【チェックポイントF】走行フィーリング
実際に乗ってみても、各車の特徴が感じられます。e-Bikeは法規によってアシストできる力は人がペダルを踏んだ力の2倍まで、時速10kmから徐々にアシストが弱まり、時速24kmでゼロになります。そこまで規定されていると大きな差はなさそうですが、走行フィーリングには結構違いがあります。
一般の電動アシスト自転車に比べると、e-Bike向けのドライブユニットは出だしからパワーの出方がスムーズという特性がありますが、なかでもパナソニックとBOSCHのユニットは低速からパワフルな乗り味。パナソニックのほうがやや出足が鋭く、BOSCHのほうが回転を上げていったときにスムーズな印象です。MANTUS 27 TRKに搭載されるAKM製ユニットは、パワフルさでは前の2モデルに一歩譲りますが、e-Bikeらしいスムーズなアシストが味わえます。
ブレーキの違いについては触れましたが、機械式と油圧式の差異だけでなくレバー形状による違いも感じました。唯一、機械式を装備するMANTUS 27 TRKはレバーも4本の指で操作するタイプで、一般の自転車から乗り換えた人にも操作しやすそう。逆にスポーツタイプに乗り慣れた人は2本の指で操作するタイプのほうが握りやすいと感じるでしょう。
【その1】ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」
↑車重22.0kg(バッテリー含む)と3モデルの中で最も軽いだけあり、走行フィーリングはかなり軽快
↑機械式ディスクブレーキのMANTUS 27 TRKは、レバー形状が4本の指で握るタイプ
【その2】パナソニック「XU1」
↑24.5kgと3モデルの中で車重が一番重いXU1ですが、アシストが出足からパワフルなので、重さを感じることはありませんでした
↑グリップは手のひらを受け止めるエルゴノミック形状。ブレーキレバーは2本の指で操作するタイプ
【その3】トレック「Verve+ 2 Lowstep」
↑車重23.58kg(Mサイズ)の「Verve+ 2 Lowstep」はクロスバイクタイプがルーツだけに見た目よりもかなり速い
↑ほかの2モデルとは違い、本モデルは油圧式ディスクブレーキなので、2本の指でレバーを握っても十分な制動力を発揮します
【今回のまとめ】
3モデルを乗り比べてみましたが、最も価格が安いMANTUS 27 TRKは随所に一般自転車のパーツを採用し、コストを抑えながら初めてスポーツタイプの自転車に乗る人にも乗りやすく仕上がっています。これからe-Bikeに乗り始めようという人におすすめできます。
XU1は五輪ケイリン競技の先導車からフィードバックされたフレーム設計を採用しているだけあり、スピードを出した際の安定感は抜群。通勤などの日常使いから、休日の長距離ツーリングなどにも対応できます。乗っていると遠くに出掛けたくなる乗り味です。
Verve+ 2 Lowstepはローステップのフレーム形状ですが、BOSCHユニットを採用していることもあって、クロスバイクタイプと遜色ない走行性能。ハンドルやサドルの調整幅も大きく、幅広い体格に対応するので、夫婦で共用する使い方にも対応できそう。
e-Bikeは行動範囲を飛躍的に広げてくれる乗り物ですが、価格は決して安くないので、使い方や好みに合わせて適した車種を選びたいところ。この記事が参考になれば幸いですが、まだ乗ったことがない人は、一度試乗してみることをおすすめします。乗ってみれば、その車種が1つの基準になりますし、確実に新たな世界が開けるはずです。
撮影/松川 忍
【フォトギャラリー(画像をタップすると拡大表示されます)】
↑ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」。ほかの2モデルが車体中央に搭載するセンタータイプなのに対して、リアホイールの軸と一体となったタイプを採用する ↑パナソニック「XU1」。唯一自社製のドライブユニットを搭載する。車体もユニットも製造しているパナソニックならでは ↑トレック「Verve+ 2 Lowstep」。BOSCHの街乗り向けドライブユニットであるActive Line Plusを搭載する ↑ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」。フレーム内にバッテリーが収まっているので、外観からはe-Bikeとわかりにくくなっている。容量は36V 10.4Ah(374Wh相当)で、航続距離は最大100km ↑今回の3モデルのなかで中間的なフォルムとなっているXU1。容量は36V 8.0Ah(288Wh相当)で、航続距離は最大82kmとなっています ↑トレック「Verve+ 2 Lowstep」。外から見てもバッテリーの形状がよくわかる。容量は300Whで、アシスト可能な航続距離は最大100kmです ↑価格の安いMANTUS 27 TRはディスプレイもコントローラーと一体となったLEDのみのシンプルなもの ↑パナソニック「XU1」。小さめのディスプレイながら、走行速度や走行距離表示、アシストパワー表示など8項目を表示できる ↑トレック「Verve+ 2 Lowstep」。BOSCH製のIntuvia(イントゥービア)と呼ばれるタイプの大きなディスプレイを装備する ↑ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」。27×1-3/8というタイヤサイズを採用する。フロントに唯一サスペンションを装備しています ↑パナソニック「XU1」。700×50Cというかなり太いタイヤを履く ↑トレック「Verve+ 2 Lowstep」。700×45Cという太めのタイヤを装着する。3モデルともフェンダーを装備 ↑ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」。7速のTOUNEY(ターニー)グレードを採用する ↑パナソニック「XU1」。9速のシマノAlivioグレードを装備しています ↑トレック「Verve+ 2 Lowstep」。シマノのAlivio(アリビオ)グレードで9速 ↑ベネリ「MANTUS(マンタス) 27 TRK」。車重22.0kg(バッテリー含む)と3モデルの中で最も軽いだけあり、走行フィーリングはかなり軽快 ↑機械式ディスクブレーキのMANTUS 27 TRKは、レバー形状は4本の指で握るタイプ ↑パナソニック「XU1」。24.5kgと車重は一番重いXU1ですが、アシストが出足からパワフルなので、重さを感じることはありませんでした ↑グリップは手のひらを受け止めるエルゴノミック形状。ブレーキレバーは2本の指で操作するタイプ ↑車重23.58kg(Mサイズ)の「Verve+ 2 Lowstep」はクロスバイクタイプがルーツだけに見た目よりもかなり速い ↑ほかの2モデルとは違い、本モデルは油圧式ディスクブレーキなので、2本の指でレバーを握っても十分な制動力を発揮します