現在63歳の男性が、13歳のときに図書館で借りた本を50年後に返却……。そんな出来事が米国で起きました。男性には遅延料が発生することになりましたが、その金額は一体いくらに膨れ上がったのでしょうか?
デトロイト出身のチャック・ヒルデブラントさんは、13歳のときに地元の図書館で、野球のスター選手に関する本を1冊借りました。しかし、ずっとそれを返却するのを忘れてしまっていたそう。
いまから5~6年前に引っ越しの荷造りをしていると、その本を発見。中には「返却期限が1974年12月4日」と書かれた紙があり、図書館で借りたままの本であることに気づいたそうです。
「すでに返却期限を大幅に過ぎていて、もう間もなく返却期限から50年が経つ。本当は返却するべきだった期限のちょうど50年後にあたる『2024年12月4日』に返却したら、図書館の宣伝になるだろう」とヒルデブラントさんは考え、その日に図書館にこの本を返却したのです。
しかし、図書館にはその本がシステムには記録されておらず、チャックさんが借りたという記録も残っていませんでした。そのため、図書館はチャックさんに、その本をそのまま持っていていいと伝えたのです。この図書館では返却が遅れた場合の遅延料として1日25セントと設定しており、チャックさんは4563.75ドル(約72万円※)を支払わなければなりません。ところが、図書館は遅延料を免除したのです。
※1ドル=約156.5円で換算(2024年12月21日現在)
この思わぬ結果に、チャックさんは本当なら支払うべきだった4563.75ドル分について、およそ10%にあたる457ドルを自身で出し、残りはクラウドファンディングで集めて、識字率を上げるための非営利団体へ寄付しようと動いています。
【主な参考記事】
Yahoo! News. Watch: Detroit-area library rejects return of book overdue 50 years. December 18 2024
Mental Floss. Detroit Library Lets Man Keep Book That‘s Five Decades Overdue. December 17 2024