腕時計の購入から活用法、手入れ、保管まで、中〜上級者だけが知っている裏技テクやノウハウを6回に分けてご紹介していきます。覚えておくと購入から日常ケア、収納・保管まで悩む心配はありません。第1回は、自分でできるデイリーケア【前編】です。
古タオルなどでは時計は拭かない
タオルやフキンは水気を良く吸い取って便利な一方、パイル地など繊維がリューズやボタン類に引っかかりやすい、という欠点もあります。
もし引っかかったまま無理に力を加えると、部品の曲がりや歪みなどを招くこともあるので、ケアには専用クロスを必ず使いましょう。
代表的な時計ケア用クロスとしては、「セーム革」や「マイクロファイバークロス」などがあり、どちらも価格は1000円前後と手軽。汚れたら中性洗剤などで洗って、何度でも使用できる頑丈さも魅力です。何よりケースやガラス、ブレスなどケア全般に安心して使用できるので、ぜひ購入しておきましょう。
SSブレスは丸ごと超音波洗浄しない
汚れたブレスレットを丸洗いするのに便利な超音波洗浄器。ブレスを取りはずして「そのまま丸洗い」という方も多いかもしれませんが、ココで要注意!
ブレスをケースに留めているバネ棒と呼ばれる部品はその構造上、頭の部分から水気が浸入しやすく、一度水気が入ってしまうとなかなか排出しにくくなります。なので、バネ棒をつけて丸洗いしたまますぐ戻してしまうと、内部からサビが発生する危険が……。
①バネ棒はブレスからはずし、②クロスや綿棒などで丁寧に汚れを除去、③ブレスが完全に乾いてからバネ棒も取り付ける。この流れが正しいケアです。
細かい汚れには爪楊枝と綿棒が活躍
ラグとケースの隙間など、クロスが届きにくい箇所のケアには、実は綿棒が役立ちます。市販の綿棒よりさらに使い勝手が良い、「工業用綿棒」があると、なおオススメです。これは一般の綿棒より先端が毛羽立ちしにくく、適度な硬さがあって作業も快適(毛羽立つと繊維クズが内部に挟まる恐れもある)。特に先端が細く加工された「コーンシェイプ型」なら、細部のケアもラクに行なえるのでぜひお試しを。
爪楊枝は便利だけどイマイチ使いづらい……という際には、先端をカッターで加工するのがオススメ。先端をより鋭利にしたり、逆に平らにしたりと、使うシーンに合わせて加工すれば使いやすさも格段にアップするでしょう。
第2回は、時計のデイリーケア後編です。
取材・撮影協力/共栄産業
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