあるシマノ製「STePS E8080」を採用。バッテリーは36V/14Ahの大容量となり、エコモードでは最大140kmの距離を走ることができます。
アシストの切り替えはハンドルバーの左にあるスイッチで行い、専用のサイクルコンピューターにデータが表示されます。エコ、ノーマル、ハイの3モード切り替え表示とともに、速度、バッテリー残量、走行距離のほか、ケイデンス(クランクの回転数)までを網羅。走行中の情報が集約されます。サイクルコンピューターは脱着可能で、駐輪時の盗難を気にすることがないのはうれしい限り。
悪路での走破性は豪快そのもの!
試乗へと連れ出したMT-Eの存在感は、素晴らしいのひと言。まず、目を惹くのがファットなタイヤ。フロントサスペンションを備えたフレームは太めのデザインですが、それに負けない27.5インチの2.80という極太のブロックタイヤは電動アシストを武器に荒れた大地をグリップします。
アスファルト路面ではパターンノイズが大きく感じるものの、泥濘や草地などのフィールドでは大きな味方になってくれます。また、アシストを上手に使うためにはギア選択も重要になりますが、シマノ製の11速ギアはワイドレシオな設定となり、軽いギアを使って勾配のきつい上り坂も軽々と走り抜くことができました。変速はハンドルバーの右手側で行い、グリップを握りながら親指と人差し指で行うタイプ。操作感も軽く荒れた路面でも戸惑うことはないはずです。
フロントにはサンツアー製のサスペンションを備え、130mmのトラベル量は必要にして十分。整地された路面ではアブソーバーの上部に備わるロックをONにすれば、ペダリングのパワーが分散することもなく快適に走ることができます。電動アシストの印象はトルク重視の印象があり、低いギアで踏み込んで行くことでミューの低い路面でも安定した走りを楽しむことができました。基本的に日本での電動アシストバイクはアシスト速度が24km/hまでとなり、スピードを求めるロードバイクよりも低速での使用が中心となるMTBにはアシストモーターの恩恵は大きいでしょう。
今回の試乗では地面が柔らかい草地を選んでみましたが、トルクフルなアシストによりパワーをロスすることなく走り回ることができました。また、同モデルには前後共にディスクブレーキが装備され確実な制動力を実感。急勾配のダウンヒルでも姿勢を乱すことなくゆっくりと下ることができるのはアウトドアシーンでは重要なファクターでしょう。
溢れるトルク感とそれを受け止めるブレーキ性能を合わせ持つモンベルのシャイデック MT-Eは、自転車メーカーとは異なる大地へのリスペクトが込められています。外遊びの達人が手掛けた電動アシストMTB……その実力を一度味わってもらいたいですね。
【SPECIFICATION】●フレーム素材:アルミニウム合金 ●フロントフォーク:SR SUNTOUR ZERON35 BOOST LO-R ●クランクセット:SHIMANO E8000 ●ブレーキ:SHIMANO DEORE(前180mm/後160mm) ●スプロケット:SHIMANO SLX 11-46T 11速 ●ホイール:WTB STPi40 ●タイヤ:MAXXIS REKON+ 650B×2.8 ●ドライブユニット:SHIMANO STePS E8080 ●バッテリー:SHIMANO E8010(36V/14Ah) ●充電時間:約5時間 ●重量:21.8kg
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