気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」でピックアップするのは、プレミアムSUVの草分け的存在であるジープ「グランドチェロキー」の新型と、トヨタ初の本格ピュアEVとなる「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」のプロトタイプ。どちらもカテゴリー的にはSUVに分類できるが、その中身はパワーユニットと同じく対照的だ。
※こちらは「GetNavi」 2022年6月号に掲載された記事を再編集したものです。
【その1】3列シート採用で一層“使える”高級SUVに!
SUV
ジープ
グランドチェロキー L
SPEC【サミットリザーブ】●全長×全幅×全高:5200×1980×1795mm●車両重量:2250kg●パワーユニット:3604ccV型6気筒DOHC●最高出力:286PS/6400rpm●最大トルク:35.1kg-m/4000rpm●WLTCモード燃費:非公表
注目の3列目シートは大人でも十分の広さを確保
日本でのジープ販売は、このところずっと右肩上がり。その旗艦であるグランドチェロキーが、10年ぶりにモデルチェンジした。導入されたのは、新設定となる3列シート仕様の「L」だ。その外観は、存在感があり堂々たるもの。また、上質な素材や数々の豪華装備が投入された室内も高級SUVとしてひと際目を引く出来栄えだ。
気になるサードシートは、広いとは言えないまでも成人男性でも座れるスペースを確保。高めに設定された着座位置もあって見晴らしも良い。さらに大柄な車体の恩恵で、3列目使用時でも結構な量の荷物が積める点も助かる点だ。
いまや貴重な自然吸気の3.6LV6ガソリンエンジンは扱いやすく、上質な吹け上がりを披露。ジープらしく悪路走行をアシストする装備も満載している。これまでが安かったためか、新型は価格がグッと高くなった印象を受けるが、中身はそれ以上に充実。なおかつ高級SUVとして洗練されたことは強調しておきたい。
[Point 1]ATセレクターにはジープ初の機構を採用
ATセレクターには、ジープ初となるダイヤル式のロータリーセレクトを採用。上質な仕立てとなる室内は、新しさの演出も十分だ。セカンドシートは写真の2人掛けのほか(サミットリザーブ)、3人掛けも選べる(リミテッド)。
[Point 2]走りは扱いやすく、なおかつ上質
日本仕様のパワーユニットは、いまのとろ3.6LのV6ガソリンのみ。全長が5mを超える堂々たるボディとの組み合わせながら、必要十分な動力性能を発揮し、上質感を披露してくれる。
[Point 3]サイズに相応しい大容量を確保
荷室は、3列目シート使用時でも実用的な広さを確保。写真は3列目をたたんだ状態だが、2列目までたためば容量は最大で2400Lまで拡大する。
[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/税込価格)
リミテッド:3.6L/4WD/8速AT/788万円
サミットリザーブ:3.6L/4WD/8速AT/999万円