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2021/1/2 16:45

さあ新しい年! 2021年の「鉄道」注目の10テーマを追う【後編】

〜〜2021年 鉄道のさまざまな話題を網羅〜〜

 

新しい年の訪れで期待が高まる2021年の鉄道。新特急や新型車両が登場する一方で、今年もコロナ禍は鉄道に大きな影響を与え続けそうだ。気になる新特急、新車情報、そして注目される鉄道の話題を追ってみよう。

 

【前編はコチラ

 

【注目! 2021年⑥】長く走り続けてきた国鉄形車両もいよいよ

この春、東日本の鉄道ファンにとっては、ちょっと寂しいシーズンとなるかも知れない。最近はファンが殺到することを恐れて、さよなら運転をせずに静かに消えていく例が増えてきている。さよなら運転どころか鉄道会社からは運転終了日が発表されなくなってきつつある。予想するしかないが、2021年に消えていきそうな車両をここで取り上げておこう。

 

◆JR東日本185系

2020年の特急「スーパ―ビュー踊り子」251系に続き、東海道線から長年親しまれてきた特急形電車が消えていきそうな気配だ。185系である。すでに特急「踊り子」は185系からE257系への置き換えが発表されている。ダイヤ改正の前にはまだ首都圏から伊豆急下田駅への列車の一部と、伊豆箱根鉄道の修善寺駅へ向かう全列車が185系で運行されている。この列車がすべて撤退となる。さらに「湘南ライナー」などのライナーすべてが特急「湘南」になることで、こちらもE257系への切り替えが行われる。

↑相模灘を間近に眺め走る特急「踊り子」185系。東京駅〜熱海駅間では最大15両という長い編成がこの春まで見ることができる

 

185系は1981(昭和56)年に走り始めた。国鉄の最晩年に登場した特急形電車で、東海道線の特急として、また高崎線・上越線を走る「あかぎ」「草津」などの特急として長年、走り続けてきた。万能タイプの電車ということもあり、他線の臨時特急や快速列車としても利用されてきた。

 

2021年でちょうど登場から40年間を迎える。ダイヤ改正後にどのぐらいの車両数が減るか、気になるところ。185系特有の甲高いモーター音が、日常に聞けなくなると思うとちょっと寂しい。ちなみに国鉄形特急電車は、185系がこのまま消えることになれば、JR西日本の特急「やくも」381系を残すのみとなる。

 

◆JR東日本215系

215系はJRが発足して早々の1992(平成4)年に誕生した電車で10両×4編成が造られた。東海道線を走る「湘南ライナー」など着席サービス用の電車として開発、より多くの人が座れるようにと両先頭車を除く8両が2階建て仕様という珍しい構造となっている。

 

「湘南ライナー」などの「ライナー」のほか、一時期は東海道線の快速「アクティー」にも利用されたが、乗降用扉が各車両の前後に2つしかなく、乗り降りに時間がかかり遅延が発生しやすいことから2000年代にはいって、すぐに「アクティー」での運用を取りやめている。「ライナー」以外には中央線を走る「ホリデー快速ビューやまなし」などの運用に使われたが、稼働率が低いちょっと“残念”な電車となりつつあった。

↑「ホリデー快速ビューやまなし」として中央線を走る215系。211系の2階建てグリーン車を元に設計された

 

春のダイヤ改正で「湘南ライナー」が消滅してしまう。215系の定期運用の場がなくなるわけだ。あとは臨時列車としての活路を見いだすかどうかだが、すでに車歴が30年になることもあり、このまま引退となる公算が強そうだ。

 

◆JR東日本E4系

JR東日本の新幹線網では、E1系(2012年10月28日に引退)、そしてE4系と、2階建て新幹線が造られ活かされてきた。2階建てにしたのは定員数を増やすための工夫で、E4系8両×2編成が連結して走る列車は、高速列車では世界一の定員数1634人が乗車できる列車として話題にもなった。

 

定員数を増やせた利点はあったものの、最高時速が240kmと、他の新幹線車両に比べ劣ることから、路線全体のスピードアップができないことが課題となっていた。現在、走る上越新幹線のスピードアップを図るためE4系は2020年度末までに引退予定だった。しかし。

↑東北新幹線も走ったE4系だが、スピードアップ化の流れの中でつらい立場に。やや延命したが秋には最後の運転ということになりそうだ

 

令和元年東日本台風による千曲川の氾濫で長野新幹線車両センターに留置されていたE7系、W7系の10本(計120両)が水没、廃車せざるをえなくなる。このことにより、E4系はやや延命することになった。とはいえ、この春には上越新幹線用にE7系を追加で投入される。この投入でE4系が使われていた列車の計12本が置き換えられる。また秋にはE7系のさらなる増備が予定されている。

 

残ったE4系の中には延命のため新たに全般検査を受けた車両もあるが、秋に行われるE7系の増備で、延びたE4系の寿命も2021年いっぱいということになりそうだ。

 

◆JR東日本キハ40系

JR東日本では非電化区間用にGV-E400系電気式気動車、もしくはEV-E801系蓄電池電車を開発し、積極的に増備を続けている。そんな流れを受けて、国鉄時代に生まれた気動車が次々に消えていっている。

↑五能線を走るキハ40系。すでに2020年12月から五能線をGV-E400系が走り始めている。春には全列車が置き換えられる予定だ

 

キハ40系はJR東日本の非電化区間用に最後まで残った国鉄形気動車である。この数年、JR東日本のキハ40系の淘汰が著しい。2020年のダイヤ改正からその後にかけて、磐越西線、只見線、羽越本線のキハ40系がGV-E400系や、キハ110系、キハE120系に置き換わった。

 

そして2021年の春は、五能線、男鹿線のキハ40系が消えていく。残りは奥羽本線内と、津軽線の一部のみとなりそうだ。この両線も運用は少なく、長年親しまれたキハ40系は、近いうちに消えていきそうな気配だ。

 

JR東日本で残るキハ40系は、「びゅうコースター風っこ」や「越乃Shu*Kura」といった観光列車用に改造された編成のみとなる。

 

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