ワールド
2018/5/24 19:00

ハワイ島の火山噴火で不足! でも市販の「マスク」は役に立たない?

マスクメーカーが1万8000個のマスクを寄付するも……

そこで、ハワイ州がマスクの主要メーカーである3Mにマスクの寄付を依頼。3Mは1万8000個のマスクを寄付したのです。救助職員やアメリカ赤十字のスタッフ、ボランティアの人々などを通して、ヴォグや火山灰の危険が心配される地域の住民へマスクが無償で配られました。

 

ただし、今回寄付されたN-95/8511というカップ型防護マスク(市販)は、火山灰の粒子は予防できるものの(N-95マスクの粒子捕集効率は95.0%以上)、二酸化硫黄などのガスから体を守ることはできないとのこと。おそらく、有毒ガスを防御するためには、専用の防毒マスクが必要となるものと考えられます。

 

そのため、マスクはあくまでも建物から建物の間を移動するときなどに使用して、家のなかでは窓を閉めておくことが大切だと、ハワイ州では住民に呼びかけています(なお、ハワイでは、「東京防災」のような防災用ハンドブックは見つかりませんでした)。

 

避難している住民や、溶岩が流れこむ恐れのある地域の方などは、さまざまな不安を抱えていることでしょう。いまだ鎮火する気配がみられませんが、早いうちに収束することを祈るばかりです。しかし、キラウエア火山は活火山であり、噴火が初めてのことではないうえ、火山の女神ペレが関係していると考えている住民も少なくありません。治安が悪化しているわけでもなく、東日本大震災や熊本地震の際に見られた日本人のように、火山が噴火しても自然を恨まないという姿勢はハワイ島の住民にもあると思われます。

 

ちなみに、ハワイ州観光局では、「噴火が続いているハワイ島プナ南部地域以外は、ハワイ島の人気観光地であるヒロ、コナ、コハラコーストもいつも通り営業している」と発表しています(5月22日現在)。

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