バイクブランドの名門「Royal Enfield(ロイヤルエンフィールド)」は10月13日、クルーザーモデル「Meteor 350(メテオ350)」を日本市場に導入すると発表しました。発売日は今のところ未定ですが、グレード構成は3グレードで、価格は59万6200円~62万2600円(税込)になります。
モーターサイクル専用のナビゲーション「Tripper」を初導入
ロイヤルエンフィールドは、最初のモーターサイクルを製造するメーカーとして、1901年に英国で誕生した世界最古のモーターサイクル・ブランドです。現在はインドの自動車メーカー、アイシャー・モーターズの一部門となっていますが、インドとイギリスに設計・開発を行うテクニカルセンターを構え、生産拠点は南インドに2か所。年間の生産台数は約70万台に達し、世界60か国以上に790以上の販売拠点で展開中です。日本でもPCIが輸入総代理店契約となって15店舗で販売を行っています。
そのロイヤルエンフィールドが新たに日本で展開するのが、メテオ350です。このモデルのエンジンはロングストロークのSOHC単気筒エンジンの349cc。日本に導入されているロイヤルエンフィールドで唯一の中型(普通)免許で運転できるモデルとなります。
太い低速トルクによるスムーズな扱いやすさと電子制御式フューエルインジェクション用による安定したフィーリングを合わせ持ち、765mmという低めのシートから生まれるライディングポジションはより多くの人が気軽に乗れる「イージーさ」を実現。その一方でロイヤルエンフィールドらしい鼓動感も維持。“中型二輪免許で乗れる外国車”として魅力たっぷりの一台に仕上がっているとしています。
ロイヤルエンフィールドとしては初めて、モーターサイクル用のナビゲーションを搭載したのも大きな特徴です。同システムは「Royal Enfield Tripper(ロイヤルエンフィールドトリッパ―)」と名付けられ、Google マップをベースとしたナビゲーション機能を活用します。スマホにインストールしたオリジナルアプリをBluetoothで連携させることで、メーター右側にあるディスプレイ上でターンbyターンのガイドを実現しているのです。
ラインナップは3グレード。長距離から市街地走行まで最適な走りが楽しめる
ラインナップされた3グレード中、もっともベーシックなのが「ファイヤーボール(FIREBALL=火球)」で、燃料タンクを単色としてマフラー/フェンダー/サイドカバーをブラックで仕上げ、さらにホイールリムを車体と同色にしています。価格は59万6200円(税込)。
ミドルグレードの「ステラ」は、カラーリングを統一したタンクとボディパーツ、クローム仕上げのハンドルバーとエグゾーストで身をまとい、リアには快適なバックレスト(シーシーバー)を装備しました。価格は、60万8300円(税込)。
最上級の「スーパーノヴァ(SUPERNOVA=超新星)」は、ステラの装備に加えてブラックとのツートーンで統一されたタンクとボディパーツを施し、削り出しのホイールやプレミアムシート、バックレストとウインドスクリーンを装備します。価格は、62万2600円(税込)。
メテオ350の日本導入に際し、アイシャー・モーターズのマネージング・ディレクターのシッダールタ・ラル氏は、「これまで我々は、経験豊富なライダーだけでなく、バイク初心者にも素晴らしいクルージング体験を提供できるモーターサイクルを開発しようとと考えていました。メテオ350はまさにそれを体現したモデルで、長距離のツーリングから市街地走行まで最適な走りが楽しめるモデルとなっています」とコメントしました。
日本の二輪市場は、コロナ禍による「三密」を避けようと公共交通機関に代わる通勤や通学の移動手段として販売が好調です。一方で趣味性の高いリベンジ需要として熟年世代による輸入車など高級モーターサイクルの販売も堅調とも伝えられています。これまでロイヤルエンフィールドは大型二輪免許でなければ乗れない大型モデルだけをラインナップしていましたが、メテオ350の投入により新たなロイヤルエンフィールドのユーザーを広げるのは間違いでしょう。
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