新機構「モビチェン」に注目!
そのような中でグラフィットは2021年夏頃までに、自転車と電動バイクの完全切り替え利用が可能となる新機構「モビリティカテゴリーチェンジャー」(モビチェン)を発売します。これは原付ナンバープレートを覆うカバーのことで、GFR-01ないしGFR-02にモビチェンを装着してナンバープレートを覆った状態なら道交法上も普通自転車として乗車できるというものです。内閣府のサンドボックス制度を活用してグラフィットのペダル付き電動バイクを対象として認可されており、モビチェンが発売されて以降、全国の警察署に周知されるということです。
GFR-02の発表会場ではその試作品が披露されました。プレートを覆うカバーの上には自転車マークが描かれており、そのマークは外国人にもひと目で理解できるピクトグラムとなっています。さらにカバーをするにはメイン電源を切って、完全に電動バイクとしての機能をOFFにすることから始めます。その上で両手を使ってロックボタンを外してナンバープレートにカバーするのです。このモビチェンはオプションとして販売されますが、価格は未定。GFR-01では配線など引き回し等で取り付けに時間を要するとのことです。
それとGFR-02ではもう一つ見逃せないポイントがあります。それはバッテリー管理です。電動で動く以上、メーター内にはバッテリー残量が表示されるようになっていますが、それは4段階のセグメントで表示されるだけ。正確な残量まではわかりません。そこで新た採用されたのがパナソニックのBMU(Battery Management Unit)です。GFR-02で採用したバッテリーにはこのシステムが内蔵されており、スマートフォン上の専用アプリで残量をより高精度に表示できるようになります。
また、この機能では遠隔モニタリングによる適切なバッテリーオペレーションも実現しています。たとえば劣化したバッテリーの交換時期を適切に案内できるようになるほか、地図データなど外部のデータとの連携により、電池残量から走行できる範囲を推定することもできるようになります。可能性として道路形状や高低差を考慮した最適ルートも案内にも対応でき、その先にはシェアリングサービスの展開なども想定しているそうです。
新型コロナウィルスの感染拡大という状況下にあって、パーソナルなモビリティは世界中で人気を集めており、世界的にも関連部材は手に入りにくい状態が続いているといいます。今回のGFR-02もその影響を受けており、当初予定していた発売スケジュールも延期となってしまいました。走りにしても拡張性にしても電動バイクとして魅力的な一台となったことは間違いなく、それだけに早期発売につながることを期待したいと思います。
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